紀平 昌保医師
医学博士。名古屋市出身。名古屋大学医学部卒業。旧日本整形外科認定医。日本での医師歴7年。1992年よりアメリカで診療。アメリカ家庭科学会認定医。ホームドクターとして全科(内科、小児科、外科、婦人科、整形外科、皮膚科、耳鼻科、眼科、泌尿器科、精神科)、健康診断・人間ドック、理学療法担当。
数週間ほど「なんとなくだるい」という症状が続いており、眠っても改善しません。 どこか悪いのかもと思うのですが、こういうときはどのような 検査や治療をするのがいいのでしょうか。(30代・女性)
 このような患者さんがクリニックに来院された場合、まず最初にぽろっと口にされるのが「年のせいでしょうか?」です。「ちょっと待ってください、30代の方に年のせいだと言われてしまうと50、60、70代の人はどうなっちゃうのでしょうか?」と私も個人的に言いたいです。

 最初に結論を言うと、いい医者にかかってください、ということです。じっくり話を聞いてもらってください。この問題は非常に広く、婦人科、内科、精神科、その他もろもろの可能性から見ていく必要があります。

 生理は重くありませんか? そのために鉄欠乏性貧血に陥っていませんか? 息苦しくなるようなことは? 甲状腺は大丈夫でしょうか? 甲状腺の機能が亢進しても、低下しても「なんとなくだるい」ということになります。糖尿病は? 家族暦はありませんか? やたらのどが渇いて水分を取っていませんか? やたらトイレが近くありませんか? 肝機能は大丈夫でしょうか? 真黄色の顔してませんか? 最近風邪のような症状はなかったですか? 熱はどうですか? 落ち込んでいませんか? 夜は眠れますか? 忙しすぎて睡眠時間が単に短いということは? ちゃんと寝てますか? 睡眠中呼吸が止まっているようなことは? 家庭内の状況は? 夫からいじめを受けていませんか? はたまたいじめていませんか? アレルギー性鼻炎のようなことは? 副鼻腔炎を起こしていませんか? 咳はありませんか? 肺炎かもしれませんよ。「Walking Pneumonia」なんていう人もいました。また、まったく咳はありませんといいながら、肺のレントゲンで肺炎だった人もいます。なんとなく赤い発疹があってなんとなく熱っぽいということは? 関節は痛くありませんか? リウマチかもしれません。リンパ腺は脹れていませんか? なんとなく歯茎から出血したり、打ってもいないのに打ち身みたいな内出血はありませんか?
 
 最近健診を受けましたか? 綿密な問診とかなり簡単なスクリーニングの血液検査でも、いろいろなことがわかります。治療は何を発見してどう対処するかでおのずと決まってきます。いつもの掛かりつけの医師に相談ください。

(BaySpo 2018/10/05号 掲載)
有澤保険事務所

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