その業界で傑出した能力を持っている人は、米国の労働ビザの中のO―1または、P―1の部門でビザ申請が可能です。これらのビザは、他の労働ビザに比べて、ハードルは高いですが、条件が整い、申請できるケースもあります。今号では、詳しい条件について、説明していきます。
O―1ビザは、先に説明しましたが、ビザ取得は簡単なビザではありません。O―1ビザは、自分の専門分野で、トップクラスの業績を挙げている人が該当しますので、そのような非凡な能力を持っている人は、多くはありません。専門分野は、とくに特定されておりません。ですので、どのような分野でも可能性があります。典型的なものは、ビジネス、アート、スポーツ、科学、教育の分野です。また、料理の分野でも可能です。トップクラスの定義ですが、国際的にトップクラスである場合は、もちろんですが、自分の国のトップクラスという形でも可能です。
O―1ビザ申請者は、専門分野での活躍を様々な書類で証明していく必要があります。専門分野での賞が典型的なものですが、賞以外では、自分の作品の写し、専門誌、業界紙、新聞の記事、業界の権威からの推薦状といったようなものが証明になります。なるべく、いろいろな種類の証明を提出するようにしたほうがよいです。
申請の手続きについてですが、米国の雇用主または興行代理人が、申請書に証明書類を添え、米国移民局へ送付して行います。移民局が審査に数ヶ月かけます。許可になれば、その後、母国の米国大使館でO―1ビザスタンプ(査証)を発行してもらい、その後米国に入国可能になります。O―1の米国滞在期限ですが、雇用主との雇用または興行契約の長さによって決まります。
O―1ビザを取得できる人は、多くの場合、永住権申請も可能ですし、永住権取得の可能性も比較的高いです。
P―1ビザは、運動選手や芸能人あるいは芸能グループのためのビザです。O―1ビザと同じように、業界でトップクラスの業績があることが条件になります。米国のメジャースポーツリーグと契約する場合が典型的な例です。証明としては、過去のスポーツ大会での実績の証明、メジャースポーツリーグの権威からの推薦状、メジャースポーツリーグとの契約書といったものが必要になります。芸能人、芸能グループについては、証明としては、過去の芸能活動の記録、業界誌、専門誌の批評記事、売上実績、高報酬の証明、業界の権威よりの推薦状といったものになります。
申請の手続きについてですが、O―1ビザと同じように、米国の雇用主または興行代理人が、申請書に証明書類を添え、米国移民局へ送付して行います。移民局は審査に数ヶ月かけます。許可になれば、その後、母国の米国大使館でビザスタンプ(査証)を発行してもらい、その後米国に入国可能になります。米国滞在期限ですが、雇用主との雇用または興行契約の長さによって決まります。
P―1ビザを取得できる人は、O―1ビザと同じように、多くの場合、永住権申請も可能ですし、永住権取得の可能性も比較的高いです。