文化芸能編  Vol.33
有座 エレナさん
 3歳よりピアノ、4歳よりチェロを習い始め、一昨年、SF・シンフォニー・ユースオーケストラのオーディションに最年少チェリストとして合格し、現在は第1スタンドで演奏。昨年春には2度に渡りNYのカーネギーホールでの演奏、今年5月末に自身初のチェロ・リサイタルを開き好評を博した。これまでに、全米音楽教師協会カリフォルニア大会で優勝、北加州音楽教師協会主催コンペティションなど数々のコンクールで優勝するなど多くの受賞経歴を持つ。元エマーソン・カルテットのデイビッド・フィンケル氏など著名な演奏家のマスタークラスにも参加するなど、学業の傍ら、精力的に音楽活動をおこなっている。
将来有望な高校生チェリスト
 14歳の有座エレナさんは、昨年ニューヨークのカーネギーホールで2度演奏し、今年5月には、コンチェルト・コンペティションの優勝者として、パロアルト・フィルハーモニックとチェロ協奏曲を演奏。その直後に自身初のリサイタルを開催したというスーパー高校生。そんな有座さんのベイエリアでの暮らしぶりを伺いました。
有座 エレナさん

(Elena Ariza)BaySpo 1282号(2013/06/21)掲載

生まれ、家族構成
 1998年アメリカ生まれ、アメリカ育ちです。現在、メンロ・ハイスクールの1年生です。エンジニアの父、ピアノ教師の母、兄、私の4人家族です。兄は現在はニューヨークで、コロンビア大学とジュリアード音楽院の両方の大学に通っています。

音楽を始めたきっかけ
 母がピアノを教えていて、兄もバイオリンを弾くので、自分も気がついたら、ピアノとチェロを弾いていたという感じです。ピアノは3歳から、チェロは4歳からレッスンを受け始めました。昔レッスンで使っていた1/8サイズのチェロは今でも大切にとってあります。今見ると、とても小さく感じます。

学校について
 秋からメンロ・ハイスクールに通っていて、学校でもオーケストラに入っています。学科では数学とサイエンスが好きで、先日、学校で数学と物理で表彰されました。今年から中国語を取り始めたのですが、同じ漢字でも日本語と発音や書き順などが違うのが面白いなと思います。

音楽活動について
 チェロの個人レッスンの他、サンフランシスコ・シンフォニー・ユース・オーケストラ(SFSYO)に所属していて、毎週土曜日にSFのデイビスホールでリハーサルがあります。オーケストラのコンサートは年に4〜5回、また室内楽では、ピアノトリオのグループで演奏しています。昨年春にはNYのカーネギーホールで2度演奏し、夏には、SFSYOでヨーロッパ・ツアーに行きました。憧れのベルリン・フィル・ハーモニック・ホールで演奏したことがとてもよい思い出です。今年の夏は、アスペン音楽祭、ミュージック・アット・メンロ室内楽音楽祭に参加します。ソロ活動では、先日、サンフランシスコ音楽院で、ソロリサイタルを開催しました! 初めての経験でしたので、準備は大変でしたがとても勉強になりました。

今後の目標
 もっと勉強して、技術面、音楽性などすべてにおいて揺るぎないチェリストになることが目標です。先日のリサイタルではアンコールも合わせて5曲を演奏したのですが、集中力を長時間持続することやスタミナをつけることがこれからの課題だなと感じました。

好きなチェリスト
 ジャクリーヌ・デュ・プレです。女流チェリストとしてとても尊敬しています。多彩な表現力、力強い音は、いつも私に勇気を与えてくれます。また、ヨーヨー・マも大好きなチェリストです。

最も好きな作曲家・作品は?
 近現代の作曲家の曲が好きです。先日、リサイタルで弾いた、サムエル・バーバーのチェロ・ソナタは、大好きな曲の1つです。またプロコフィエフの作品も好きで、5月にオーケストラと共演した、シンフォニア・コンチェルタンテはとても難しい曲でしたが、この曲を習い始めたときから、いつかオーケストラと一緒に演奏してみたい、と思っていたので、希望が叶って嬉しかったです。今、兄が弾いているシベリウスのバイオリン・コンチェルトも大好きな曲です。

睡眠時間・起床時間・就寝時間・練習時間
 練習時間は毎日2〜4時間くらいです。学校から帰ってくると、レッスンがあったり、日本語の塾へ通ったりして、練習はほとんど夜になってからです。夕食の後に練習や宿題をします。寝るのは夜12時くらい。遅い時は夜中の1時〜2時になってしまうこともあります。起きるのは、毎朝7時くらいです。

英語と日本語はどちらが得意?
 アメリカ育ちですから、やはり英語だと思います。でも家では日本語を話していますし、日本語学校や塾にも行っていますが、漢字では苦労しています(笑)。

ベイエリアと日本を比べて
 ベイエリアは、とても気候が良く住みやすいところだと思います。夏の間、日本の学校に体験入学をするために、毎年小学生の時に兵庫県の祖母の家に滞在しましたが、とても蒸し暑く、蚊が多くて大変でした。その他、日本で、北海道と石川県金沢市で音楽のセミナーに参加したことがあります。北海道は食べ物が美味しく、また広々とした自然の眺めが雄大でとても気に入りました!

生まれて初めてなりたいと思った職業
 物心ついたときから、「チェリストになりたい」と言い続けている気がします。今でもその夢は変わっていません。

現在、住んでいる家
 クパチーノの一軒家に家族と一緒に住んでいます。

休日の過ごし方
 土曜日は朝からSFコンサヴァトリー・オブ・ミュージックで、セオリーのクラスや室内楽のクラスを取っています。大きなコンペティションやリサイタルの前には、ステージ・プラクティスのために、ホールで演奏することもあります。土曜の午後は毎週、サンフランシスコ・ユース・オーケストラのリハーサルがあり、また日曜日は、コンペティションやコンサートが入るのであまりゆっくりできません。たまの休みには、自転車や一輪車に乗ったりするのが楽しみです。

好きな場所
 ハーフムーンベイの海岸沿いの風景がとても好きです。トレイルを散歩したり、自転車で走ったりすると、気持ちがリフレッシュします。

最もお気に入りのレストラン
 パロアルトにある、ブラジル料理の店「Pampas」がお気に入りです。特に肉類のメニューが充実しているので、お腹いっぱい食べられます(笑)。この店の焼きパイナップルが大好きで、お勧めです!

よく利用する日本食レストラン
 両親が和食党なので、日本食レストランにはよく行きます。特に寿司国は家から近いので、セカンド・キッチンともいえるくらい、よく行きます。

1億円当たったとして、その使い道
 大学への進学資金として貯金すると思います。今の時点では、音楽大学を志望しています。もう少し多い金額だったら、音楽基金のようなものを設立して、私のような若い演奏家たちが、より多くの場で活動できるように運営するのもいいなと思います。また、現在、インターンとして、ネパールの子供たちにコンピュータとその教育と届けるというプロジェクトに携わっていますが、それらの資金を未開発の国々の子供たちの教育のために使えたらいいと思います。

日本に戻る頻度
 年に1度か2度です。今年の夏は家族が一時帰国している間、私は学校のオーケストラでスペインに行くので、残念ながら帰国は見送りです・・・。

最近日本に戻って驚いたこと
 人が多いので驚きます。どこへ行っても混んでいるので、人ごみを歩いたり、満員電車に乗ったりするのはできれば避けたいです。

日本に持って行くお土産
 Tシャツなどの衣類や絵はがき、ペンなどの小物類。

日本からベイエリアに持って帰ってくるもの
 ペーパークラフトやメモ帳、鉛筆などの文房具類です。日本製の文房具はとにかく使いやすいので、いつもまとめて買っています。また本やコミックも持って帰ってきます。

5年後の自分に期待すること
 もっと上達して良い演奏ができるようになりたいです。ソロ、アンサンブル、オーケストラ、それぞれのステージで、よりよい演奏ができるように勉強したいです。学校の勉強も数学やサイエンスなどで、興味がある分野が広がってきたので、そちらの方もいろいろなことを学びたいです。来年から、コンピューター・サイエンスの授業も取れるようになるので、今から楽しみにしています。

最も印象に残っている本
 『Stone Fox』、『Sand Dollar Summer』、『Jeremy Fink 』、『The Meaning of Life』など。

最近読んだ本
 『Othello』学校の授業で読みました。

好きなテレビ番組
 『名探偵コナン』が大好きで、欠かさず観ています!

(BaySpo 2013/06/21号 掲載)

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