Hsu矯正歯科のシェルトン・シュー先生は、生まれも育ちもベイエリア。6年生のときに歯の矯正をすることになり、そのときの良い印象と経験から「大人になったら矯正歯科医になろう!」と思ったのがきっかけでこの道に進んだのだそう。シュー先生がこの場所にクリニックをオープンしたのは今から14年前。「その頃から考えると、周りの様子がすごく変わりましたね」と言う先生。交差点に向かって立つ建物の2階にあるクリニックの窓からは、建設中のアップルの新社屋が見えそうなとても便利な場所にあります。同じ場所で変わらずクリニックがあることで、ずっと以前に治療を完了、成長した患者さんが訪ねて来ることも多く、「1年半から2年でほとんどの患者さんが矯正を終えますが、カレッジに行った子が休み中に顔を見せてくれたりするのはやっぱり嬉しいですね」。

「きちんと説明すること、選択肢を提案すること、また選択肢の一つ一つについて、それぞれ考えられる過程と、それによる結果を明らかにすることが大切だと考えています」というシュー先生。歯列矯正でもっとも重要なのはバランスで、子供の場合どのように顎が成長するか、将来の顔のバランスを考えることだといいます。顔やあごの骨の成長パターンは一人ひとり違い、人種や民族的な違いもあります。また、正面から見たバランスだけでなく、横顔や全方向から見て、一番良い結果を導くことを目指して治療にあたっています。
米国歯科医師会は7歳から8歳で一度、矯正歯科の診察を受けることを推奨していますが、シュー先生によると、「そのころは、ほとんどの子供は前歯の永久歯が生え揃っているからです。すべての歯が永久歯になるのは11歳から12歳ごろなので、その前に全部の歯が生えるスペースがちゃんとあるか、永久歯はまっすぐ生えそうなのか、などを診るという意味があるんです」。成長期は子供のぐんぐん成長する力を利用してスピーディな矯正治療ができるともいわれています。永久歯が生えるスペースのためにあごを拡げるというと、顔が大きくなってしまうのではと心配される方もいますが、正確には歯を支えている歯槽骨を変化させるもので、将来的にもなるべく歯を抜かずに自然に矯正していく治療法なのです。

もちろん大人になってからの矯正もできます。子供の矯正を終えてから自分の矯正を始めるお父さんお母さんや、親子で一緒に治療を受ける方もいるそうで、シュー先生の患者さんで、上は68歳の方もおられるとか。待合室には映画館の座席が設置されたミニシアタースペースもあり、受付には患者さんたちによる折り紙作品が飾られている明るく楽しい雰囲気。矯正期間中の通院頻度も、通常の3週間から4週間に一度ではなく、6週間から8週間に一度というのもうれしいポイントで、子供たちの習い事や学校行事、仕事や出張のスケジュールにも影響が少ないとして喜ばれています。