永住者は、グリーンカード受け取り後、10年単位でカードの更新が必要になります。最近は、更新をするのに非常に時間がかかっています。今号では申請手順と最近の更新申請の状況についてご説明いたします。
グリーンカードの更新は、カードの期限の6カ月前より可能です。更新の方法ですが、まずは、I-90という移民局のフォームを準備します。USCISのウェブサイトより無料でダウンロードできます。必要書類はグリーンカードコピー(表、裏)とパスポートの顔写真のページのコピーになります。I-90と必要書類に移民局手数料用の小切手を添付し、移民局の指定の住所に送付します。I-90には、氏名、住所の他に、永住権取得日、永住権取得場所といった情報が必要になります。I-90が移民局に届いてから2週間程度で、移民局の受領書が送られてきます。これに受付番号が載ってきますが、後日、必要に応じ移民局に問い合わせする際、この番号が必要になってくるので大事に保管ください。この通知を受け取った数週間後に指紋採取があります。指定の場所へ、指定の日時に行くよう、移民局より通知レターが届きます。指定の日時に指紋採取にいくと、現在のグリーンカードに臨時の永住権証明(通常1年間有効)を押してもらえます。指紋採取を終えれば、あとはグリーンカード発行を待つだけになります。
期限がない古いグリーンカードをお持ちの方も多いと思います。このタイプのカードは発行がだいぶ前のものですが、今でも有効です。しかし、米国を出国し再入国する際に、移民局より更新するよう指示される方が多くなっています。今のカードは10年ごとに更新ですが、古いタイプのものは10年以上経過していて容貌が変わるので、カードの顔写真が証明になりにくい場合もあるからです。古いグリーンカードをもっている方はいつでも最新のカードに切り替えることができます。申請手順は先に説明した形と同じになります。
なお、カードの更新を忘れた場合も、更新手続は可能です。もちろん、更新忘れに気づいた時はなるべく早めにI-90を提出したほうがよいです。
先に説明しましたが、グリーンカード更新手続きは期限の6カ月前から可能です。しかし、最近の移民局の審査時間は、6カ月を優に超えることが多いです。移民局の最近の発表を見ますと11カ月かかるとなっています。時々6カ月程度で発行されるケースもありますが、11カ月近くかかると想定しておいたほうが良さそうです。
この春に移民局は、郵送したグリーンカードが、申請者が指定した住所が見つからないため移民局に戻ってきた場合は、申請者より移民局へ住所変更の連絡がない限り、60日で破棄するということを発表しました。以前は、このような取扱はなかったので注意が必要です。破棄されるのを防ぐには、住所変更をしたら速やかに住所変更届けを移民局に提出することです。移民局のウェブサイトを通し住所変更手続きが可能です。住所変更は、変更の日より10日以内に行うよう、移民局は指導しています。