子供の運動会や週末のスポーツで足をねんざした、肉離れしたという人が、「痛いから、なんとかしてほしい」といって、自身もサッカーをやっている小池先生のところにはよく来られるといいます。スポーツでのけがには、ねんざなど急激に起きる「外傷」と、同じ動作の繰り返しが原因で起きる「障害」があります。外傷にはねんざのほか肉離れ、骨折などがありますが、骨折や脱臼は病院でギプスをするなどの処置を受けなくてはなりません。骨折と一言で言っても、「やっかいなものと、やっかいじゃないものがあります」と先生はわかりやすいように説明します。単純に折れたり、ヒビが入っている場合は比較的完治しやすい「やっかいじゃない骨折」、折れた骨が粉々になっていたり、骨端線が含まれた骨折などは完治に時間がかかったり後遺症が残りやすい「やっかいな骨折」というとイメージしやすいかもしれません。「折れた骨をすぐに元通りにすることはできませんが、ギプスが外れた後に少しでも早く元通りの生活、もしくはスポーツ競技に復帰できるように治療やリハビリを通してサポートすることはできます。」
この日、クリニックに来た男子高校生は、およそ1年前サッカーの試合中に足首を骨折したそうで、骨折の程度もひどく、まさに「やっかいな骨折」だったといいます。ギプスが取れて病院でのリハビリ後もボールを蹴る時等に痛みが残ってもと通りのプレーができなかったのがきっかけで来院。完治に時間がかかってしまったそうですが、今ではクラブチームの試合にも復活。この日はサンディエゴへのチームの遠征前にケアを受けるため来院していました。治療室に入って来た彼に、まず先生は、「調子はどう?」と話しかけてから、足の触診、マッサージ、全身のアジャストメント、グラストン・テクニックというステンレスの器具を使用したケアなどをシステマチックに、そして丁寧にしていきます。
ねんざ、靭帯の炎症、断裂を起こしている恐れがある患者さんには、どういう方向でひねったかなど、けがをした時の状況を詳しく聞くほか、アスレチックトレーナーとして、ボールを投げる時や走りにへんなクセがないかどうかなど、簡単なアドバイスもできるそうです。
疲れやすい、お腹の調子が良くないのが続く、なんとなく身体の調子が悪いなど、原因がはっきりしない不調は、食事後数日経ってから身体の中で低いレベルの炎症を起こしている隠れアレルギーや、寄生虫や細菌に知らないうちに蝕まれていることが疑われるケースがあるといいます。小池先生は人の身体を総合して診る「Functional Medicine」に興味を持ち、IgGアレルギー検査、寄生虫・細菌感染DNA解析検査などを提供するようになったといいます。これらの検査を提供している場所は珍しく、ネットで検索して同クリニックを見つけて検査を受けたいと言って来る人もいるそうです。