リサ先生によると小児カイロの対象は新生児から。「出産時に影響を受けた頭の形や斜頸の有無などのチェックを行い、何が問題なのかを見極めて治療が必要かを判断します」。成長著しい子どものうちは先生は1年に1回の検診をすすめています。
大人になって問題が出てくる前に治しておけばその後の生活がぐんと快適になる。それは先生自身の経験に裏付けられています。「18歳の頃突然左半身が麻痺、動けず眠れず学校にも行けず本当に怖い思いをしました」と先生。原因は10歳の時。バック転をして首から落下したもののすぐに走り回れたからとそのままにした結果、首の異常に合わせて身体が曲がって成長してしまっていたのです。幸いカイロ治療2回で治癒すると、苦手だと思っていたスポーツを含めて身体を動かすのが本当にラクになったそうです。「子どもは何か問題があっても問題があるとは言わないことが多い、だから周りのサポートが必要です」という言葉にも説得力があります。
生理痛、産前産後のケアといった女性ならではの悩みを抱える患者も多く診ているリサ先生。産後の骨盤の開きは正しい位置に戻らないと一生そのままなので、一度受診しておくと安心です。また激痛を伴うこともある恥骨のズレも手術や投薬ではなく矯正で治すことができます。「女性のカイロプラクターはまだ少ないです。デリケートな内容の診察や触診でわかることもあるので、患者さんが少しでも気が許せる環境にしたいと考えています」と先生。
15分間のコンサルテーションは無料で、いつでも日本語で電話かメールで対応してもらえるのも心強い限り。「患者さんとゆっくり時間をかけて向き合う姿勢は変える気はないですね、家族全員が安心して行けるドクターを目指しています」。
顎関節症(TMJ disorder)も関節の専門であるカイロの領域。原因はさまざまですが、悪い姿勢、歯ぎしり、片側だけで噛む、バッグを片方ばかりで持つなど、心当たりがある人も少なくないのでは? 首に痛みがある人は顎に問題があることも多いと言います。「防ぐにはやはり正しい姿勢が一番。簡単にできるエクササイズやリラックス法なども指導します」とリサ先生。そこで自分でも気になっていた顎関節の診察を受けてみました。口をゆっくり開閉するとカクカクと不自然な動き・・・。「靭帯を引っ張りすぎていますね。ここ固くなっているのがわかりますか」と指圧を受けた箇所は骨のようにカチカチ。「食べたり話したりと常に動いている筋肉なので疲れやすいんです。この筋肉が固いと痛みが出やすくなります」。筋肉をほぐすために頬の外側だけでなく口の中からも先生が手技を施すと、自覚できるくらい顎関節がスムーズに動くように。先生も「動きがよくなりましたね」とニッコリ。痛みが出る前の治療の大切さを身をもって体験しました。