UNI Pet Clinicには現在獣医以外のスタッフが合計17人、獣医は日本人の中村先生、韓国語を話すDr.Kang、Dr.Sandersの3人。とても忙しい処置ルームではスタッフと医師がチームワーク良く動物たちを診ています。確かなサービスと親切で温かい対応が評判で、イーストベイやシリコンバレー、サンフランシスコからなど、ベイエリア全域からたくさんのペットが来院しています。来年にはサウスベイにもクリニックをオープンする予定で、現在サンノゼ日本町に建設中。中村先生もサンノゼの新しいクリニックの完成をすごく楽しみにしているといいます。
東京の獣医大学を卒業後、UC DavisとUCSFで学び、アメリカの獣医師免許も取得した中村先生。患者さんの中には日本から渡米してきたばかりの人だけでなく、アメリカに長く住んでいる人も多く、獣医にかかるのは「日本語の方がいい」といわれているそうです。治療費が比較的低価格なのも同クリニックの特徴。例えばデンタルクリーニングは150ドルからと、一般的な値段よりかなり安く設定されています。これは価格を抑えることで来院しやすくして、ペットに早め早めの治療を受けてもらいたいという考えからだそう。

中村先生によると、最近よくみられるのがアレルギーのケース。猫もいますが多いのが犬のアレルギーで、目が赤くなったり、皮膚がかゆくて血が出るほど掻いてしまっている子も多いとか。「アレルギーの薬も新しいものがたくさん出ているのでオプションもいろいろあります。また、食べ物アレルギーには低アレルギー食を処方することもできます」と先生。それぞれの症状や考えられる原因、犬種などに合わせて対応しています。皮膚病のほかに多いのが歯の問題で、虫歯や歯周病になるとそこから菌が血流に入り、心臓病のリスクが高まるのは犬や猫も同じ。だからこそ予防や早めの治療が大切なのですね。

ペットと日本への帰国、海外引っ越し準備のお手伝いもしています。日本から来るときに抗体検査をしている場合は、健康診断書の発行してもらうだけでOKですが、そうでなければ準備に8カ月はみておいた方がよいとのこと。「もともとマイクロチップが入っていて、狂犬病の注射が済んでいるような場合は6カ月でいけますが、それ以外はやはり(6カ月では)難しいです」と先生。検査以外にもUSDAオフィスで裏書に承認印を押してもらう必要があり、必要であればUSDAオフィスの予約のサポートもしています。アメリカから日本以外の国に引っ越す場合は、国によって必要な手続きが違うので、そのお手伝いもしてもらえるそうです。「一番厳しいのが狂犬病がない日本なので、日本に対応できればどこでも大丈夫だと思います」。