「スマホを使うとき、下を向いて使うことは首の正しいカーブがなくなる原因になります」と説明するミッシマー先生。ストレートネックは現代病の一つとも言われ、肩こりや慢性的な頭痛を引き起こすばかりか、成長期の子供では側弯症を引き起こす恐れもあると言います。スマホやノートPCを使うときに毎日下を向いた姿勢でいる時間が長いと、本来は重い頭を支えるため少し後ろにそってカーブしているはずのカーブに逆の力を加え続けることになり、頭を支える靭帯や筋肉が固くなり、骨の位置も戻りにくくなって、大切な首のカーブが失われるといいます。
ストレートネックが引き起こす、さまざまな症状に悩む人は、40代、50代以上だけではありません。クリニックを最近訪れた30代の女性は、頸椎が前方向に曲がる「うなだれ首」で、まるでお年寄りのように顔が下を向き、顔を天井に向けることも無理な状態でした。そればかりか、右半身にしびれがあり、運転するのも怖いほど視野が狭くなっていて、活力もなく、体がだるい、物の色さえはっきりと見えない、といったさまざまな症状がありました。ところが、Chiropractic BioPhysics(CBP)による首と、診断で少しみられた側弯症の治療をしたところ、たった数回の通院で全身の調子が改善、視野も広がって運転も苦痛ではなくなったといいます。以前のように積極的に外出できるようになり、「人生が変わりました」と喜ばれたのだそう。

CBP治療法は、緻密な研究から算出された理想の背骨を数値化、論理的なデータに基づいて、患者一人ひとりのレントゲンと照らし合わせて、骨の形をより正常に近くなるように整える治療を行います。頸椎、胸椎、腰椎からなる背骨は、正面から見るとほぼ真っすぐ、横から見て首・背中・腰に前弯・後弯・前弯の3つのカーブがあるのが健康的な状態。「これらのカーブを意識して根本的な治療を行い、カーブがつけられるのはCBPだけです。痛みを取るだけでなく予防もできる治療法です」という先生は、通院に加えて自宅でホームトラクションやエクササイズを続けることが完治への最短ルートだといいます。
「成長期に気を付けるのはもちろんですが、大人でストレートネックを放置していると加齢と共に椎間板が薄くなり、腕や指に痺れが生じることがあります。50代、60代、70代と椎骨の変形が進行するとCBP治療もできなくなることも・・・。そうなる前にぜひカーブを付ける治療を受けていただきたいです」。
治療時は、体のゆがみを引き起こす座り方や脚の組み方のクセなどもチェックして、日常生活を見直せるようにアドバイスもしています。お家では小さいお子さんにも、スマホやタブレットは目の高さまで上げて使うように注意してあげてください。