文化芸能編  Vol.38
加藤 万里さん
 アロマや花のクラスを主宰するかたわら、連載コラムの執筆など、フラワーデザイナーとして多方面で活躍。技術や手法を学ぶだけでなく、植物を通じて目に見えない大切なことを感じてほしいという、彼女にお話を聞きました。
自分を見つめる 静かな時間を提供したい
 アロマや花のクラスを主宰するかたわら、連載コラムの執筆など、フラワーデザイナーとして多方面で活躍。技術や手法を学ぶだけでなく、植物を通じて目に見えない大切なことを感じてほしいという、彼女にお話を聞きました。
加藤  万里さん

(Kato Mari)BaySpo 1311号(2014/01/10)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ、渡米した年
 2004年秋、娘のキンダー入学にあわせ、緑の多い学校環境を求め、ロスからベイエリアに引っ越して来ました。渡米したのは1993年です。

ベイエリアの印象
 住民の一人ひとりが、社会を良くしていこうという意思を持って暮らしているという印象を受けました。またバークレーに関しては緑が多く、街自体もこじんまりとして理想的な環境に思えました。

自分の専門分野について
 ベイエリアに来てからは、お花の会(クラス)を毎月定期的に開催していましたが、2011年よりアロマクラスを主体にし、お花の会はサブで不定期開催という形にチェンジしました。アロマクラスは約1年3カ月の全8回コース制で、毎年生徒さんを募集して開催しています。私のクラスは、例えばアレンジの技術のみとか、アロマ精油の使い方などを教えるだけではなく「さまざまな切り口から総体的に植物というものを理解し感じて頂きたい」という思いでやっています。さらには植物のみならず自然にまで想いを寄せ、自然と共生するような暮らしや、生き方を皆さんにインスパイアすることが出来たら嬉しいです。四季を通して花の美しさに触れたり、ハーブが人の健康を癒す力を理解したり、それを育てることで、さまざまな植物の側面が体感出来ると思います。先日は秋のリースを作るお花の会の前に、近所にあるエディブル・スクールヤード(アリス・ウォータースさんがバークレーで初めて手がけたスクールヤードのプロジェクト)に出かけ、秋の植物を観察して、感じて頂く時間を持ちました。それによって四季の流れを改めて感じたり、自然の巡りに想いを馳せる貴重な時間を過ごせたと思っています。またそういう静かな時間は、普段の役目や立場から解放され、自分自身を見つめる大事な時間にもなります。そのような場を作って、個々の参加者に自分の中で答えを出して頂くことが、私が主宰する会やクラスに一環しているスタンスかもしれません。

その道に進むことになったきっかけ
 会社勤めをしていた時、希望していたデザイン部署とは異なる部署に配属されたことから、仕事時間以外に何かクリエイティブなことをしたいと思い、生け花やフラワーアレンジを習い始めたのがきっかけです。その後、花一筋の人生に大転換し、いつしか教室を開くことが夢になりました。

英語で仕事をするということ
(英語を使うということ) 
 お恥ずかしい話ですが、英語が不得意なため、仕事で英語を使うことはありません。今はここ海外に住んでいる日本人の方々のために、私が出来ることを一生懸命お伝えしたり、お花を通じて繋がりの場を提供するのが役目と認識しております。陰で支えてくれている家族、友人たちには感謝の気持ちで一杯です。
  
英語で失敗したエピソード 
 多々ありますが、やはり代表作? は、よく行くスイーツのお店のオーナーと街でばったり会って、「You look strange.」(お店でのシェフ服の時とは、感じが違うと言いたくて)と言ってしまったこと。その方のひきつった顔が脳裏に焼き付いています。

英語が100%ネイティブだったらどんな仕事に?
 日本人以外の方々と、日本的な感覚(自然支配ではなく、自然の中に神々を見る、自然崇拝の視点)で植物をとらえる感覚を、ワークショップなどでシェアしてみたいです。

あなたにとって仕事とは?
 自分の楽しみややりがい、得意分野が、結果として社会のためにもなっているもの。

生まれて初めてなりたいと思った職業
 漫画家。中学、高校時代は、萩尾望都さんという方に傾倒していました。

いまの仕事に就いていなかったら
 本やアートディレクションに関係する仕事。

現在、住んでいる家 
 バークレーの3ベッドルームの一軒家。
 
乗っている車
 トヨタ RAV 4

休日の過ごし方
 家族や友人と出かけたり、それ以外は結構仕事(雑務や勉強)をしています。

好きな場所
 緑の中。もしくは、自分の家。好きなものに囲まれているので、落ち着きます。
 
日本に戻る頻度
 2年に1度くらいの割合です。

日本に持って行くお土産
 ノンカフェイン・ティーや、オーガニックのドライフルーツなど。

最近日本に戻って驚いたこと
 京都の甘味処で、甘味の美味しさはもちろんのこと、食器にも季節を表現し、接客から店内の佇まいまで含めてその一品を完成させている感性の高さに、あらためて日本の文化の素晴らしさを感じて驚きました。

日本からベイエリアに持って帰ってくるもの
 本。

現在のベイエリア生活で不安に感じること
 特にありません。

日本に郷愁を感じるとき
 カフェにいる時。繊細で感覚的に楽しめる、日本にあるようなお洒落なカフェに浸りたいです。

お勧めの観光地 
 南フランスは何度訪れても好きです。フランスでありながら、独自のプロヴァンス文化があり、ゆったりしていて、ハーブやアロマが好きな方にもお勧めです。

永住したい都市
 今はバークレーに満足していますが、先のことは分からないと思っています。年齢と共に自分の気持ちをよく観察し、従っていきたいと思います。

5年後の自分に期待すること
 年齢を重ねるからこそ醸し出せるものを自分なりに楽しみながら、社会に貢献している人でありたいと思っています。

最も印象に残っている本
 レイチェル・カーソンの『センス オブ ワンダー』

最近読んだ本
 木村秋則『百姓が地球を救う』
無農薬りんごの栽培で有名な木村秋則さんの本は、沢山読破しましたが、どの本も私たちが忘れてしまった大事なことを思い出させてくれるうえに、この地球や宇宙のことを半分も知らないのでは、と思わされるほど未知の世界を垣間見させてくれます。今後の地球のためにも是非とも皆さんにお勧めしたい本です。

最も印象に残っている映画
 荻上直子監督の『めがね』。本当の自由の意味を考えさせられました。
  
最近観た映画
 木村秋則さん原作の『奇跡のりんご』。号泣しました。

自分を動物にたとえると?なぜ?
 犬。感情表現がまさに、犬!

座右の銘は?
 「祈りのうちに今を生きる」。森のイスキア佐藤初女さんに頂いた言葉です。

(BaySpo 2014/01/10号 掲載)

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