気功は鍼灸や漢方と同じ中医学の治療法の一つで、「鍼治療で鍼を置くのと同じように、気功では手を置いて気を流して治療する、と考えてもらうとわかりやすいのでは」と、気功院の内藤雅哲(ないとう・まさのり)先生は言います。腰痛や肩などの急な痛みや、頭痛、リウマチ、風邪、インフルエンザなどの身体の不調のほか、うつ、不眠症、過度のストレスなどといった精神的な症状にも気功はとても効果的で、「最近なんだか体力が落ちた」「ちょっと調子がおかしい」と感じた時や、体調を維持するためのメンテナンスにもぴったりとされてます。
気功でいう気の流れというのは血液を循環させる力で、流れが悪いと血液の循環が悪くなり、肩や腰などの痛みにつながり、体の回復力が落ちると考えられています。気功のポイントは免疫力を回復することで、「何か困っていることがあれば、気功を試してみてください」という先生の所には、体調や気分がすぐれない人以外にも、ゴルフコンペの前に身体をほぐしたいという人なども来るそうです。サンノゼにあるクリニックに来れない場合は出張治療も行っているそうで、サンフランシスコやバークレー、プレザントンまで出張することもあります。
気功体操クラスは、月曜はパロアルト仏教会、火曜はサンノゼの日本芸術文化センター、水曜はサンノゼ日本町の友愛会、金曜はサンノゼ仏教会、第1と第3土曜はオークランド、第3木曜はアルバニー・コミュニティセンターにて行われています。8月29日(土)にはピードモント・パークでクラスを開催予定です。
クラスでは、腕、足などをリズミカルに手でポンポンとたたいたり、肩を上げ下げしたり、回したりという動きの一つ一つを、先生の号令に合わせてやっていきます。「はい、リラックス、リラックス」とリードする先生を見ながらなので、簡単に誰でも各自のペースで出来、けがの心配もほとんどありません。高齢者施設でのクラスなどでは、全身を自由に動かせない参加者もおられますが、腕や手などをできる範囲で動かすだけでも効果があり、それも出来ない人でも、体操を側で見ているだけで気が伝わって元気が出るそうです。主催場所や季節によって、下半身を強くする、メディテーションを取り入れる、など内容は少し変わります。
クラスの所要時間はおよそ1時間半。参加費は場所によって違いますが1回10ドル程度で、全クラスが予約不要のドロップイン(当日参加)方式。これは誰もが好きな時にいつでも来れるようにと考えてのことで、「身体で感覚がわかったらどんどん楽しくなって毎日できます。気楽にやったほうが絶対にいいです」と先生。クラスに来れない場合には、少人数からでも出張クラスを行っているそうなので、電話またはメールで問い合わせてみてください。