文化芸能編  Vol.47
勝呂 美香さん
元NFL San Francisco 49ersのチアリーダー。2012年、初めて英語力ゼロの状態で渡米。NFLファイナリストとなるが不合格。翌年2013年、2度目の挑戦前に仕事もチアも全て辞め再度渡米、晴れて合格しメンバーとなる。2013年から2016年3月末までNFL San Francisco 49ersのチアリーダーを務める。今年度3月末で契約終了と共に現役引退を決意。現在カリフォルニア生活4年目に突入。
チアリーダースピリットは一生もの
プロアメリカンフットボールのNFLリーグチーム、サンフランシスコ49ersのチアリーダーに合格して渡米、今年3月に引退するまで3年間プロスポーツフィールドのチアリーダーとして活躍した、勝呂さんにベイエリアでの暮らしぶりを伺いました。
勝呂 美香さん

(Mika Suguro)BaySpo 1442号(2016/07/15)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ、渡米した年
 2013年、NFLチームのSan Francisco 49ers Gold Rush Cheerleaderに合格したことがきっかけでした。それ以前はアメリカにも海外にもまったく興味がなく、学生時代の修学旅行以外ほとんど外国に行ったことはありませんでした。

ベイエリアの印象
 第一印象は、言葉の話せない外国人にもすごくフレンドリーで、困っているとすぐ誰か声をかけてくれる、そう感じました。

自分の専門分野について
 プロスポーツフィールドのチアリーダー。チアリーダーには3種類あり、スタンツ系(組体操の様に人を持ち上げたり、飛ばしたりするもの)、チアダンス系(ラインダンスなど一糸乱れぬダンスを競うスポーツ)、プロスポーツのフィールドで選手を応援し、観客の応援をリードするチアリーダーの3種類があります。私は全部経験した中で、最後にこのスポーツフィールドでのチアリーダーにたどり着きました。

その道に進むことになったきっかけ
 チアリーダーを始めたきっかけは、友人の誘いで入部した高校時代の部活でした。その時はアメリカに来るなどとは夢にも思っていませんでしたが、社会人になってから日本のアメリカンフットボールXリーグに所属していた時に、その当時のチームメイトがNFLチアリーダーを目指していたことをきっかけに、私もNFLを目指そうと思い始めました。ちなみにその当時のチームメイトというのは、一昨年までオクラホマのNBAチーム、オクラホマシティ・サンダーにてチアリーダーをしていた平田恵さんです。

英語で仕事をするということ
 自分の殻を破ることだと思います。アメリカ人のチームメイトは、思ったことをはっきり発言するので、日本人らしく黙っていると消えてしまいます。言葉が出ないときは、目で、態度で、物を語ってきました。チアリーダーは社会貢献活動のために様々なイベントにも出演するので、そういったイベントでは試合当日とは違って、ファンや子供たちと身近に接する機会があるのですが、私はアメリカ人のチームメイトと違い、アクセントですぐに「どこから来たの?」と聞かれたりして話が膨らむことも多かったです。そんなときは一生懸命に拙い英語でも意思を伝えていました。

英語で失敗したエピソード
 失敗談はたくさんあります。あげるとキリがないくらい。1年目は、出来なさすぎて失敗していることにすら気付いていなかったです(笑)。

英語が100%ネイティブだったらどんな仕事に?
 私はネイティブではないですが、夢の仕事を3年することができました。ですので、英語がネイティブかどうかが問題では無いと思っています。ただ、そこで3年目に感じたのは、自分の所属していたチームで、もし自分がキャプテンになろうと思ったら、それは容易なことではないということでした。人の上に立つポジションを得るというのは、仕事ができるかどうかだけでなく、相手に与える安心感や、存在感、そういったカリスマ性も必要だと思います。日本語でも難しいことですが、「もう少し英語が話せたら、チームメイトにもっと気の利いたことが言えるのに・・・」そう思ったことは何度もあります。でも、ベイエリアにはネイティブじゃなくても、活躍されている日本人の方がたくさんいらっしゃいます。そういう方々のように私もこれから人として、語学力と共に成長していけたらいいなと思っております。

あなたにとって仕事とは?
 プライドでした。NFLチアリーダーというポジションは仕事でありながら、とても楽しく、たとえどんなにお給料が安くても、それ以上に誇りと責任を持って活動していました。

生まれて初めてなりたいと思った職業
ファッションデザイナーです。

いまの仕事に就いていなかったら
もしNFLチアリーダーになれなかったら、ネイリストとキッズチアディレクターになりたいと思っていました。キッズチアディレクターの夢は引退した今からでも遅くないと思っています。

睡眠時間・起床時間・就寝時間
その日の活動内容に合わせて決めるので、いつもバラバラです。でも、体調管理のために、必ず8時間は睡眠をとりたいと思っています。

休日の過ごし方
 家でのんびり。音楽を聴いたり、朝から料理したり、本を読んだり。自分の時間を贅沢に使うのが好きです。

好きな場所
 自宅です。

最もお気に入りのレストラン
 「In-N-Out Burger」。体型管理のため、なるべく我慢していますが、大好きです!

よく利用する日本食レストラン
 あまり外食はしませんが、好きな和食レストランは「Tanto」、「Ajito」、「Sushimaru」です!

1億円当たったとして、その使い道
 新しいビジネスを始めて、未来のNFLチアリーダーのサポートができたらいいですね。

日本に戻る頻度
 2年に1度くらいです。

最近日本に戻って驚いたこと
 昨年2年ぶりに帰国した際に、何も変わっていないことに逆に驚きました(笑)。

日本に持って行くお土産
 Philz CoffeeやBlue Bottle Coffeeのコーヒーです。

日本からベイエリアに持って帰ってくるもの
 ふりかけ。練習の際におにぎりをいつも持参していたので、1年分のふりかけを買って帰っていました。あとはフェイスマスク。

現在のベイエリア生活で、不便を感じるとき
 あるもので満足するタイプなので、あまり不便は感じません。

現在のベイエリア生活で不安に感じること
 どんどん物価が上がること。

日本に郷愁を感じるとき
 年末年始です。「今年も大変お世話になりました、来年もよろしくお願い致します」と挨拶する瞬間は、日本を思い出します。

お勧めの観光地
 ヨセミテ国立公園。

永住したい都市
 このベイエリアのように、寒すぎず、暑すぎない場所にずっと住めたら嬉しいですね。

5年後の自分に期待すること
 ここで新しいキャリアを築いていること。NFLチアリーダー仲間は皆、チアリーダーと何か他のキャリアを持っています。ビザの関係上今までは、チアリーダーしかできませんでしたが、引退したこれからは、私もチアリーダーだけではないキャリアを構築したいと思っています。でも、もちろん一生チアリーダースピリットは忘れません!

最も印象に残っている本
 近藤麻理恵さんの『人生がときめく片付けの魔法』です。本は毎日たくさん読みます。その時の自分の状態により、心に響く本とそうでない本がありますが、この本は自分がちょうど必要としていたときに現れてくれました。

最近読んだ本
 水野敬也さんの『夢を叶えるゾウ』、松下幸之助さんの『道をひらく』。

自分を動物にたとえると
 ゾウ。私は楽しいことや、何かトラブルがあっても、あまり浮き足立つことや、焦ることなどがあまりありません。そこまでのんびりしている性格ではないのですが、日々、常に落ち着いた姿勢で過ごせるよう心がけています。

(BaySpo 2016/07/15号 掲載)

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