ヘアスタイリスト歴20年というSumieさんのもとには、地元や遠方から多くの人が訪れます。明るい性格とストレートではっきりしたアドバイスが人気の理由。乾燥が気になるこの季節にこそ気をつけるべきヘアケアのポイントや、Sumieさんの仕事ぶりについて紹介します。
日本に比べ、アメリカは水質や気候の影響で髪も乾燥しがちになります。冬になればなおさらですが、やはり「保湿」が大切。Sumieさんによれば、トリートメント剤を使うのもいいですが、洗い過ぎ・乾かし過ぎに気をつけることも重要なポイントだそうです。「乾燥肌の人なら、毎日洗う必要はありません」とSumieさん。自然乾燥は髪によくないという噂を聞きますが、「洗った後に1時間くらいで乾くようなら、自然乾燥でも問題ないと思います」と答えてくれました。それ以上にドライヤーを使い過ぎるダメージの方がより心配だそうです。ただし、髪の多い人が濡れたまま縛ってしまうと、異臭の原因になるのだとか。
「毎日使うシャンプーやコンディショナーで、髪の毛の状態は格段に変わります」と言うSumieさん。「シャンプーは頭皮の状態で選び、コンディショナーは髪の状態に合わせて、(セットではなく)それぞれ選ぶとよいでしょう」と話します。例えばワックスなどの整髪剤を使う人なら、整髪剤をしっかり落とせるシャンプーを選ぶことが必要だそう。自分の髪質を知り、それに合った製品を使うことが大切なのです。
「髪も、肌と同じように毎日のケアを大切にしてほしい」と常に考えていると言うSumieさんですが、美容室で使う製品にもこだわりを持ち、納得したものだけを取り入れています。また、アメリカ製に加え日本の製品も取り入れて、お客さんに合わせて選べるようにしているそう。例えばカラーをする場合、しっかり染めたい人には色が長持ちする染料を、敏感肌の人には刺激の弱い染料にするなど、それぞれの要望や体質に合わせて使用しています。
カットについても、お客さんの頭の骨格や髪質・生え方はもちろん、乾かすときの髪の動き方や、さらには生活パターンまでも、Sumieさんにとっては重要な判断のひとつになります。例えば、普段髪に何も手を加えない人なら、ブローしなくてもまとまる髪型にします。そのため「カットが長持ちする」と言われることも多いそうです。美容室に来た人が、その日だけでなく帰った後も髪をいい状態に保てるようにする。「お客さま主体」で考えるSumieさんの姿勢が伝わってきます。だからこそ、アドバイスも明確でストレート。今後もますますファンが増えていくことでしょう。