2019年度新規H|1Bビザ(専門職)申請は、間もなく4月1日より申請受付が始まります。新年度も、早い時期に年度枠に達すると予想されます。今回も受付期間が1週間だけになると思われますので、この間に確実に受付されるよう、不足書類、不足情報がないように努めたいです。今号では新規H|1Bビザの申請直前の注意点について説明していきます。
H|1Bビザは専門職ビザで、4年制大学卒業資格が最低条件になっています。ですので大学の卒業証明と成績証明が必要になります。米国の大学だけでなく、海外の大学卒業資格でも申請が可能です。海外の大学の卒業資格を利用する場合は、H|1Bビザを申請する前に米国の学歴評価(Evaluation)団体より、海外の大学の卒業資格が米国の大学と同等の資格であるという証明を貰う必要があります。これ以外の資料としては、パスポートコピー、米国で一時滞在ビザで滞在している人はさらにビザのコピーといったような書類が必要になります。H|1Bビザのスポンサーである雇用主は、会社の決算報告書や所得税の申告書のコピーを移民局へ提出する必要があります。
H|1B申請書は移民局に提出しますが、その前に連邦労働局よりLCA(労働条件許可)を取得する必要があります。通常、取得まで1週間程かかりますが、新設の会社に関しては2〜3週間かかる可能性あります。
H1Bビザは、年度ごとの申請者数に限度を設けられています。6万5000になります。米国の大学院卒業者は、別枠として2万の数が与えられています。昨年度は、合計で20万を超える申し込みがありました。2019年度も、限度を大幅に上回る申請があると予想されます。
2018年4月7日までの受付で限度を上回った場合は、その日で受付終了になります。4月7日が土曜日なので、4月6日までに申請書が到着するよう発送することが必要です。4月8日以降に届いたものについては返却されます。申請者が限度数を上回った時は抽選になります。おそらく4月中に抽選が実行され、当選にもれた申請については、後日郵送で返却されてきます。
当選した場合、その後、移民局が審査にはいります。しかし多数の申請者が短期間に集中することもあり、審査に非常に時間がかかることが予想されます。通常審査の場合、申請書提出より6カ月前後かかることが珍しくありません。特急審査については、今の時点では利用できるかどうかはっきりしません。この辺、移民局のウェブサイトをチェックしていくことが必要と思われます。
@4月1日より申請受付が開始しまずが、実際にH|1Bの資格で働き始めることができるのは、2018年10月1日が最初の日になります。
AF|1留学生が、大学卒業後のプラクティカルトレーニングを受けている状況で、新規H|1Bビザを申請する場合は、特別な取り扱い規定があります。通常はプラクティカルトレーニングの最終日を越えて労働することはできません。しかし、プラクティカルトレーニングの期限が有効である間に新規H|1Bビザの申請をし、受付されれば、その後その有効期限を過ぎても審査の間はプラクティカルトレーニングが延長扱いとなります。その場合は合法滞在となり、審査結果が出るまで労働できるようになります。これに関しても、最新の発表が移民局よりなされる可能性があるので、移民局のウェブサイトをチェックしたほうがよいです。