文化芸能編  Vol.34
麻生 侑美子さん
 神奈川県出身。銀行を退職後、外資系会社でアメリカ人やドイツ人と英語でのコミュニケーションを含むサポート業務に携わる。2000年にサンタクルーズへ短期留学後、2005年からカレッジの陶芸やアート関係のクラスで学びつつ地元の陶芸家に弟子入り。Santa Cruz Clay、ACGA(Association of Clay and Glass Artists of California)Exhibiting Memberとして、現在は自宅にあるスタジオで作陶に励んでいる。ベイエリアでの環境に影響を受けつつも、日本人である自分らしい物づくりに取り組み続け、国籍を問わず人々の心に響き、和み、笑顔をもたらすような作品を制作している。
日本人である 自分らしい物づくり
 学校でたまたま見つけた陶芸クラスを受講したことがきっかけで陶芸の道に入り、現在は作品制作やカレッジでティーチングアシスタント、地元の陶芸教室などで教えることもあるという麻生さんに、ベイエリアでの暮らしぶりを伺いました。
麻生 侑美子さん

()BaySpo 1302号(2013/11/08)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ
 2000年に勤めていた外資系会社との契約が満了となり、自己啓発のためサンタクルーズに短期語学留学後、翌2001年に結婚を機にアプトスに移住しました。

ベイエリアの印象
 ラッコやイルカのいる海と空の青さ、巨大なレッドウッドの森、ハミングバードや鹿などと間近に出会う豊かな自然に感動しました。

自分の専門分野について
 自宅の一部をリモデルして、ろくろや電気釡を設備したスタジオにて、日々作陶に励んでいます。アメリカのさまざまな地域の美術館やギャラリーで催される審査展覧会に応募し、作品を展示してもらうほか、年に2、3回、サンタクルーズやパロアルトで開催されるアートフェスティバルで展示販売を行っています。NCECA(National Council on Education for the Ceramic Arts)や、さまざまなワークショップに参加して新しい技法や表現を学んでいます。カレッジではTA(Teaching Assistant)として先生のサポートをしたり、地元の陶芸教室で代用教員を務めることもあります。

その道に進むことになったきっかけ
 小さい頃から絵を描いたり手で作り出すことが大好きでした。移住後にカレッジで英語の授業と宿題に追われていた頃、たまたま陶芸クラスを見つけて「1学期を楽しく過ごせたら」と思って受講したのがきっかけです。全く経験のない私でしたが、素敵な先生と出会い、クラスメイトにも恵まれてそのまま通い続け、当時カレッジで受講できた全ての陶芸関係のクラスを終了し、アシスタントとして先生のサポートをすることになる頃には5年が経っていました。その間、人とのつながりもどんどん広がり、弟子入りをする形で約2年間、地元の陶芸家ご夫妻のスタジオに通い、ろくろの基本から、彼らの得意とする装飾法を習いました。カレッジでお世話になった先生やこの陶芸家夫妻とは、信頼のおける師(メンター)として、また楽しいお友達として、親しいお付き合いをさせていただいています。

英語で仕事をするということ
 陶芸関係の人々と話す際にはあまり気にしませんが、やはり公の場で初めて会う一般の人々との会話においては、自分にもっと単語力、表現力が備わっていたらといつも反省します。でも、心から相手と対話していれば、多少言葉がおかしくても、心と心は通じ合えるものと信じています。

英語で失敗したエピソード 
 LとRの発音ミスなどは数えきれない程です。BowlとBall、glazeとgraze、frameとflameなどを勘違いされたり。恥ずかしい思いをもうしないように、正確な発音を心がけています。

英語が100%ネイティブだったらどんな仕事に
 子どものための陶芸や墨絵、または生け花の教室を開いたりしているかな?

あなたにとって仕事とは?
 生き甲斐。素敵な人々と出会えるもの。自分の心を豊かにするもの。

生まれて初めてなりたいと思った職業
 アナウンサーかバレーボールの選手。小学校時代はバレー漬けでした。

現在、住んでいる家 
 アプトスにある3ベッドルームの家。急勾配に立地するため、窓からのモントレー湾の眺めが美しいです。森からの訪問者たちに庭の草花を食べられちゃうのは困りますが(笑)。

乗っている車
 レクサス RX300

睡眠時間・起床時間・就寝時間
 睡眠時間は7〜8時間です。起床は7時半〜8時頃で、夫の帰宅が遅いので寝るのは12時半から午前1時。

休日の過ごし方
 ビーチや森へハイキングに行ったり、夫と猫たちと遊んだりしてのんびり過ごします。

好きな場所
 ポーチつづきの陶芸スタジオ。

最もお気に入りのレストラン
 家でいただくことが多いので何とも言えません。

よく利用する日本食レストラン 
「みやこ」、「寿司ガーデン」。我が家の近所で、便利でおいしいです。

1億円当たったとして、その使い道
 天災で被災した人や子ども達に寄付します。あとは家族やお友達にお裾分けをし、ハワイのビッグアイランドでバケーション。ガス釡などを購入し陶芸スタジオをアップグレードしたいです。

日本に戻る頻度
 年に1度は帰ります。

日本に持って行くお土産
 ワイン、チョコレート、チーズなど。

日本からベイエリアに持って帰ってくるもの
 和菓子、和食材、CDや本など。

現在のベイエリア生活で、不便を感じるとき
 日本のようなデパ地下がないこと。

現在のベイエリア生活で不安に感じること
 近隣の町で発砲事件がある時。また、地震や自然火災も心配です。

日本に郷愁を感じるとき
 昔聴いた日本人ミュージシャンの音楽を聴く時。梅の香りや夏の花火など、四季折々の日本の歳時を思い出す時。

お勧めの観光地
 モントレー。ビッグサー。

永住したい都市
 アプトス。またはハワイのビッグアイランド。または私の出身地である神奈川県。

5年後の自分に期待すること
 日本のエッセンスを持ちつつ自分らしいものを丁寧に作り続けていたいです。また、いろいろな展覧会に作品を出展できたら良いと思います。新しい世代へのサポートや日本の陶芸家との交流も図ってみたいです。

最も印象に残っている本
 山崎豊子『二つの祖国』

最近読んだ本
 藤沢周平『花のあと』、『一茶』など。

最も印象に残っている映画
 『Erin Brockovich』、『The Shawshank Redemption』

最近観た映画
 『Midnight in Paris』、『Soul Surfer』

自分を動物にたとえると? なぜ?
 マイペースなので、カメか猫?でしょうか。

座右の銘は?
 我逢人。今日の山に全力で登る。

(BaySpo 2013/11/08号 掲載)

▲Topに戻る

有澤保険事務所

自動車保険をはじめ、火災保険、アンブレラ、ビジネス保険、労災保険、生命保険、健康保険などを取り扱う総合保険会社です。Farmers
Insurance、Blue Cross等のエージェントであり、日本語できめ細やかな安心のサービスを提供しています。

有澤保険事務所
2695 Moorpark Ave, Ste 101, San Jose, CA, 95128
http://www.arisawaagency.com

有澤保険事務所
(408) 449-4808
No Reproduction or republication without written permission
Copyright © BAYSPO, Inter-Pacific Publications, Inc. All Rights Reserved.