一般編  Vol.144
スティーブ・スミュインさん
 モンタナ州出身。サンフランシスコ州立大学卒業後、一時教師となる。その後、モンタナ大学でPolitical Scienceの修士号取得。ヒルズボローのヌエバスクール、サンマテオのオデッセイスクールなどを創設。現在Da Vinci Educational Consultant CEO。著書に『More Than Metaphors』、『Can't Anybody Here Write?』など。
子ども達に負けないエネルギーを
 ベイエリアで長年教員として活動していたスティーブさん。現在は「Da Vinci Educational Consultants」を設立し、教育コンサルタントとしてベイエリアではもちろん、日本や中国でも講演活動をされています。そんなスティーブさんにベイエリアでの暮らしについて聞きました。
スティーブ・スミュインさん

(Stephen Smuin)BaySpo 1239号(2012/08/24)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ
 僕はもともとモンタナ州出身なのですが、1966年、高校を卒業してすぐ(卒業式から5日後!)にカリフォルニアに来ました。僕は昔からいろいろなスポーツをしていたのですが、当時は走り幅跳びをやっていて、走り幅跳びの奨学金をもらってサンマテオにある大学に通うためにベイエリアにきたんです。

ベイエリアの印象は
 僕の出身地であるモンタナは、広大な自然がまわりにあったのですが、ベイエリア、特にサンフランシスコはやはり都会ですね。でも世界的に見ても本当に住みやすい場所だと思います。

教員歴が長いですね
 大学を卒業してからは、長い間ずっと教員をしていました。下は5thグレードから、上は大学院生まで幅広く、スポーツ全般、心理学、社会科学、経済学、地理学、歴史、ライティングなど、さまざまな科目を教えていました。その後、サンマテオにギフテッドの子ども達用のインデペンデントスクールである「オデッセイスクール(中学)」を創立し、教育活動を続けていました。

オデッセイスクールでの教育活動
 オデッセイスクールでは日本語のプログラムがあって、クラスでは日本の文化や芸術、文学、歴史について教えていました。平安時代を代表する日本の古典文学である『源氏物語』は子ども達から大人気で、日本語ならではの微妙な比喩表現を理解するのが楽しいようで「え、これは死ぬという意味?」「この二人はデートしているということなの?」と、いつも盛り上がる授業でした。また、原爆について書かれた『Hiroshima』(John Hersey著)をクラスで一緒に読んだりもしました。
 また、オデッセイスクールでは修学旅行として、毎年夏に日本に3週間行きました。京都にまず行き、それから広島、宮島と見学し、仙台ではホームステイを体験します。それから名古屋、それから時間に余裕があった年は東京にも行って靖国神社を見学したりしました。

Da Vinci Educational Consultantsではどのような講演活動を?
 日本や中国では主に、親子関係についての講演が多いです。アメリカ、日本、中国ではそれぞれ親の子どもに対するしつけ、教育観念が全然違います。例えば、中国でしたら「とにかく教育第一!」という感じに子どもに教育を押し付ける傾向があったり、日本では「和」、「コミュニティー」を大切にするとよく言われますが、それゆえにユニークであることが否定されがちであったりします。また、アメリカでは「ヘリコプターペアレント」という単語が存在するように、小さなことでも親がすぐに飛んでくるような過保護な文化だったりとさまざまで面白いです。

なぜ教育コンサルタントに?
 やはり、40年間教員として子ども達を教えてきた経験、そしてそこから得た知識を、世界のいろいろな場所に広めていきたいと感じたからです。

日本語で失敗したエピソード
 それはたくさんありますよ! ありすぎて忘れてしまいましたが、でも失敗を繰り返さなければ新しいことは覚えられません。

生まれて初めてなりたいと思った職業
 僕は小さいときから野球、フットボール、バスケットボール、陸上競技・・・と本当にいろいろなスポーツをしていました。その中でも、小さいころは野球が好きだったので、メジャーリーグの野球選手になってみたいと思っていましたね。あ、実は僕、阪神タイガースのファンなんですよ!(笑)当時、日本では王貞治が活躍していました。

いまの仕事に就いていなかったら
 僕はアートが好きなので、フルタイムのアーティストになりたいですね。特に、セラミックや生け花に興味があります。

現在、住んでいる家
 日本人のルームメイトと一緒にサンマテオの3ベッドルーム・2バスルームの家に住んでいます。彼からときどき日本語を教えてもらっています。

乗っている車
 日本でオーダーした、Toyota 1998 Rav 4の2ドアです。

睡眠時間・起床時間・就寝時間
 だいたい午後11時頃には寝て、朝は7時半頃起きます。

休日の過ごし方
自宅のバックヤードで過ごしたり、ジャズのコンサートにいったり、料理をしたり、映画を見に行ったり、あとはイエローラブラドールレトリバーの「ゆき」を散歩に連れて行きます。ちなみに「ゆき」の本名は、「ゆき・むらさき・しきぶ」なんですよ!(笑)

好きな場所
 モンタナ州にあるフラットヘッド・レイク(Flathead Lake)です。

よく利用する日本食レストラン
 Kokkoです。ビールに蓮根チップと牛タンが最高です!

最もお気に入りのレストラン
 BJ's

日本に戻る頻度
 昔はオデッセイスクールの修学旅行で毎年3週間日本に行っていましたが、ここ2年ほどは日本には行っていません。

最近日本に戻って驚いたこと
 やはり、流行のうつりかわりが早いことですね。

日本に持って行くお土産
 コーヒー

日本からベイエリアに持って帰ってくるもの
 陶器。あとは、文房具をたくさん持って帰ります。

日本に郷愁を感じるとき
 やはり日本人の礼儀正しさと他人に対する思いやりの深さを感じるときですかね。今年、日本に一度行く予定です。

現在のベイエリア生活で不便を感じるとき
 やはり渋滞の多さとパーキングの少なさですね。

お勧めの観光地
 京都

永住したい都市
 ベイエリア

5年後の自分に期待すること
 5年後も健康で、今の仕事がずっと続けられていたらいいと思います。

最も印象に残っている本
 たくさんありすぎて選べません!

最近読んだ本
 『Brave Dragons』Jim Yardley

最近観た映画
 『The Dark Knight Rising』

座右の銘は?
 「To thine ownself be true.」


取材を終えて
 子ども達の話になると目をキラキラと輝かせて語り始めるスティーブさん。子どもたちと関わるのが本当に大好きなんだと感じました。

(BaySpo 2012/08/24号 掲載)

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