2016年度抽選永住権(DV―2016)の応募受付が2014年10月1日より始まりました。応募期間は、2014年11月3日(米国東部時間の正午)までになります。今号では、2016年度抽選永住権の応募要領について米国国務省発表の最新情報に基づき説明いたします。
抽選永住権は、正式には、移民多様化ビザ抽選プログラム(Diversity Immigrant Visa Program)と呼ばれています。年間5万人の方がこの抽選制度で永住権を取得できるようになっていますが、米国への移民が比較的少ない国々に対し、このプログラムが設けられています。過去に多くの移民を米国に送り出している国に関しては、非該当国となり、このプログラムを利用できません。非該当国は次のとおりです。
バングラデシュ、ブラジル、カナダ、中国、コロンビア、ドミニカ共和国、エクアドル、エルサルバドル、ハイチ、インド、ジャマイカ、メキシコ、ナイジェリア、パキスタン、ペルー、フィリピン、韓国、英国(北アイルランドは除く)およびその領土、ベトナム(ただし、香港、マカオ、台湾で出生している方は、申請できます)
応募条件ですが、下記の2つの条件を満たす必要があります。
1 該当国生まれであること
しかし、次の方々も応募できます。
(1)応募者が、非該当国の出身で、配偶者が該当国の出身の場合
(2)応募者が非該当国で生まれた場合でも、両親がその非該当国ではなく、該当国で生まれている場合
2 教育または職歴について下記の条件を満たす必要がある
高校卒業資格のある方は応募できます。また、高校卒業資格がない場合でも、2年以上の実務経験が必要な職に関して、過去5年の中で2年以上その実務経験のある方も応募できます。この実務経験については、米国労働省が基準を設定しています。労働省のO*NET Onlineで確認できます。
米国国務省のウェブサイトでインターネットを利用して申し込みます。申し込みに料金はかかりません。応募の際、デジタル写真を提出する必要があります。応募者1人につき2通以上の応募があった場合、応募は無効となります。
当選者は、コンピューターにより無作為に選ばれることになり、当選については、2015年5月5日より発表される予定です。当選の有無を知るためには、国務省のDV―2016ウェブサイトにアクセスし、確認できます。
当選者は、移民ビザ(永住権)の申請ができます。移民ビザの手続は、2015年10月1日より2016年9月30日の間に行う必要があります。
当選者は、全体で10万人程度で最終的に永住権を取得できるのは、5万人です。全員が必ず、永住権を取得できると保証されているわけではありません。また、当選者には、当選番号が割り当てされますが、永住権の手続きは、大陸ごとの割り当て番号順に受付され、当選番号順位の後の人については、9月30日の期限に間に合わない人も出て来る可能性あります。例えば、当選者がアジアの1万5000番ということで、毎月、1000人しか、申請できないということになれば、1万2000番の人までしか、永住権が取得できないことになります。毎月1300人であれば、ぎりぎりですが、間に合うかもしれません。その月に、何番までの人が申請できるかについては、国務省が毎月発表していきますので、それを注意してみて行く必要があります。