賀川 裕美先生
親身な漢方・丁寧な鍼灸をモットーに賀川漢方クリニックで診療。CA州鍼灸師で、米国東洋医学会認定の東洋医学師。家族の慢性疲労が針灸と漢方で治ったのを目の当たりにしたことをきっかけに東洋医学に魅了される以前には、東京工業大学で理学博士号取得後IL州アルゴン国立研究所に勤務、現在はCA州NASAエームス研究所にて宇宙での微生物利用の研究にも従事。
足首から足先までがしんしんと冷えて靴下をはいても夜なかなか 眠れません。今まではそんなことはほとんどなかったので心配です。 (30代女性)
 冷え性の改善によく使われる漢方薬には当帰芍薬散や、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)などがあります。当帰四逆加呉茱萸生姜湯は足先の血行不良によって起こるしもやけや、坐骨神経痛による脚の血行不良にもよく効きます。当帰芍薬散は入っている生薬を調べてみると体を暖める作用の特に強いものは入っていないにもかかわらず、飲むと足先がなんとなく温まって調子がよいとおっしゃる方が多いという不思議な漢方薬です。血行を良くする生薬と余分な水分を取り除く生薬が入っているのでそれらの働きで体が暖まるのかもしれません。
 今までそんなことはなかったのに最近になって急に始まったというのは少し気になります。原因が何なのかはもう少しお話を伺わないとわかりません。腰痛や脚のしびれはありますか、最近なにかかわったこと、たとえばけが、病気、ストレス、生活習慣の変化(食事、睡眠、運動量の変化、新しいサプリを始めた)などがありましたか?
 とくに深刻な原因がない場合は寝る前に足湯をして暖めてから布団に入ると眠りやすくなる場合もあります。足湯をする場合にはくるぶしが浸るくらいかそれ以上の深さが効果的です。しょうが、たまねぎ、シナモン、羊肉、牛肉などは体を温める食材なので食事に加えるといいでしょう。体を冷やす食材(生野菜、冷えた果物、アイスクリーム、冷たい飲み物)は控えて温野菜を食べてください。
 ほかにどんな気になる症状があるか、どのような体質か、ふだんの食欲、便通、などによってもいちばん合う漢方薬はちがってきますので食事の改善や足湯でもよくならない場合はご相談ください。

(BaySpo 2015/11/20号 掲載)
有澤保険事務所

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