冷え性の改善によく使われる漢方薬には当帰芍薬散や、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)などがあります。当帰四逆加呉茱萸生姜湯は足先の血行不良によって起こるしもやけや、坐骨神経痛による脚の血行不良にもよく効きます。当帰芍薬散は入っている生薬を調べてみると体を暖める作用の特に強いものは入っていないにもかかわらず、飲むと足先がなんとなく温まって調子がよいとおっしゃる方が多いという不思議な漢方薬です。血行を良くする生薬と余分な水分を取り除く生薬が入っているのでそれらの働きで体が暖まるのかもしれません。
今までそんなことはなかったのに最近になって急に始まったというのは少し気になります。原因が何なのかはもう少しお話を伺わないとわかりません。腰痛や脚のしびれはありますか、最近なにかかわったこと、たとえばけが、病気、ストレス、生活習慣の変化(食事、睡眠、運動量の変化、新しいサプリを始めた)などがありましたか?
とくに深刻な原因がない場合は寝る前に足湯をして暖めてから布団に入ると眠りやすくなる場合もあります。足湯をする場合にはくるぶしが浸るくらいかそれ以上の深さが効果的です。しょうが、たまねぎ、シナモン、羊肉、牛肉などは体を温める食材なので食事に加えるといいでしょう。体を冷やす食材(生野菜、冷えた果物、アイスクリーム、冷たい飲み物)は控えて温野菜を食べてください。
ほかにどんな気になる症状があるか、どのような体質か、ふだんの食欲、便通、などによってもいちばん合う漢方薬はちがってきますので食事の改善や足湯でもよくならない場合はご相談ください。