有子Gower, LA.C.
Golden Gate University 会計学学士。明治鍼灸大学バークレー校にて伝統中医学修士。日本にて東レ(株)、Du Pont Japanに勤務。渡米後CA州の公認会計士として大手監査法人にて監査、税務業務。2002年CA州の鍼灸師資格を取得、SF日本町にJapan Town Acupunctureを開業。鍼灸、漢方薬師。気功、霊気なども治療に取り入れている。表千家茶道講師の顔も持つ。
ベイエリアに越してきてからお肌の調子が悪く、吹き出物が多くなりました。 体質改善など、東洋医学ではどんな治療を受けられますか?(30代女性)
 ご質問された方がどういう生活をされているかご質問からではわかりませんが、多くの方が新年に今年こそ健康でいたいと願うのは当然です。なんとか体をリセットしたいと考え、そこからさまざまなデトックスを調べたり、ミニ断食に挑戦したり、3日坊主でも甘いものを止めようと決意したりいたします。まずはどうやったら今よりもっと健康な体になれるか、体質改善の方法をお話しいたしましょう。
 体質は、@遺伝からくるもの A環境からくるもの があります。もちろん遺伝からくることも多いでしょうが、必ずしも両親と同じ病気になるとは限りません。遺伝だからとあきらめず、反面教師としてそうならないような環境を作ることが大事です。
 そのために大切なのは、栄養のバランスがとれた食事です。忙しい現代ではゆっくり時間をかけて食事を作ることが難しくなっています。だからといってその場しのぎの食事を摂りつづけていると、その成分が私たちの体を作ってしまいます。栄養学のようなものが義務教育になかったのが残念ですが、やはり何が不可欠かを知っておくこと、なにが余分なのかを見極めることが大事です。私たちは加工された飲み物やお菓子、インスタント食品を長いこと摂取してきました。まずこれを理解して、良い栄養を美味しくいただくことです。体はあなたが食べたもので作られます。
 次は、誰もが言うように運動です。運動会や球技大会といった場で私たちは自然と、早ければ強ければそして頑張ればいいという風に体を使ってきました。しかし多くの患者さんを見てきて思うことは、若いころの無理が体に大きな負担をかけてきた方が多いということです。無理は禁物です。若いころは一晩寝れば治ったかもしれません。年を取るにつれ許容範囲が狭くなってくるのは仕方ないことです。ですので無理はしない、その代わり持続するということが必要です。持続しながら少しづつ負荷をかけていけばいいでしょう。効果的なのはインターバル足歩と聞きます。3分早歩き、3分ゆっくりと。心臓に負担をかけすぎず持続力、抵抗力をつけていきます。
 そして私たちは休むことが必要です。それでも時には病気になったり腰痛になったりすることがあるでしょう。その時はなるべく早く治療を受けましょう。私の専門は東洋医学、鍼灸、漢方薬ですが、世の中にはさまざまなセラピーがあります。いろいろトライして自分にあうもの、症状にあう方法を見つけていきましょう。
 ご質問のお肌のトラブルなどは、皮膚呼吸を司る肺が正常であるか、ちゃんと汗腺が開閉しているか、からだに湿が溜まり過ぎてはいないか、原因が肺なのか胃なのかまたは他の臓器の異常なのかを鍼灸師は鍼灸のスコープの範囲で治療法を探します。鍼は即効性がある方ですが、症状が急性であるか慢性であるかによっても違ってきます。ですので鍼治療に漢方薬の力を借りて気血のバランスを調整するようにしていくのが、私たちのやり方です。
 2018年の健康のために鍼灸師がお手伝いできることは多いと思います。鍼灸を経験されていない方も一度ぜひ試してみてください。

(BaySpo 2018/02/09号 掲載)
有澤保険事務所

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