小池 通輝(こいけ・みちてる)DC, DACNB, CCSP, ATC
 パーマーウエスト大学卒。ベイエリアの日本人で唯一、また世界でも少ない「カイロ機能神経学専門医」に認定されているカイロプラクター。NATA公認のアスレチックトレーナーでもあり、機能神経学と共にスポーツ医療にも力を入れている。臨床栄養学に基づいた食事療法、デトックス(解毒)やプロバイオティックなどのサプリメントの推奨、最先端の生化学検査を用いた隠れアレルギー検査、ホルモンバランス検査なども行っている。
学生時代に楽器(サックス)をやっていた関係で腱鞘炎になってしまい、 かれこれ10年ほど左肩から腕にかけての違和感に悩まされています。(20代男性)
 まず、肩から腕にかけて違和感があるのであれば、そもそも腱鞘炎ではないかもしれません。どのような治療が効果的なのか、どのくらい期間が治療にかかるのかは、何が原因で今の症状が出ているのかによって変わります。まずは正しい診断が必要になるので、医療機関での診療を受けられることをお勧めします。
 
 左肩から腕にかけて違和感という情報で考えられる可能性としては、胸郭出口症候群、首の椎間板のヘルニア、もしくは骨の変形による神経根の圧迫、首周りの筋肉の斜角筋などのトリガーポイントによる放散痛、椎骨関節の機能不全、腕を支配する末梢神経の神経絞扼など様々あります。また、胸郭出口症候群一つをとっても、その原因は胸の筋肉の小胸筋の過緊張であったり、生まれつきの肋骨の形であったり、首の筋肉と筋肉の間の神経が通っている部分の問題であったり様々です。場合によっては、肩は肩で問題があって、それとは別に肘や手首に問題がある可能性もあります。学生時代にサックスをされていたということで、長い時間同じ姿勢を保持しながら指の細かな動作を繰り返すというのは、首、肩回りにも大きな負担になるので、その情報だけで判断するのであれば、どの可能性もあるといえます。
  
 何が原因で違和感が出ているのかという診断によって、治療法も治療期間も大きく異なってきます。カイロプラクティックや理学療法など手術を行わない保存療法が適している場合もあれば、手術が必要になる場合もあるかもしれません。仮にカイロプラクティックが適している問題なのであれば、数回の治療で程度の差はあっても症状の改善はみられるはずです。もし何度か通って全く改善の様子が見られないのであれば、診断が間違っていたり、そもそもカイロプラクティックが有効な問題ではない可能性もあるので、別の先生か、もしくは別の治療を試みられることをお勧めします。

(BaySpo 2018/07/13号 掲載)
有澤保険事務所

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