ハンガリー出身のBlasko先生は、非外科的手技を用いて腰痛や膝痛、足痛など様々な体の痛みを足の治療によって和らげる「Podiatry(足病学)」を専門としています。治療は理学療法や生体力学、薬剤処方から、特別な靴やインソールの処方まで、様々な体のトラブルをあらゆる角度から総合的に診てくれます。「目が悪いから眼科、歯が痛いから歯科、と同じように足のトラブルには足科があると考えて貰えれば分かりやすいですね」とBlasko先生。
近年では患者さんの抱えている足のトラブルや病気は、外反母趾や、つち状足指などの足の変形、ハイアーチ、モートン病、巻き爪の痛みなど多種多様です。特に外反母趾は子供にもよく見られる症状です。そこで、同クリニックではそれぞれの患者さんに合った治療を行っています。そのため、カスタムメイドの足装具やインソール、糖尿病用の靴も取り扱いも充実しています。5歳から診療可能なので、「体調に不安を感じたり、足に痛みがあったらすぐに診察を受けて下さい」とBlasko先生。

また女性の悩みで多いのが、ハイヒールなど高い靴を履くことで起こる腰痛です。ハイヒールを履くと体のバランスを取るために腰の骨が前方に反った状態になってしまうため、腰の骨の間にある椎間板という軟骨に負担がかかり腰痛になります。また、足先で体重を支えるのでウオノメや角質ができたり、ふくらはぎの筋肉が張って、踵の後ろのアキレス腱に炎症が起こりやすくなります。この痛みを我慢してハイヒールを履き続けると外反母趾が起こりやいだけでなく、皮膚や血管、靱帯や筋肉にまで影響を及ぼすことも。症状は腰から膝、ふくらはぎや踵と繋がっていくのでマッサージや薬で症状や痛みを一時的に改善して誤魔化すのではなく、本来の原因を探り根本的な治療を受けることを先生は勧めています。
足病学は寝たきりの高齢者を少なくすると考えられています。その理由は、高齢者の寝たきりの大きな原因となる転倒を、足病学によって減らすことが可能だからです。同クリニックではサンフランシスコ・ベイエリアで唯一、テクノロジーを利用した「転倒転落リスク査定」を実施。下肢の血管検査、歩行周期の圧力分布を査定する歩行スキャン、バランステストの3つのテストから構成されていて、患者さんの現在の症状を詳しく解析することができます。又、下肢テストやバランステストで患者さんの装具サポートの強度を分析し、下肢のバランスを良くさせる事で転倒・転落の危険を削減していきます。

また、足病学界では初めての試みとなる「リンパ浮腫治療プログラム」も同クリニックでは実施しています。人気の高いプログラムの1つで、ウェイトリストは6カ月になるそう。体内を巡っているリンパ管を流れるリンパ液が何らかの障害で流れが悪くなって起こる足のむくみをリンパ浮腫と言いますが、この治療方法は自宅で患部を加圧する弾圧ポンプを装着して、患部のタンパクを破棄し、皮下組織に水分を溜める原因となる蛋白の処理を助けて症状を緩和していきます。