一般編  Vol.341
森田 めぐみさん
1975年生まれ。大阪出身。大学で中高等学校の国語科の教員過程を履修、その後、SBI証券でファイナンシャルアドバイザーとして活躍。2007年に渡米。結婚、出産を経て娘が2歳の時に主人が他界、現在、10歳の娘と二人暮らし。サンノゼにて日本語学校「わかば学園」を経営。
心正しく美しく生きてゆくための 学びを提供したい
結婚を機に渡米後、娘が通っていた日本語学校を引継ぐ形で、現在サンノゼにて「わかば学園」を経営する森田さん。「周りの人を幸せにしたい気持ちを大切に目の前の事に対して誠心誠意向き合う」ことをモットーとする彼女に、ここでの暮らしについて伺いました。
森田 めぐみさん

(Megumi Morita)BaySpo 1674号(2020/12/25)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ
 日本では、朝の5時半に起きてニューヨークマーケットの情報を分析、夜の10時頃まで証券会社でファイナンシャルアドバイザーの仕事をしていました。激務ではありましたが、この9年間はとても充実した勉強になった時期でした。
 この間、サンフランシスコには親友に会うためによく遊びに来ていました。その度に、とても親切にしてくれた彼との結婚をきっかけに2007年に渡米しました。

ベイエリアの印象 
 気候も良いし、住んでいたアパートにはプールやジャグジーがあり、いつでもバーベキューが出来て、毎日がリゾートホテルにいるようで最高でした。

自分の専門分野について
現在は、「わかば学園」という日本語学校を運営しています。大学時代に、中高等学校の国語科の教職課程を履修するとともに、日本文化と異文化について学び、日本文化の素晴らしさを痛感しました。そして海外に出て、尚更日本人としての誇りを強く感じています。
 キャリア生活の後、結婚し、母親となった今も、社会の一員としてどのように貢献できるか、何を伝えていけるかと考えた結果、アメリカに住む子ども達に日本の言語を通じて、日本文化、日本の教育理念、日本人の姿勢、すべてにおいての日本独特の美しさ、それらを知ってもらうこと。そこから子ども達が生涯に心正しく美しく生きてゆくための学びを提供する事を目標としています。
 同じ理念を持つ同志、先生方、支えて下さる保護者の方と一緒にサンノゼで「わかば学園」を運営しています。

その道に進むことになったきっかけ 
「たちばな学園」から引き継ぐご縁に恵まれたことがきっかけです。ベイエリアには沢山の日本語学校がありますが、個人的な考え方として言語学習は長い時間その言語を聞く話す環境が必要と考えているので、土曜日の午前中の3時間しっかり授業をしてくれる「たちばな学園」という日本語学校に娘を通わせていました。その学校は5歳から高校生までクラスがありましたので兄弟がいても同じ時間帯に通わせる事が出来て、先生達もみんな優しく、子ども達が楽しく日本語を学べる環境でした。
 その学校が閉校する事になり、先生方の中ではボランティアでも教え続けたいと言ってくれる先生方がいらっしゃったので、その学校の理念を受け継ぎ、新しく「わかば学園」として設立しました。

英語で仕事をするということ
 日本語だったらもう少し相手に気を使った言い回しが出来るのに…。とか、もっとよい説明方法があるんだろうなぁと思う事はよくありますが、同じ人間なので誠意をもって話せば伝わると思っています。

英語で失敗したエピソード  
日本語でも失敗は山ほどあるので…。英語は考えて話すので、余計な事を言わなくて逆に良いかもしれません(笑)

英語が100%ネイティブだったらどんな仕事に?  
 せっかくシリコンバレーにいるのでハイテク業界で働いた事はありますが、あまりにも専門知識がないからか興味もそこまではなく、やはり金融業界に関する仕事が好きなようです。
 証券会社で長年働いていたので、もし英語がネイティブだったら、せっかくシリコンバレーにいるので、ベンチャーキャピタルの会社で働いてみたかったかな。とは思いますが、どこで働いていても多分、「わかば学園」は今のメンバーとやっていたと思います。

あなたにとって仕事とは?
 人生には節目というものがあると思います。学生時代も、万年睡眠不足だったキャリア時代も、ゆっくりと時間が流れていた専業主婦時代も…。すべて立派な仕事だと思っています。そして、そのそれぞれの仕事すべてに共通する成功方法は、周りの人を幸せにしたい気持ちと、目の前の事に対して誠心誠意向き合うこと。それができれば、自然にすべて良い結果が出ると信じています。

生まれて初めてなりたいと思った職業
 子どもの頃はそんなに職業について考えた事がなく、目の前の楽しい事や、部活で勝つ事ばっかり考えていました。恥ずかしながら、職業について真剣に考えたのが大学生になってからです。どうせ働くなら国に絶対必要な分野。当時は、金融、医療、教育の3分野に絞り、教員免許の取得もしました。最終的には金融にご縁があったみたいです。

いまの仕事に就いていなかったら
 どちらにしても、自分の好きな人と、自分の好きな事をしていると思います。

睡眠時間・起床時間・就寝時間 
健康が一番と分かったので、もう睡眠時間を削る生活はしないと決めています。

1億円当たったとして、その使い道
 不動産投資! シリコンバレーは気候もよく、衰退しないと思っているので、まずはシリコンバレーで不動産投資をして、夢は、北海道、沖縄、ハワイ、友達が集まりたくなる場所に別荘を持ちたいです。気の合う友人たちと笑って過ごせる場所を持つことです。

日本に戻る頻度 
 娘と一緒に年1回、2カ月半、夏休みに日本に帰ってます。その間、娘は日本の学校に1カ月間通っています。

最近日本に戻って驚いたこと 
 毎回、大阪の街に出ると、新しいお店や、ビルが建っているのに驚かされます。新鮮な気持ちになります。

日本に持って行くお土産 
 ワインや服、とにかく自分が欲しいものを買って行きます。

日本に郷愁を感じるとき 
 その地域その季節のお料理と一緒に楽しめる温泉旅館を訪れる度に、里心がつきます。

永住したい都市 
 子供のために1カ所にいた方が良いとか、仕事でその場所にいないといけないという理由がない限り、どこにも永住する気はないので、その時、住みたい所に住みます。

5年後の自分に期待すること 
私の幸せと感じるポイントは3つあって、仕事、家族、友達。この3つが上手くいっていると幸せと感じます。
 5年後も「わかば学園」が、今と同じようにみんなが楽しく日本語を学べる学校である。という事が変わっていないよう努力を続けていきたいし、一番は家族と友達、周りの人が幸せで、その中に自分がいる事です。

最も印象に残っている本  
 題名を忘れてしまいましたが、ウォーレンバフェットの本は色々読んでいて、彼の子どもの頃からの思考回路が凄いなと。ただ色々な成功者の話を読んでいるとほとんどの方の子どもの頃からの思考回路が私にはなかったものなので、素晴らしいなと思いました。

座右の銘は? 
 座右の銘という程ではありませんが、子どもの時に母親から教えて貰った「人の良い所だけを見たらいい。悪い所は見なくてよい」という言葉がいつも私を助けてくれます。この人なんか嫌だなぁと感じた時に、良い所を探して悪い所を見ないようにすると、今まで人間関係でそこまでこじれた事がありません。

(BaySpo 2020/12/25号 掲載)

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