偏頭痛には、ストレス、ホルモンのアンバランス、睡眠不足、運動不足、薬の飲み過ぎ、偏食など、さまざまな原因が考えられますが、実は、頸椎(首の骨)の形が正常でないために起こる場合が多いのです。近年はパソコンやスマホの使用増で下を向くことが多く、多くの人が頸椎のカーブを失っています。その場合には、頸椎にカーブをつけるためのカイロプラクティック、CBP(Chiropractic BioPhysics)治療を受ければ治ります。
頸椎は7個の椎骨から成り立ち、正常な頸椎は喉仏の辺り(頸椎4番)を頂点に弓のように後ろにカーブしています。ところが、日常生活で頭を前方に傾けた姿勢を長時間続けるとこのカーブがなくなり、ストレートネックになってしまったり、ひどい場合には逆にカーブしてしまう場合もあります。
頸椎に正常なカーブがない場合、頭の重量を頸椎で吸収できないため、首の付け根や首回りの筋肉に負担がかかり異常に働くことになります。これがいわゆる「肩こり」ですが、この首回りの筋肉の緊張が頭痛を引き起こします。また、頸椎に正常なカーブがない場合、脊髄神経に異常なテンションが掛かり、これも頭痛の原因になります。そんな状態を放置しておくと、加齢と共に椎間板が薄くなり、神経根を圧迫して、腕から手にかけて痛みやしびれを感じたり、動作障害を起こします。ですから、そうなる前に頸椎にカーブをつける治療を受けることをお勧めします。
カイロプラクティックには200種類以上もの異なる治療法がありますが、頸椎のカーブをつける治療ができるのはCBP治療のみです。この治療法は1980年にDr. Donald Harrisonによって開発されたもので、カイロプラクティックの歴史の中では比較的新しい技術です。その基本理論は、人間にとって最も理想的な背骨の形は、正面から見たらまっすぐ、横から見たら、首、背中、腰にそれぞれの適切なカーブがあるということです。
CBP治療を受ければ、通常、2か月前後の通院で頭痛は治ります。首のカーブが完全につかなくても、通院終了後も自宅で簡単なホームケアをすることによって再発は防げます。
日常生活で頭を前に傾ける動作や姿勢を改善することも大切です。例えば、スマホやコンピュータのモニターを目の高さまで上げて使うことは必須です。また、仰向けで寝る場合は枕なしで寝るかTri-Core Pillowを使うといいでしょう。