雇用ベース 永住権面接について
 移民局は最近、雇用ベース永住権申請についても面接を要求する旨の発表をしました。親族ベース永住権については、従来より永住権面接が設定されていましたが、今後、雇用ベース永住権にも面接が拡大されます。以下、移民局発表の情報に基づき、関連情報とともに詳細をお知らせいたします。

  雇用ベース永住権申請の流れ 

 雇用ベース永住権申請は、申請フォームI―140(永住権申請)とI―485(資格変更手続)からなっており、移民局へ各フォームを提出します。I―140が許可になるとI―485の申請が可能になります。
 I―140は、雇用主側が作成する申請書で、会社側の決算情報や申請者個人の経歴、学歴情報をこのフォームに添付します。とくにI―140では、会社が予定の給料を十分払えるか、申請者個人は仕事に就くための学歴・職歴があるか判断されます。I―485は、申請者個人が現在の米国での滞在ビザ資格から永住権に切り替えるためのものですが、健康状態、犯罪歴等、個人情報についていろいろ確認されます。I―485には出生証明、健康診断証明を添付します。
 I―485は多くの場合、書面審査だけで終了し、面接は求められていませんでした。I―485が許可になると永住権取得になり、許可後数週間でグリーンカードが自宅に送られてきます。なお希ですが、本人面接が必要なケースと判断されると、雇用ベース永住権申請でも面接が実施されてきました。

  面接の実施 

 今回移民局は、雇用ベース永住権申請について、全部のケースにつき面接を実施することを発表しました。2017年10月1日以降、この面接が実施されていきます。それでは、面接の流れはどのようになるかを説明します。

 I―485受付後、移民局は審査にはいりますが、面接予定日の数週間前に、移民局よりI―485面接通知が書面で自宅に送られてきます。その通知には、面接の場所、日時、持参すべき書類が記入されています。面接は申請者の住所地の最寄りの地方移民局で実施されます。持参書類は、基本的なものは面接通知、パスポート、政府発行の写真付き身分証明、労働許可書といったような書類になると思われます。この書類の外に、ケースごとに必要書類を要求される可能性があります。
 指定時間までに移民局に行き、持ち物検査の後、内部に通されます。その後、呼び出しがあり、面接官と一対一で面接になります。面接では雇用ベース永住権なので、自分の職務に関することを中心に質問されると思います。面接時間はケースバイケースになりますが、数十分が予想されます。面接がとくに問題なく終了すれば、後日、I―485許可書が自宅に送付されてきます。これで永住権取得になり、さらに後日グリーンカードが送付されてきます。これで永住権申請が全て終了したことになります。

  面接実施の背景 

 移民局は、面接を雇用ベース永住権にも要求することで、移民局の最終裁定に必要な情報を申請者個人より引き出し、また、詐欺情報の有無について確認し、申請の信憑性が高いかを図っていくことが狙いのようです。

(BaySpo 2017/09/15号 掲載)
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