現代病の一つとも言われるストレートネックは、つらい肩こりや慢性的な頭痛に悩む人に多く見られる現象です。現代社会は爆発的に普及したスマホやノートPCでの長時間作業など、前傾姿勢を維持することが多くなりました。このような本来の首のカーブとは逆の力を毎日長時間加えていると「首を支えている靭帯や筋肉が固くなり、骨の位置も戻らなくなった結果、大切な首のカーブが失われていきます」とミッシマー先生は警鐘を鳴らします。頸椎には一つひとつの椎骨の間にクッションとなる椎間板が挟まれており、背中側には椎間孔という脊髄神経の通り道があります。頭の重みや衝撃を吸収できる首のカーブがあれば椎間板は正常の厚みをキープできます。しかし首のカーブがないと椎間板が押しつぶされ狭くなった椎間孔が神経を圧迫し椎骨が変形して神経根に刺さり、やがてしびれや動作障害となって症状が現れてきます(写真1)。「だから首のカーブがない状態を放っておくのは危ないのです。変形した椎骨が元に戻ることはありません」。

正面から見てほぼ真っすぐ、横から見ると首・背中・腰に、前弯・後弯・前弯のカーブがあるのが健康的な背骨の状態です。Chiropractic BioPhysics(CBP)治療法では緻密な研究から算出された理想の背骨を数値化、論理的なデータに基づいて、個々の患者さんのレントゲンと照らし合わせながら治療を施します。「背骨のカーブを意識して根本的な治療を行うので、痛みを取るだけでなく予防にもつながります」と先生。年齢や柔軟性も治療の重要な要素ですが、完治までの数カ月間、オフィスでの治療と自宅で行うホームトラクションを毎日続けるやる気で結果は変わると力説します。
日頃の生活状態への指導も併せて行っており、スマホは目の高さまで上げて使うようにすると首のカーブを保つのに有効だそう。首のカーブがなくなった子供など患者さんの若年齢化を危惧しているという先生。「歯科矯正のように背骨のチェックや首のカーブの調整が一般的になれば理想的ですね」という言葉には、痛みに苦しみ悩んでいる人を助けたいという思いがあふれています。

ある患者さんの体験談です。「右腕と右肩甲骨と肩の痛みで、Physical Therapyに6週間通いましたが痛みは取れず、首の痛みと肩こりもひどくなってきました。それで根本的な治療法を求めて受診。まずレントゲン写真を見ながら痛みがどこから来るかを丁寧に説明していただきました。私は首のカーブがなくて前倒し気味、しかも椎間孔が狭くなっていて神経を圧迫しているとのこと。模型を使った説明はとても良くわかります。首のカーブを戻す治療をすれば痛みは取れてくるとの言葉に励まされ、週2回治療に通い続けた結果、1カ月後には痛みが取れてきて、3カ月後にはあんなに痛かったのがウソのようにすっかり消えてしまいました! 痛みから解放されて毎日を快適に過ごしたい方、ぜひミッシマー先生の治療をお勧めします」。