iSmile Dentalで金曜と土曜に治療にあたっているのが矯正歯科の専門医である池田怜仁映(いけだ れにえ)先生。矯正の主な目的は審美と機能。アメリカでは歯への関心が高く、第一印象としてのスマイルが大切で、矯正も年齢問わず一般的です。インプラントのスペース確保のための矯正などもありますが、矯正が必要かどうか自分で見極めるのは歯科の専門意識がないと難しいもの。先生は「噛み合わせが悪く食べづらい、前歯で噛み切れないという症状が気になる方はコンサルテーションだけでも受けてみることをお勧めします」。初回のコンサルテーションを重視している先生は、患者自身が特に気になるところや変えたいことを丁寧にヒアリングし、顔とのバランスを見たうえで治療方針を伝えます。
先生によると、日本人は概して顎が小さいのに歯がわりと大きめなので、スペースがなく歯並びがガタガタになっているケースが多いのだそう。研究でいろいろな人種の平均値も出ていますが、個々で微妙に異なるうえ好みも千差万別。矯正すると顔立ちも変わってきます。そのため先生は「何を求めているのか、結果としてどういったビジョンを持っているのか」を患者と医師が共有するのが非常に大事だと考えています。
装着中の見た目も気になるところですが、審美性に富んだインビザラインなど選択肢も広がりました。「ブレースもクリアなブラケットや歯と同系色のものもあるので、かなり受け入れやすいと思います」と先生。子どもだけでなく大人も固定するゴムでカラフルに彩るなど矯正を楽しむ風潮があるアメリカ。治療期間は早ければ1年半以内なので、駐在期間に終わらせる方も少なくありません。矯正中に気をつけたいのは、やはり日頃のケア。矯正装置がついていると歯の表面に凹凸ができるためプラークが付着しやすくなります。ミネラルが歯から流出し白濁すると元に戻らず目立ってしまうので定期的なクリーニングも不可欠です。万が一矯正中に虫歯ができた場合でも、iSmile Dentalのように一カ所で済ませられるのは患者にとって大きなメリット。矯正歯科と一般歯科など個別の医師が協力して診るインターディシプナリーな治療もスムーズに行われるのが同医院の強みです。
ご両親ともに歯科医で予防歯科が徹底した環境で育った池田先生。中学から渡米し寮生活をする中で、周りの友達との歯に対する日米の関心のギャップでさらに興味が深まり歯学の道へ進みました。「仕事が仕事じゃないみたいに思えるほど毎日楽しくて。血筋でしょうか」とにっこり。そんな先生が大切にしているのは、歯を最善の状態で長持ちさせること。年齢が上がるにつれ肌のトーンや唇の筋肉の様子が変わってきたとき、年齢に合ったスマイルのキレイな見せ方があるという考えのもと、患者が20年後はどうなるか想像しながら年齢にあわせた治療を施しています。