全米11カ所で展開されているCCRMグループは、不妊治療におけるトップクラスの効果と実績があります。不妊治療と聞くと「長年妊娠に恵まれない夫婦が訪れる最終手段」という印象を受けてしまいがちですが、田附(たずけ)先生に伺ったところ、不妊治療は単に妊娠に恵まれない夫婦の最終手段ではなく、いつかは欲しいと思っているが今ではない。あと数年は仕事に集中したい。子供は欲しいが今はパートナーがいない…などさまざまなケースに対応可能なので、若いうちから気軽に相談して欲しいと説明してくださいました。なぜなら一般的に更年期の10年ほど前から妊娠しにくい状況になると言われている中、更年期を迎える年齢は40歳から60歳と一人ひとりの個人差が大きいので、早い人は30代でも妊娠が困難になる可能性が潜んでいるのだそう。不妊治療をもっと身近なものとして知って欲しいと、当院では月に1度(奇数月は2度)無料のセミナーを開催しているので、基本的な知識を入手する絶好の機会。一度参加してみてはいかがでしょうか。

卵子の元となる「原始卵胞」は生まれた時からすでに卵巣の中にあるので、原始卵胞は自分の年齢と同じだけ歳を重ねていることとなり、20歳の時に排卵した卵子が20年たった卵子で、30歳の時に排卵した卵子は30年たった卵子となります。卵子が老化すると受精卵や胚になりにくくなったり、染色体異常を持ってしまうことから、卵子の染色体異常の率は35歳を境に、35歳で40%、37、8歳では55%に高まるという研究結果があります。しかし「なかなか妊娠しないな?」と思われるタイミングは一般的に35歳過ぎになることが多いため、そこから不妊治療をはじめるのでは正常な卵子を集めることも困難になります。1990年代後半に日本で開発された卵子の凍結方法(ガラス化の保存)で、凍結された卵子の生存率が90%を上回るようになり、妊娠の可能性を高める卵子凍結プログラムが世界中に広がりました。治療の金銭的な心配に対しても、年々多くの企業が不妊治療に対応する保険を適用したり個人で加入できる保険もあるので、将来に妊娠を望む女性が、若いうちに質のいい卵子を採卵し凍結保存しておく方法が定着しつつあるようです。

さらに同院では「着床前検査」を行う事によって妊娠成功率が上がるだけでなく、それは同時に母体や心のケアに繋がっていると田附先生。着床前検査とは受精卵に対して施される検査で、染色体異常や遺伝性疾患などの異常を検査することが出来るので、検査にパスした質の高い受精卵のみを1個だけ子宮に戻すことで多胎が避けられるだけでなく、流産のリスクが軽減して妊娠の確率が上がるのだそう。その効果は「念願の妊娠を喜んでいたのに流産した」という心的ストレスを回避できるだけでなく、母体へ及ぼす影響も避けられるというメリットも。さらに卵子凍結だけでなく受精卵凍結も可能なので、事前(若いうち)に着床前検査によってパスした受精卵を凍結保存しておき「妊娠出産のベストなタイミング」を計って妊娠に挑むことも可能になるのだそう。