米国移民局より、2019年度新規H-1Bビザ(専門職ビザ)申請について、申請数が法定数を超えたので4月6日で受付を終了したとの発表がありました。また、この新規H-1Bビザについては、特急審査を一時停止し、当座利用できないということの発表もありました。今号では、新規H-1Bビザの受付状況およびその後の審査情報をお知らせします。
2019年度新規H-1Bビザは、4月2日より申請受付が始まりましたが、4月6日で受付終了となってしまいました。新規H-1Bビザの法定数は6万5000ですが、4月2日から6日までの間に6万5000を超える申込みがあり、受付終了となりました。大学院卒業資格をもつ申込者には、別枠として2万枠が与えられていますが、こちらも6日で受付終了となっております。結果、4月7日以降に移民局に提出された申請は受付されず戻されることになります。
受付された申請については、今後抽選が行われます。4月中には行われると思われます。先着順ではなく、4月2日に到着したものが有利ということはありません。抽選に当選すると、移民局より指定番号のついた受領書が書面で雇用主に届きます。抽選にもれた申請については、あとで雇用主に郵送で申請書が移民局手数料用小切手とともに返送されてきます。この返送で、はじめて抽選もれがわかります。返送されてくるまでかなりの時間がかかることが多いです。
当選の申請についてはその後、移民局が審査にはいります。審査状況については、移民局のウェブサイトで指定番号を入力し確認できます。
移民局より、新規H-1Bビザ申請については特急審査を当座の間、一時停止すると発表がありました。2018年度も停止になりましたが、2019年度も停止されます。結果、全ての新規申請については、通常審査になります。
停止した理由ですが、移民局によると現在、移民局が抱えている審査中のH-1Bビザ申請書の数が膨大でかなりの時間がその処理に時間が割かれている、またH-1Bビザの延長申請についても、審査に非常に時間ががかっており、特急審査になかなか対応仕切れないということです。
通常審査ですが、過去数年の通常審査の状況を見ると、10月を超えても審査が続くケースも多く、結果がでるまで長い時間がかかっています。2019年度もおそらく、同じような審査時間がかかると思われます。
H-1Bビザに限りませんが、移民局雇用ベースビザ申請においては、以前と比較して多くの質問状(RFE)が雇用主に送られるようになっています。質問内容も、以前より項目数も多く、また厳しい内容のものが多くなってきています。例として、給料の支給額についての質問も増えております。質問状への回答期限ですが、多くの場合は、質問状の発行日から84日程度の時間があります。質問には、説明がわかりにくいものも多く、また慎重に分析する必要なものも多数あります。この辺、弁護士と細かい打合せが必要になるでしょう。