まず、「脚の長さが違う」と言われた場合、実際に脚の骨の長さが違うケースと、骨盤が歪んでいるために脚の長さが違って見えるケースとがあります。実際に脚の骨の長さが違うかどうかは、レントゲンで確認しないとわかりません。
もし、骨の長さが違うのであれば、起こりえる可能性としては骨盤が歪みます。骨盤が歪むと背骨が歪み、ひどい場合には側弯症に繋がります。背骨の歪みは腰痛の原因になります。背骨は腰椎(腰の骨)、胸椎(背中の骨)、頸椎(首の骨)と繋がっていますが、腰椎が歪むと頸椎や頭蓋骨まで歪む場合が多く、肩こりや頭痛などさまざまなトラブルの原因にもなりえます。
また、短い方の脚の股関節、膝、足首に負担がかかり、痛みを生じるようになります。加齢とともに長年の負担が積み重なると軟骨が減り、股関節や膝関節が変形性関節症になり、極度の痛みに発展したり、歩行困難になったりする場合もあります。
脚の長さが違うと、転びやすくなり、捻挫が治りにくかったり、いったん治っても繰り返し捻挫を起こしやすくなります。短い方の脚の筋肉(太腿やふくらはぎ)が硬くなり、脚がつりやすくなったりもします。
ただ、人間の身体は一人ひとり違い、症状の出方も一人ひとり違います。左右の脚の長さが違っても上記の症状が起こらない人もいます。また、差がどのくらいかによっても症状の出方は変わってきます。
心配なら、レントゲン診断ができるカイロプラクターを受診することをお勧めします。レントゲンを撮らない限り有効な対応はできません。もし、実際に脚の骨の長さが違うのであれば、対応策として、短い方の靴に中敷きを入れたり、極端に短い場合は、靴を特注することを勧められたりするでしょう。もし、脚の骨の長さには問題がなく、骨盤が歪んでいるために脚の長さが違って見えるのであれば、骨盤の歪みを取るだけでいいでしょう。