日本アートが大好きだというBlasko先生は、クリニック内に障子にインスパイアされた横開きのドアや鶴のモチーフなど和風装飾を飾り、シンプルながらもエレガントで患者さんが落ち着ける「和」と調和した空間を作り上げています。クリニックの外窓には歌川広重「東海道五十三次」の浮世絵のパネル窓があり「日本街に馴染んだ雰囲気を作りたかった」と話してくれます。
足の専門医であるBlasko先生はハンガリー出身。渡米後、カリフォルニア州立大学サンタバーバラ校でバイオロジーを専攻。その後、非外科的手技を用いて腰痛や膝痛、足痛など様々な体の痛みを足の治療によって和らげる「Podiatry(足病学)」に魅せられ、その道に進む決意をしたという。そしてサンフランシスコ市のCalifornia College of Podiatric Medicineで専門的に足病学を学び、同市内の在郷軍人病院で研修医として勤務した。

Blasko先生の手術を必要としない治療法は人気急上昇中。現在は、転ばずに自分の足でしっかり歩けるようになりたいと思うお年寄りに、治療により生活基準を上げる手助けをしたいと願っているそう。又、「家族が治療に関わる事がとても大事。患者の摂取している薬や健康状態など本人が分からない場合もあり、彼らの助けが必要となる事も多い」と話してくれた。
「転倒リスク査定」方法
「同クリニックではサンフランシスコ・ベイエリアで唯一、テクノロジーを利用した『転倒・転落リスク査定』を実施しています」とBlasko先生。このテストは下肢の血管検査、歩行周期の圧力分布を査定する歩行スキャン、バランステストの3つのテストから構成されています。患者が歩行補助装具を着用していた場合、血管検査の結果で症状がどれだけ改善したか見る事も可能に。又、下肢テストやバランステストで患者さんの装具サポート強度を分析し、下肢のバランスを良くさせる事で転倒・転落の危険を削減します。これらのテストは全てコンピュータで制御されており、症状をより細かく分析して患者が安心して自立歩行できる可能性へと導きます。

体の中を巡っているリンパ管を流れるリンパ液が何らかの障害により流れが悪くなって起こる足のむくみを「リンパ浮腫」と言います。同クリニックでは、自宅で患部を加圧する弾圧ポンプを装着して治療する「リンパ浮腫治療プログラム」も提供。コンパクトなポンプは持ち運びが簡単で、ポンプに足の指先から太ももまでを巻くように弾圧カバーを装着します。患部に圧を掛けて患部の蛋白を破棄、皮下組織に水分を溜める原因となる蛋白の処理を助けます。機材貸し出し時には販売店から担当者が説明に来てくれるのも安心。この治療法は足病学会では初めての試みでウェイトリストは6カ月になる程の人気だそう。
その他にもカスタムメイドの足装具や靴の中敷き、糖尿病用靴を取り扱っており、足の傷の治療や、外反母趾、つち状足指などの治療も行ってます。健康な体は健康な足から、体調に不安を感じる方や転倒が心配な方は是非一度Blasko先生に相談を。