文化芸能編  Vol.30
岡本アレンさん
 1943年コロラド州生まれ。1944年サンフランシスコに移住。1968年の第一回桜祭りより、ボランティアとして実行委員をつとめ、過去10回は実行委員長をつとめてきた。リアルターとしても1990年にアジア人として初めてSF association of Realtorのプレジデントとして選出されるなど、各方面で活躍している。
第45回 桜祭り実行委員長
 普段はリアルターとしてベイエリアの人々の住まいという「大きな買い物」のお世話をしている一方、サンフランシスコ育ちというアレンさんは、昔からサンフランシスコの日系人コミュニティーにさまざまな形で貢献してきた。今回はそんなアレンさんに今年で45周年を迎える桜祭りにむけての意気込みを聞いた。
岡本アレンさん

(Allen Okamoto)BaySpo 1220号(2012/04/13)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ
 私の父親は帰米2世(※アメリカ生まれだが日本で育ち、のちにアメリカに戻ってきた者)で、コロラドにあるUniversity of Coloradoで日本語を教えていた関係で、私はコロラドで生まれたんです。ですが、私が一歳半頃、家族はサンフランシスコに引っ越したんです。それ以来、ずっとサンフランシスコに住んでいます。

どのような幼少期を
 小さい頃の事は覚えていませんが、若い頃はとにかくバスケットボールをよくしていましたね。

リアルターをされていますね
 はい、私はリアルエステートとインシュランスのブローカーです。北カリフォルニアで一番古く、そして大きい日系アメリカ人のエージェンシーのオーナーです。なぜこのような道に進もうとおもったかというと、私はサンフランシスコで育ち長年暮らしていますが、やはりその象徴ともいえるヴィクトリアンの家が大好きだったんですね。ですから、大学を卒業して、リアルエステートの資格をとり、ヴィクトリアンの家を売る専門家になりたかったんです。しかし、残念なことに、日本人や日系アメリカ人の人たちはヴィクトリアンのタイプの家が好きではないということに気づいたんです。ヴィクトリアンは外観は美しいですが、天井が高くてヒーターがあっても部屋の上のほうだけが暑く、肝心な足下は寒いというように、あまり機能的な家ではないんですね。日本人はもっと現代的で機能的な家のほうが好きのようで、ヴィクトリアンはあまり好まれませんでした。ですから、今ではあらゆるタイプの家やコンド、小さな投資物件などを専門としています。

ボランティアワークについて
 私はリアルターとして毎日働く一方、さまざまな場所でボランティアワークをしています。Japanese Cultural & Community CenterやNihonmachi Parking Corp、The Japan town Foundation、The Sakura Matsuri Inc.、The California Association of Realtors、The National Association of Realtors、The US Japan Council and the Chinese Real Estate Association、The Japan Society of Northern California、The San Francisco Osaka Sister City Associationなどで活動しています。

毎日忙しいのでは
 もちろん忙しいですよ。リアルターとしての仕事も朝から晩まであり、週末もオフィスに行くこともあります。それに加えてのボランティア活動ですから、昔は妻によく文句を言われていました(笑)。でも、お金を稼ぐためにはたくさん働かなければなりません。家族との時間ももちろん大切ですから、子どもが小さい頃は夕食の時間にだけ家に帰ってきて家族みんなで食事をし、食事が終わって子どもが寝てからまたオフィスに戻って仕事をするといった生活をしていました。そんな生活でもボランティア活動を続けた理由は、サンフランシスコというのは自分がお世話になった町ですから、今度は逆に、自分がそのお世話になった町に対して何か恩返しをしたいとずっと思っていたからです。何か自分にできることをして、町に貢献したいと思っていました。

あなたにとって仕事とは
 好きなクオートがあるんです。「If you love what you do, you will never work a day in your life(好きなことをしていれば、人生のうち一日たりとて働かなければならない日はないだろう)」という文章です。私は過去47年間働いていますが、仕事に行くのは大好きです。自分がやってることが大好きってことなんでしょうね。

生まれて初めてなりたいと思った職業
 子どものころは漠然と「お金持ち」になりたいと思っていましたが、すぐに「お金だけがすべてじゃない」と気づきました。家族や健康など、他にも大切なことはたくさんありますよね。幸せでいるということが一番大事だと思います。

今の職業についていなかったら
 私はゴルフもしませんし、釣りもしません。何をしているでしょうねぇ。おそらくスポーツに係わる仕事でしょうか。バスケットボールが好きなので、バスケットボールに係わる仕事についていたかもしれませんね。

現在住んでいる家
 40年ほど前に今住んでいる家を買いました。当初は5年ほどしか住まないつもりでしたが、気がつけばもう40年たってしまいました。この家で子どもを育ててきたことはとても楽しかったですよ。

乗っている車
 Porsche Boxterに乗っています。これは私が今まで所有した車で一番のお気に入りです。

睡眠時間・起床時間・就寝時間
 私はたいてい夜は11時半頃には寝て、朝は7時くらいには起きます。

休日の過ごし方
 若かった頃は週末は働いていましたね。リアルターとしては、私は週末はオープンハウスなどもあったので、とにかく忙しかったです。今はちょっとペースを落とし、家族や孫と一緒に過ごすことが多いですね。

好きな場所
 もちろんサンフランシスコは大好きですが、バケーションにはハワイはいいところですよね。あとはシカゴやワシントンDCやニューヨークも好きな町です。

お気に入りのレストラン 
 特に決まったところはないですが、日本食や中華のお店は好きなのでよく行きます。あとは日本町にあるお店は私のオフィスから近いのでよく行きますね。ジャパンセンターの中にあるMay's Coffeeにもいつ行っても顔見知りがいるのでよく行きます。

一億円が当たったら
 すばらしい質問ですねぇ(笑)。どうやって使おうかなんて今すぐには思いつかないですけど、そのお金で大いに楽しみたいですね!

日本に行く頻度
 最近は一年に一度は日本に行っています。数年前までは一年に4回ほどは行っていたんですけどね。日本は訪れるのには素晴らしい場所だと思います。

最近日本に行って驚いたこと
 去年の11月に東日本大震災の津波の被害を受けた東北地方に行きました。その被害の甚大さは言葉では表せるものではなく、ただただ信じられない光景でした。しかし、現地の日本人の勇気・強さは本当に素晴らしかったです。

日本からベイエリアに持って帰ってくるもの
 普段はあまり日本では買い物はしません。なぜかというと、日本の洋服は私にはサイズが合わないんですね。以前、日本で靴を買おうとしたことがあったんですが、私のサイズは11・5インチ(約29.21cm)なので、自分のサイズを見つけるのは本当に難しかったのを覚えています。

現在のベイエリアの生活で不便を感じるとき
 ラッシュアワーの渋滞は大嫌いですね。あと、パーキングが大変なのもいやですね。

日本が恋しくなりますか
 日本に帰るとやはり日本食は恋しくなりますね。

おすすめの観光地
 ヨセミテですね。

永住したい都市
 サンフランシスコ

好きな本
 Money Ball

最近読んだ本
 Kitchen Confidential

印象に残っている映画
 あまり映画は見ないのですが、『Godfather』のシリーズは大好きですね。

座右の銘は
 「The time is always right to do what is right(正しいことをするのに、時を選ぶ必要などない).」(Martin Luther King Jr)

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取材を終えて
 毎日の仕事に数々のボランティアワークと、かなりハードな生活を送っている印象のアレンさん。しかし、「お金を稼ぐには働かなくては」と厳しいコメントも。見習わなければなりません!今年の桜祭り、楽しみにしています。

(BaySpo 2012/04/13号 掲載)

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