一般編  Vol.169
バールマン 理美子さん
徳島県出身。歯科衛生士助手、オリジナル服飾制作販売、インテリア製品製作、子供英会話教師などを経て、1989年ジオスEnglish Academy Brighton & Hove開校時に現地代表として赴任。1995年に渡米。2011年、徳島県人会とサンフランシスコ阿波っ子連を同時に発足させ、現在、徳島県人会会長及び、サンフランシスコ阿波っ子連連長を兼任。 www.norcal-awakko.weebly.com
徳島の阿波おどりとすだちを届けたい
アメリカでも阿波おどりを踊り、すだちが食べたいという思いから、ベイエリアで県人会と踊りグループを発足。そのほかにも、幅広い分野で活動するバールマンさんに、日々の暮らしぶりなどを伺いました。
バールマン 理美子さん

(Rimiko Berreman)BaySpo 1360号(2014/12/19)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ
 JETプログラムで英語教師として徳島に来ていた主人と結婚し1995年に渡米。最初の2年間は主人がMBAを取得するため、バージニア州の小さな町シャーロッツビルに住みました。レンガ作りの建物が並ぶ歴史的な町での充実した2年間でした。主人がビジネススクールを終えた後、主人の家族の住むベイエリアで暮らすことにしました。

ベイエリアの印象
 「Melting Pot」と聞いていた通り、多様な民族や文化が混在するとても面白いところだと思います。学生時代から大好きだったミュージシャン達が近くに住んでいたりして、それだけでもワクワクします。山や海が近く、故郷徳島に似た風景もあるので落ち着くし、町から少し離れただけで大自然に触れられるのも嬉しいです。
 また、親が忙しい時や困ったことがある時は、送り迎えを交替でしたり、子供の面倒を見合ったり、お互い助け合う近所付き合いが想像していた以上にあることには驚きました。日本の昔ながらのようなお付き合いがアメリカでできるとは思っていませんでした。

自分の専門分野について
 興味のあることを広く浅く手掛けてきたので、専門分野といっても特にありませんが、ものづくりと音楽が大好きです。若い頃はバンドでドラムを叩いていました。結婚、渡米して、子供が小さい間はドラムから離れていましたが、去年からご縁があって、河内音頭の和太鼓を叩かせていただいます。故郷徳島では、地場産業の染め物、織物、木工や洋裁などを学ぶ機会もあり、3人の子供達(18歳、15歳、13歳)が通う学校で、アートと音楽のボランティアをしていたときには、学んだそれらのいろいろなことが大変役に立ちました。子供との時間が共有できたことは本当に幸せなことだと思いますし、アメリカの学校教育の現場を垣間みる事ができたのは非常に興味深かったです。6年ほど前には、あるネイティブ・アメリカンの方と出会い、インディアン伝統の自然の草木を材料とした、バスケットやボート、鹿の骨や貝を使って道具を作る方法を習いました。また、UC Davisの人類学の教授からの招待で、1年間カリフォルニア・インディアンのクラスに聴講生として通わせていただきました。この勉強はずっと続けていきたいと思っています。

現在打ち込んでいることについて
 徳島を離れて20年近くなりますが、離れて改めて故郷の良さを強く感じるようになりました。徳島といえば「阿波おどり」と「すだち」。ここアメリカでも踊りたい、すだちが食べたいと思って、徳島県人会や阿波おどりのグループを探してみましたが、既存のグループはありませんでした。そこで周り方々の薦めや協力もあって、2011年の夏に徳島県人会「北カリフォルニア阿波っ子の会」、同時に阿波おどりグループ「サンフランシスコ阿波っ子連」、「すだちサークル」を発足しました。徳島の食卓に欠かせないすだちは、ここアメリカでは簡単に手に入れることが出来ません。「すだちサークル」では、すだちの苗木や接ぎ木情報、すだちの入手情報を提供しています。日系農家で作ったすだちを今年初めて「スーパーミラ」、「イズミヤ」、「山昌レストラン」で販売していただきました。また「JA全農とくしま」からの指導を受けながら、家庭でのすだち栽培のお手伝いもしています。すだちの木の成長には時間がかかりますが、すだちがもっと身近な物になるといいなと願っています。日本の伝統文化を通して地域との交流をはかり、少しでも貢献できるよう活動したいと思っています。微力ながらも日本とアメリカの架け橋としてお役に立てたら嬉しいです。徳島県人会は、徳島県出身でなくても徳島にゆかりのある方や徳島が好きな方なら、どなたでもお気軽にご参加ください。

英語で活動をするということ
 英語でのコミュニケーションが難しいと思うことはよくあります。細かいことや深い意味など、伝えたいことが充分伝えられない時が辛いです。

あなたにとって県人会とは?
 故郷への思い、故郷の友人や知人との絆。そして新しい出会い、人と人との繋がりの場所。
英語で失敗したエピソード
 数えきれない程ほど沢山あります。

英語が100%ネイティブだったらどんな仕事に?
 仕事ではありませんが、いろいろと深く勉強したいですね。

生まれて初めてなりたいと思った職業
 大工さんです。実家の隣に住んでいた大工さんが、私のために手作りの道具箱を作ってくれました。道具箱の中には小さめの金槌と沢山の釘が入っていたのを覚えています。木切れをもらっては釘を打って遊んでいました。

いまの仕事に就いていなかったら
 自然素材を使ったおもちゃや和家具を作りたいですね。

現在、住んでいる家
 マリン郡の一軒家です。すぐ近くに丘や小川があり、鹿、アライグマ、七面鳥、コヨーテ、スカンク、ペリカンなどいろんな動物に遭遇します。

乗っている車
 HONDAオデッセイです。子供のスポーツや音楽活動の時など、人や荷物を運ぶのに大活躍しています。

睡眠時間・起床時間・就寝時間
 不規則です。家族が寝静まった後が一番落ち着ける時間なので、ついつい夜更かしをしてしまいます。起床は6時前。睡眠時間が短いので改善しなければといけないと思っています。

休日の過ごし方
 阿波おどりの練習会、子供たちのスポーツや音楽のイベントなどで忙しくしています。ゆっくり過ごすことは少ないですね。年に1度は家族旅行に出かけるようにしています。

好きな場所
 自宅、ポイントレイズ。

最もお気に入りのレストラン
 サウサリートの水際にある「The Sppinaker」。対岸にサンフランシスコの町が見えて綺麗です。

よく利用する日本食レストラン
 「山昌レストラン」、「イズミヤ」。「山昌レストラン」は阿波おどりの練習会に使わせていただいています。食事だけでなく、パーティーやカラオケでも盛り上がります。 

1億円当たったとして、その使い道
 すだち農園を始めたいです。

日本に戻る頻度
 子供が小さい頃にはなるべく毎年夏に帰るようにしていましたが、今後は1〜2年に1回くらいでしょうね。

日本に持って行くお土産
 チョコレート、カリフォルニアワイン、コーヒー、紅茶、Tシャツなど。

日本からベイエリアに持って帰ってくるもの
 阿波おどり用品、本。

現在のベイエリア生活で不安に感じること
 医療費、教育費、固定資産税が年々上がっていくこと。

日本に郷愁を感じるとき
 桜の季節や街路樹が色づいた時。友達や親族を思う時。

お勧めの観光地
 ポイントレイズ、石垣島、夏の徳島。

永住したい都市
 ベイエリア。今の場所がとても気に入っています。

5年後の自分に期待すること
 時間的にゆとりのある生活をしていること。現在の夢が叶っていること。

最も印象に残っている本
 相田みつを『雨の日には雨の中を 風の日には風の中を』。闘病中の母に付き添っている時に知人からもらった本です。今でも時々開きます。

最も印象に残っている映画
 『OZの魔法使い』。子供達がそれぞれ学校で劇に参加したので。家族で何回も見ました。

座右の銘は?
「やらずに後悔するよりは、やって後悔する方がいい」「為せば成る、為さねばならぬ何事も」

(BaySpo 2014/12/19号 掲載)

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