柴田小児科では、コロナパンデミック後にいち早く「テレヘルス」を導入。いろいろと試行錯誤を経て現在は、Zoomを使用し遠隔にて診療し、必要があれば処方箋を希望の薬局に直接送ることもできるのだそう。子どもの突発的な発熱や腹痛、喉の痛みや、怪我などにも対応。電話で予約時に症状を伝えZoomで診療を行うスタイルは、保護者からも好評なのだとか。子どもに支度させ移動する手間が省ける、アウトドアキャンプに行っている際の外出時などでも場所を問わない、待合室で待つ必要がないので周りに気を遣うこともない、自宅などの慣れた環境で診療を受けられるため子どももリラックスして診察に臨める、など、特に小児科の場合はテレヘルスならではのメリットが多いと感じているそう。
テレヘルスにてさらなる処置が必要と判断した場合は、緊急ERや、検査のできる病院を紹介したりすることで対応を行っています。

もちろん同院では、定期検診や予防接種など、来院でしか処置できないものに関しても万全の安全対策の上で受付しています。
来院時には発熱や咳、鼻水などの症状が無いことを条件に、2歳以上は常時マスクを着用、待合室でも患者同士が会わないように予約時間を調整するなどの取り組みが行われています。また、新生児に関しては保護者からも話を聞くために父母両方の来院を許可しているが、それ以外の場合は原則として患者一人につき保護者一人でお願いしているなどの対策を行っています。
例年この時期にはインフルエンザの予防接種を受けて欲しいと呼びかけている柴田先生ですが、今年はさらに重要と話します。「COVID-19のパンデミック最中とはいえ、他の病気がなくなったわけではありません。以前よりも手洗い、マスクなど予防意識が高まったと同時に、皆さんワクチンの必要性にも理解が進んだのではないでしょうか。ワクチンがすでにあり、予防できる病気は予防した方がいい。ぜひ早めに受けに来てください。」

パンデミック以降、小児科でもメンタルストレスが溜まっている子どもが増えているのは明らか、と柴田先生。プリスクールぐらいの子どもから中高生まで、精神的な疲れやストレスが原因で腹痛など身体に症状がでているケースも多いのだとか。「ソーシャル・ディスタンスという言葉が広まっていますが、私は『フィジカル・ディスタンス、ソーシャル・クロースネス』を提唱しています。物理的な距離は保ちつつも、心の距離はぐっと近くに。安全な形で友人や家族とコミュニケーションを積極的にとることで、パンデミックを乗り切って欲しいと思っています。」と、笑顔で語ってくれました。