Cheng-Po Feng(チェン・ポー・フォン)D.D.S.
台湾国防医学大卒、博士号取得後、台湾陸軍総医院口腔外科主任医師、暦新医院口腔外科及び矯正歯科主治医を経て、2000年渡米、カリフォルニア・デンタルボ−ド会員、UCLA研究医師になる、2006年ベイエリアで開業し、台湾顎顔面口腔外科手術の専門医、そして20年以上のインプラントの実績がある。
歯垢(しこう)と歯石(しせき)の 違いについて教えてください。
 「歯垢」とは、歯の表面についている細菌や粘膜、食べ物のカスからできた塊です。歯垢は柔らかくてネバネバしていて、英語で「プラーク」といいます。歯垢が時間が経って固くなったものが「歯石」(英語では「ターター」)です。歯垢と歯石はもともとは同じもので、歯垢が歯石に変わるまでの期間の長さは、歯磨きがきちんと出来ているか、フロッシングをしているかなど、各個人の口腔内の状態によってかなり違います。歯磨きとフロッシングがうまく出来ている人は歯石がたまりにくく、そうでない人は歯石がたまりやすいのです。また、小さい子供でも歯石がたまることがあります。当院では子供にはスケーラーを使った歯石除去はあまり行っていませんが、子供でも歯科医院で歯石をとってもらう必要があるケースもあります。
 歯石はそのままにしていると、特に歯茎に悪い影響をもたらし、歯周ポケットや歯周病の原因にもなります。歯周病は歯茎が炎症を起こし、ひどくなると顎の骨が溶ける怖い病気です。もちろん、歯と歯の間にたまった歯垢は虫歯の原因になることもあります。大人は3カ月から6カ月に一度は定期的に歯医者に行き、チェックアップと同時にクリーニングを受けることが一般に勧められています。定期クリーニングが必要な頻度は、これも人によって異なり、正しい歯ブラシやフロッシングで口腔内の衛生が保たれている人は、そうでない人に比べて少ない頻度でも大丈夫です。
 人間の口の中にはたくさんのバクテリアがいますが、唾液にはバクテリアを殺す役割(自浄作用)があり、喉にある扁桃腺は口や鼻から入ったウイルスや細菌と戦う役割があります。遺伝的に歯石がたまりやすい体質があるという研究結果が報告されていることも事実です。唾液の質によっては歯石がたまりやすいという研究結果が報告されていて、遺伝というよりは、そのような体質を親から受け継ぐことがあると考えられています。また、一部の研究では男性と女性では、女性の方が歯垢や歯石がたまりやすいということもいわれていますが、いずれにしても歯垢や歯石をためないためには日頃の歯磨きが最も重要なポイント。歯磨きはソフトに、決して力を強く加えすぎず、そして丁寧に時間をかけて行うことが大切です。

(BaySpo 2017/02/24号 掲載)
有澤保険事務所

自動車保険をはじめ、火災保険、アンブレラ、ビジネス保険、労災保険、生命保険、健康保険などを取り扱う総合保険会社です。Farmers Insurance、Blue Cross等のエージェントであり、日本語できめ細やかな安心のサービスを提供しています。

有澤保険事務所
(408) 449-4808
No Reproduction or republication without written permission
Copyright © BAYSPO, Inter-Pacific Publications, Inc. All Rights Reserved.