一般編  Vol.133
西須真佐美さん
 埼玉県出身。東京での米系投資銀行勤務を経て、結婚と同時に札幌支店勤務の夫に伴い札幌へ。そこで長男を出産してまもなくサンフランシスコ支店勤務の夫に伴い1994年にベイエリアに移住。グラフィックデザイナーとしてキャリアを積む一方、ミルブレー日本文化祭などに参加して日本文化を広めるボランティア活動も活発に行っている。この9月から長男が大学で寮生活を始めたため、夫と次男の三人暮らし。
特技を活かして協力できることを
 去る10月2日、ミルブレーで行われた第6回ミルブレー日本文化祭において、同文化祭実行委員を務めた西須真佐美さん。グラフィックデザイナーとしてキャリアを積むことに励む一方、ミルブレー日本文化祭、ファイロリアートショーなどに参加して日本文化を広めるボランティア活動も活発に行っている西須さんに、ベイエリアでの生活ぶりを伺った。
西須真佐美さん

ミルブレー日本文化祭 実行委員(Masami Saisu)BaySpo 1198号(2011/11/11)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ
 1994年、日本の商社勤務だった夫の海外駐在に伴って、長男と共に渡米しました。渡米した翌日、息子は1歳の誕生日を迎えました。その息子は今年、19歳になります。

ベイエリアの印象
 いろいろな国の文化が融合して、独自のスタイルを作り上げているように感じます。文化、ビジネス、教育など、どの分野をとっても質が高く、刺激のあるところだと思います。それにくわえて気候もいいので、住みやすいところだと思います。

ミルブレー日本文化祭の実行委員会に入るきっかけは
 2005年に夫がそれまで勤務していた日本の商社を退職し、独立したんです。大企業を去り、一人で企業した夫の決断力と行動力に感化され、私も夫をサポートしながら、何か地域に密着した仕事がしたいと思っていました。そこにちょうど、ミルブレー日本文化際実行委員に参加しないかというお話をいただきました。その頃、ちょうど実行委員会ではポスターやウェブサイトなどを制作する人材をさたしていたところで、私はというと、コミュニティーカレッジでグラフィックデザインコースを修了し、夫の会社のプロモーション関係のデザインもしていたので、その分野だったら私の特技を活かして協力ができるかもしれないと思い、実行委員会に参加したんです。気づいたら委員会の中心メンバーの一人になっていましたが、年々確実に進歩していく手応えを目の当たりにして、達成感と充実感を感じられるようになり楽しくなってきました。

ボランティア活動に対する思い
 渡米して以来、子育てしながら息子たちの学校のボランティアに深く関わってきました。そこでも楽しく活動してきましたが、ミルブレー日本文化祭では、今度は自分の方がボランティアの方々をまとめて協力をお願いする立場になりました。毎年そんなボランティアの皆様のご協力でミルブレー日本文化祭が成り立っていると考えると、皆様の質の高いボランティア精神にいつも感謝しています。
 
英語で仕事をするということ
 私のまわりには勘のいいアメリカ人が多く、多少間違った発音や英語の使い方をしてもわかってくれる人が多いのでラッキーです、でも、息子やバイリンガルの友達に「こういうときはそういう言い方をしない」と言われることもあり、そういうときは「しまった」と思いますが、そんな失敗にもめげずに積極的に行動しています。

英語が100%ネイティブだったらどんな仕事に
 もっとプレゼンテーション力が必要とされる仕事をしたいです。私たちミルブレー日本文化祭実行委員の中には、英語がネイティブの人が一人しかおらず、その人にいつも頼ってしまっているのが現状です。アメリカ人はよくしゃべり、しかも言葉たくみに面白いプレゼンテーションをする人が多いので、そんなプレゼンテーションができるようになってみたいですね。

生まれてはじめてなりたいと思った職業は
 小学校の先生ですかね。困っている人を助けたりサポートしたりするのが好きなので。

現在住んでいる家は
 この夏、18年間住み慣れたミルブレーの一軒家から、隣のサンブルーノのアパートメントに引っ越しをしました。長男が大学に進学し、家を出たこともあって、たまりにたまった荷物整理のためと、新しいライフスタイルを求めて引っ越ししました。やはりミルブレーやサンブルーノは空港に近いのが便利でいいですよね。今回は久しぶりのアパートメント生活になりますが、とても快適です。

乗っている車
 トヨタ・プリウス

睡眠時間・起床時間・就寝時間
 朝は5時半には起きて、夜は11時半から12時の間に寝ますので、平均睡眠時間は6時間くらいですね。

休日の過ごし方
 夫と二人でナパへ日帰りドライブ・・・と言いたいところですが、今は高校生の息子の日本語補習校、バスケットボールの練習や試合などへの送迎で、土日があっという間に終わってしまいます。

好きな場所
 朝のハイウェー280横のSpur Trailです。ぴりっとした冷たい空気と、朝露に濡れた緑や木の香りの中で深呼吸をする癒されます。

最もお気に入りのレストラン
 「おうちでごはん」が好きなのと、お酒が好きなのでお酒を飲んでしまうと帰りの運転が困ってしまうので、あまり外食はしないのですが、先日日本からいらしたお客さんをサンフランシスコのカニ料理のレストラン「Crustacean」にお連れしたら大変喜ばれました。

一億円当たったとしたら
 両親を旅行に連れて行って、余ったお金を半分は東日本大震災の被災者のために寄付し、半分は貯金したいですね。

最近日本に戻って驚いたこと
 公共のトイレでもウォシュレットをよくみかけること!

現在のベイエリア生活で不便を感じるときは
 私がはじめてベイエリアに来た18年前と比べると、便利になったことばかりで何も不便を感じません。

現在のベイエリア生活で不安に感じることは
 ベイエリア生活というより、どこに住んでも感じると思うのですが、金融不安、それに伴う失業率の問題、環境問題など、不安な題材がいっぱいで、息子達の行く末を思うとますます不安になります。でも、先のことを不安に思って心配するよりも、今を楽しく過ごすようにしようと心がけています。

日本に郷愁を感じるときは
 日本にいる父から「一緒にお酒を飲みたい」と言われた時ですね

おすすめの観光地は
 息子たちが小さい頃は、家族でよくアウトドアを楽しみました。ヨセミテやデスバレーといったカリフォルニアのナショナルパークはすべて制覇し、 Big Surなどのベイエリア周辺のキャンプ場にもほとんど行きました。ナショナルパークはそれぞれに特徴があり、楽しかったですよ。

永住したい都市
 息子たちのいるアメリカと、両親のいる日本の中間地点をとってハワイ

5年後の自分に期待すること
 新しいことにチャレンジしている自分を期待したいですね。

自分を動物にたとえると
 馬ですかね。体力に自身があるので。

最近観た映画
 「Black Swan」です。映画館に行くより家でDVDを観ることのほうが多いです。アカデミー賞にノミネートされた作品は全部観ることにしています。

最近読んだ本
 「『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』です。こういう本なら私にもドラッカーの理論を楽しむ学ぶことができます。あとは村上春樹の『1Q84』ですね。村上春樹の本はすべて読んでいます。

座右の銘は
 特にありませんが、ミルブレー日本文化祭に関して言えば、「石の上にも三年」でしょうか。最初の三年は試行錯誤でしたが、近年ようやく体制が整ってきた感じで、年々確実に進歩しています。

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取材を終えて
 おっとりとおしとやかな雰囲気の西須さんでしたが、常に前向きに新しいことに挑戦し、積極的に物事に取り組む姿勢は、さすが実行委員の中心メンバーだと思いました。これからも日本文化祭実行委員としてミルブレーの街を盛り上げていってほしいです。

(BaySpo 2011/11/11号 掲載)

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