小池 通輝(こいけ・みちてる)DC, DACNB, ATC
 パーマーウエスト大学卒。ベイエリアの日本人で唯一、また世界でも少ない「カイロ機能神経学専門医」に認定されているカイロプラクター。NATA公認のアスレチックトレーナーでもあり、機能神経学と共にスポーツ医療にも力を入れている。臨床栄養学に基づいた食事療法、デトックス(解毒)やプロバイオティックなどのサプリメントの推奨、最先端の生化学検査を用いた隠れアレルギー検査、ホルモンバランス検査なども行っている。
靴にインソールを入れることで、スポーツをする時の腰痛・膝痛に 対する効果はありますか?  また、どんなインソールが良いでしょう。(40代 男性)
 結論から言うとインソールを入れたら必ず腰痛・膝痛がよくなるかというとそんなことはありません。そもそも腰痛・膝痛の原因もその程度も人によって様々なので、場合によるとしか言えないのが正直なところです。
 もちろんインソールを利用すれば、足が地面につく際のバイオメカニクスが変化して、膝や股関節、骨盤はもちろん上半身も含めた全身において、歩いたり走ったりスポーツしたりする際のストレスのかかり方に変化が起きます。もしそこに問題があって、ある特定の部位に過度にストレスがかかることで膝痛や腰痛が起こっていたのであれば、その人に合ったインソールを利用することで症状が改善することが期待できます。
 そこで二つ目の質問ですが、自分に合ったインソールを探すのはなかなか難しいといえます。日本でも販売されている有名な足底板の技術を応用したインソールなど多種類ありますが、いくつかの靴の専門店では足のクセを評価して、既に足のクセ別に何種類か用意されたインソールの中でどれが合っているかをフィッティングしてくれるサービスがあります。もし既製のものが合わなければ、3Dスキャンや歩行解析を用いて、その人だけに合ったカスタムメイドのインソールを作ってくれる専門店もあります。もしそれでも合わなければ、日本ではあまりなじみがないですが、Podiatristという足専門の医師の診察を受けて、そこで足型をとったり歩行解析などして足底板を作成してもらうこともできます。 
 ただインソールが難しいのは、お金をかけて様々な解析などをして作ったカスタムメイドのものがその人にとって必ずしもいいかというとそうでもない場合もあるところです。何百、何千ドルもかけて作った足底板はあんまり合わなかったけれど、そこらへんで売ってる数十ドルのインソール入れたらすごいしっくり来たというようなケースも実際にあります。インソール、足底板に関してはその形状だけでなく素材の硬さや、その時に履いている靴との相性などもあるので、自分に本当にあったものに合うのは難しい作業であるといえます。
 またスポーツを行った際に膝や腰が痛くなるのであれば、インソールだけでなく身体の使い方や関節の可動域、筋肉、筋膜の状態など様々な要因が考えられるので、きちんと医療機関で受診されることをお勧めします。

(BaySpo 2017/10/06号 掲載)
有澤保険事務所

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