今こそ見直したい
マスク着用101
 
ベイエリアでも徐々に規制が緩和され、外出する機会も増えてきたこの頃。ベイエリア各カウンティーでは外出時のマスク着用を必須としており、従来のSIP期間に比べると着用頻度も着用時間も長くなるという方が多いのでは。今こそ見直したいマスク着用について改めて紹介します。
 
 マスクの必要性とは? 
 CDCでは、公共の場でソーシャル・ディタンスを保つことが困難な場合、2歳以上の人は全員マスクを着用するべきとしている。(ただし、マスクを着用することで呼吸が困難になる方、意識がない方、介助なしでマスクを外すことができない方を除く)。COVID-19の原因となるウイルスは、感染者がくしゃみや咳、話したりしたときに発生する呼吸器の飛沫を介して拡散。これらのエアロゾルは、空気中に3時間まで浮遊したままになり、少なくとも13フィートの高さまで伝搬すると報告されている。
 マスクは、これらのウイルスの飛沫を防ぐか、少なくとも制限するのに有効とされており、誰が感染しているかわからない中、他の人を守るためにも顔を覆うものを着用する必要があることから、ベイエリア各カウンティーでは外出時に着用必須となっている。
 また、カンザス大学の健康保健機関では、マスクを着用することによる感染リスクをパターン別に解説(図1)しており、「自身はもちろん、同居する家族の感染リスクを下げるとともに、もし自分が感染者だった場合に他人にウイルスを移すリスクを下げるためにもマスクは効果的だ。」と述べている。

 どんなマスクをつけるべき? 
 マスクの性能や素材による効果の違いは国や期間によって様々な見解があるのが現状だが、CDCでは、布製のマスクもしくはバンダナなどの布で口元を覆うことでも、自主的な公衆衛生対策として使用することができるとしている。北カリフォルニアでは火災シーズンによく着用される呼気バルブ(もしくは一方通行の通気口)付きのマスクに関しては、着用者は保護されるが、着用者の呼気が外に漏れ出る可能性があり、着用者が感染していた場合に咳やくしゃみによって他人に移す可能性があると言われており、サンフランシスコとバークレーでは、推奨されていない。一部グローサリーでは、同マスク着用での入店はできないとしているところもあるので注意が必要だ。

 マスク着用の注意 
 マスク不足や布マスクの使用により、使用頻度や洗い方が気になるという方も多いのでは。CDCでは、マスク装着時には事前に手を洗い、使用中はマスクに触れない、触れた場合はすぐに手を消毒すること、外す時は後ろから外す、外した後はすぐに手を洗うことを推奨している。
 また、ウイルスは布製のマスクの表面で2日間、サージカルマスクでは7日間生存していると考えられており、複数枚のマスクを所有している場合は、使用のたびに洗剤を入れたお湯で洗い、ハイヒートで乾燥機にかけることで清潔に保てるとしている。

 熱中症にはくれぐれも注意が必要 
 とはいえ、日射しも強くなってきたベイエリア。特に子どもが屋外で遊ぶ時や、長時間、屋外にいる時は特に注意が必要。厚生労働省のホームページでは、マスク着常時の熱中症対策に関して、下記のように注意喚起している。「マスクを着用していないときに比べると心拍数や呼吸数、血中二酸化炭素濃度、体感温度が上昇するなど、身体に負担がかかることがあります。したがって、高温や多湿といった環境下でのマスク着用は、熱中症のリスクが高くなるおそれがあるので屋外で人と十分な距離が確保できる場合には、マスクをはずすようにしましょう。マスクを着用する場合には、強い負荷の作業や運動は避け、のどが渇いていなくてもこまめに水分補給を心がけましょう。また、周囲の人との距離を十分にとれる場所で、マスクを一時的にはずして休憩することも必要です。外出時は暑い日や時間帯を避け、涼しい服装を心がけましょう。」
 日本に比べると湿度が低いベイエリアだが、SIPで長らく長時間の外出をしていなかった、という方などは特に注意して予防を行うのが良さそうだ。
 また、サンフランシスコの規定では、屋外で一人、もしくは同居する人とウォーキング、ハイキング、ランニングを行う際や屋外ダイニングではマスクを着用必須ではないとしているが、すぐに着用できるところに常時保持しておくべきと述べている。

 もはやアイデンティティの一部!? 
 髪型やメガネ、メイクや洋服と同じように、顔を覆うフェイスカバリングアイテムは、もはや個性を表現するファッションアイテム、アイデンティティとしての役割を担ってきている。ファッションブランドやアーティストがグッズとして販売を始めているほか、所属企業や応援する団体、抗議活動においてはメッセージをプリントしたものを着用する方も多く、文字通り「顔」での個性を表現するアイテムとして根づき始めているのかもしれない。

手洗い、ソーシャル・ディスタンスは忘れずに
 ウイルスからの予防としてマスクだけに頼るのではなく、引き続き頻繁な手洗いと、他の人とのソーシャル・ディスタンスを維持することも大切。この困難を乗り越えるためにも、一人ひとりが気をつけて感染対策を行っていきたい。

(BaySpo 2020/06/26号 掲載)

 
【参考】
CDC Use of Cloth Face Coverings to Help Slow the Spread of COVID-19
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/prevent-getting-sick/diy-cloth-face-coverings.html
厚生労働省「新しい生活様式」における熱中症の予防行動ポイント
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_coronanettyuu.html
SF.GOV Masks and face coverings for the coronavirus pandemic
https://sf.gov/information/masks-and-face-coverings-coronavirus-pandemic

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