BaySpo 1314号(2014/01/31)掲載
ジェトロの日本企業進出支援(シリコンバレー・イノベーション・プロ
グラム:SVIP)
ジェトロ・サンフランシスコ・センター 師田 晃彦
師田 晃彦(もろた あきひこ)
1993年に東京大学理学部を卒業後、通商産業省(現経済産業省)入省。研究開発課、新エネルギー産業技術総合開発機構(NEDO)企画調整課長等の様々な部署を経て、2010年7月よりデバイス産業戦略室長として、半導体・エレクトロニクス産業を3年間担当。2013年7月よりジェトロ・サンフランシスコ勤務。

シリコンバレーの特徴
 シリコンバレーは、世界中から優秀な頭脳が集まり(人口の約4割が海外出身者)、数多くの技術が生まれ(全米地域別特許ランキング1位)、技術をビジネスにつなげる仕組みがあり(ベンチャーキャピタル投資額の40%がシリコンバレー)、ヒト、モノ、カネが集まって一種のエコシステムを構築しているという、米国の中でも特殊な地域です。ベンチャーキャピタル投資額も、2009年を底に拡大を続けており、この地域は好景気に湧いています。


日本人の存在感
 このように好景気のシリコンバレーの中で、残念ながら日本人の存在感は必ずしも大きくないのも事実です。またシリコンバレーで成功している企業には、海外からの移民一世が創業した会社も多いのですが、日本人が創業した会社で大成功している企業は必ずしも多くないのが実態です。今後、日本の市場は高齢化の進展等によって伸び悩むと見込まれる中で、世界市場を相手にシリコンバレーで活躍する日本の起業家や投資家をもっともっと増やすことは、重要な課題であると考えています。

シリコンバレー・イノベーション・プログラム(SVIP)
 以上を背景に、ジェトロは昨年8月より、シリコンバレーに展開する日本の中小・ベンチャー企業を支援するための新しいプログラムを開始しました。ジェトロはこれまではサンノゼのビジネス・イノベーション・センターで、進出する企業の事務所費用をサポートしてきましたが、今回は実際のビジネス拡大に向けたもっと直接的な支援(プレゼンテーション指導、ビジネスマッチング拡大等)を行うことを目的としております。
 8月末までに応募をいただいた約20社の中から、書類審査、英文でのプレゼンテーションビデオの作成・審査を経て10社を採択し、昨年12月9日に東京で採択発表会を開催しました(採択企業一覧:上図参照、採択発表会での企業の代表者の方々:写真参照)。彼らは、年明けから順次シリコンバレーに進出し、当地でのビジネス活動を開始する予定になっています。この中から、是非GoogleとかIntelのように、シリコンバレーを代表する企業が育っていただくことを期待しています。(なお、2社とも移民一世が創業した会社です。)
 日本企業は、強い技術や製品を有していても、具体的なビジネスにつなげることがあまり上手ではなかったと言われています。今回本プログラムに参加される企業の方々が、我々の支援メニューを通じて、新たなビジネスモデルを確立し、世界展開の第一歩としていただくことを期待しております。また、当地での日本企業の存在感が増すことは、同じく当地で活躍する他の日系企業のビジネスの拡大にもつながり、日本、さらには世界の経済発展に貢献してくれることを期待しています。

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