耳鳴りが起こる原因として、主に以下の三つが挙げられます。
@病理性:メニエール病、高血圧、糖尿病、自律神経失調症、聴神経腫瘍
A筋骨格系性:耳管咽頭筋の緊張による耳管狭窄症、頬筋の緊張による耳神経節圧迫、頭蓋骨と頸椎1番のズレによる顔面神経の緊張、脊柱不正列による脊髄/脳幹の緊張
B心因性:心理的ストレスにより聞きたくない、考えたくない、関わりたくない等の情報を脳機能の「カクテルパーティー効果」で遮断する作用が耳鳴りとして発症
原因がAの筋骨格系性であれば、Chiropractic BioPhysics(CBP)®治療で耳鳴りを治すことができます。当院では、14歳から64歳までの患者さん数名が治った実例があります。
全ての患者さんに共通していたことは、頸椎(首の骨)にカーブがなくストレートネックになっており、また、背骨全体にゆがみがあったということです。正常な頸椎は頸椎4番(喉仏辺り)を支点に後方にゆるやかにカーブしています。また、背骨全体を正面から見た際にまっすぐな状態が正常です。正面から見て背骨が左右にゆがんでいたり、横から見て頸椎にカーブがない場合、顎関節がずれたり、頭蓋骨がゆがんだりします。このため、回りの筋肉がアンバランスになり部分的に緊張感が走ります。ですから、CBP®治療で頸椎のカーブを取り戻し、かつ、背骨全体のゆがみを取り除く治療をすることによって耳鳴りが解消するのです。
CBP®治療法は1980年に応用数学で博士号を持つDr. Don Harrisonによって開発され、従来のカイロプラクティックとは異なる生物理学に基づいた、リサーチベースの高度な治療法です。正面からと横から撮った背骨のレントゲンを詳細に分析し、ゆがみがあればゆがみを取り除き、またカーブがなければカーブを付けるという治療をすることによって、体全体の血液、神経、リンパ液の流れが良くなり、自身の自然治癒力をより高めることができます。
スマホの普及により、近年、ストレートネックの患者さんが激増しています。頭を前に傾けた状態でスマホを見つめる姿勢を取り続けると、頸椎は前方に傾きカーブがなくなります。ストレートネックは肩こり、頭痛の大きな原因でもあります。ですから、スマホは必ず目の高さまで上げて使いましょう。