ホワイトニングとは、専用の薬剤を使って歯の着色を取り除くものです。歯科医院内で行うオフィスホワイトニング、自分で行うホームホワイトニングがあり、一番効果があるのがオフィスで一気に白くした後、定期的に自分で行うという両方を併用したものです。歯には皮膚やスポンジのようにとても小さな穴のようなものがあり、色の濃い飲食物やたばこの摂取によりその色素を吸収していってしまいます。特別に配合されたホワイトニングジェルは歯の表面から吸収され、一時的に穴を大きく広げて色素を穴の中から浮き出させてくれます。ほとんどの大きな会社の製品では大差なく、害の少ない薬剤を作っていますが、もちろん飲み込んだり歯茎に付くとよくありません。大切なのは、どのように歯に塗布するかだと思います。
歯科医院ではまず歯の表面を磨いて歯垢を取り除いた上、歯肉の淵に薬剤のジェルが漏れて垂れないように、時間をかけて綺麗に歯茎を合成樹脂の保護膜で覆います。この時に知覚過敏を起こす可能性の高い、歯の付け根あたりの磨耗して削れている部分もカバーします。そしてジェルを歯の裏面に塗り青い特別な光を照射します。20分たったら洗い流し、新しいジェルを塗り直して、全部で3回の照射を繰り返します。その後歯茎から保護膜を取り、フッ素を含むコンディショニングジェルを歯に塗布し、水分と栄養分を補修させておしまいです。治療後に起こりやすい知覚過敏は24時間くらいで落ち着きます。
歯科医院の管理下にあるホームホワイトニングでは最初に精密印象で歯の型を取り、その人にぴったりあったトレーを作って渡し、それに自分でジェルを入れて歯に当て、余分なジェルを拭き取るというものです。ドラッグストアで買うのものは、自身でお湯に入れて大まかに作るトレーやテープ状の貼り付けるものなので、ジェルがはみ出して歯茎がダメージを負うことがままあります。そのほか、歯が黄ばんで見える原因や、妊娠などの体調変化によりホワイトニングに適さないケースもあります。虫歯があれば痛みが出ないように先に治療するといいでしょう。大切な自分の体の一部の事なので歯科医に相談し、その下で行うのが安心ではないでしょうか。