不妊治療では、まず原因を見極めるためにさまざまな検査を行います。CCRMサンフランシスコでは、女性不妊症の検査、精液検査、人工授精、体外受精、受精卵凍結など、妊娠の可能性を調べることから、不妊治療および将来の妊娠のための準備まで、あらゆる検査と治療を最先端レベルで提供、妊娠・出産率の高さでも全米で知られるCCRMグループの一つです。「不妊・不育の治療をされたい人だけではなく、キャリアや勉強、そのほかの理由のために家族作りを待とうと考えている女性とそのパートナーに来ていただいています」と、CCRMの田附サリー先生は言います。一般的に35歳を過ぎたころから妊娠率が下がるとされていますが、「将来出産を望んでいる人はそれまで待たず、まず検査を受けて」と先生。その理由を、正常な更年期は40歳から60歳と個人差が大きく、また更年期の10年ほど前からは妊娠しにくくなるとされているので、早い人では30代でもその状態にある可能性があるからだと説明します。「30代以上は卵巣の高齢化が心配されるので、自分の子宮や卵巣の状態を知っておくことが大切です」。

人間の女性は100から200万個の卵子を持って生まれますが、思春期ごろにはその数は50万個程度に減り、更年期には1000個になっているといわれています。10代の初潮から、40代、50代の閉経まで、女性1人の体内で排卵される卵子は多くても400個ほど。排卵されなかった卵子は自然に毎日死んでいくのですが、治療で正しいホルモンを刺激することによって、亡くなる卵子の数を減らして育てることが可能だそう。しかし、採取した卵子を培養して受精させても、35歳を境に受精卵の染色体異常が増える傾向があり、35歳で40%なのが、37、8歳では55%に高まるという研究結果もあります。ですから、そのころになって不妊治療をはじめると、体外受精に必要な複数の正常な受精卵がなかなか集められないという問題も起きてきます。

35歳未満で自然妊娠を試みるケースでは1年未満で妊娠する人が9割とされていますが、3カ月で自然妊娠しない場合、その後1カ月ごとに20%づつ確率は下がり、1年後にはわずか2、3%になるとか。先生は、35から40歳くらいの方なら、6カ月試して成功しないときは専門家に相談することを勧めています。とはいえ、専門家に来るまで踏ん切りがつかないのはアメリカ人でも普通。CCRMのスタッフは患者さんの気持ちを第一に考えています。田附先生は日本語、英語と中国語(マンダリン)サニー・ジュン先生は韓国語と英語で診察・治療するので言葉の問題も心配ありません。共同ディレクターの田附先生とジュン先生は、以前から同僚として勤務、約10年のつきあいという息もぴったりの2人です。まずは月1回行われている無料セミナーに参加してみては。