まず時間からいうと、約1時間毎に5分くらいでいいので立ち上がって軽く体を動かすなどして休憩しましょう。1時間以上座り続けると血流が悪くなり、身体の中に老廃物が溜まってくるので疲れます。また、長時間同じ姿勢で作業を続けると首や腰、目に多大な負担がかかり効率も悪くなります。目に関しては、アメリカでは20-20-20(Twenty-Twenty-Twenty)というルールが提唱されています。20分モニターを見続けたら、20フィート(6〜7メートル)先を20秒見つめます。それによりかなり目にかかる負担を軽くすることができます。
パソコン作業には正しい環境設定も大切です。椅子の高さは、足の裏全体が床に付いた状態で膝を90度に曲げた位置がその人に一番適しています。椅子に深く腰掛け、腰のカーブを維持した状態で座ります。肘は90度に曲げ、手首は水平にした位置にキーボードとマウスがきます。上半身は姿勢正しくまっすぐにのばし、モニターの上4分の1または2分の1に目線が来るようにします。モニターが低い場合は、モニターの下にモニタースタンド(パソコン台)を置いてモニターの高さを調整してください。モニターと目の間の距離は40センチが理想的です。ノートパソコンの場合は、モニタースタンドに乗せ、外付けのキーボードとマウスを使用してください。モニターは垂直ではなく5度くらい後方に傾斜させてください。資料を見ながら作業をする場合は書見台を使いましょう。
せっかく1時間毎に休憩をとっても、姿勢が悪ければ身体に歪みが生じ、痛みや痺れなどの症状が出てきます。モニターが低いままうつむいた状態で長時間作業を続けると、ストレートネックになり、頭痛、肩こり、腱鞘炎の原因になります。椅子に浅く腰掛け、上半身を後ろに反らした状態で作業を続けると、椎間板が擦り減り、腰痛やヘルニアの原因になります。重症な場合は座ることすらできなくなります。
パソコンが生活の一部になっている昨今、健康な身体を維持するためには、パソコンの環境設定や使い方について十分に気を付けてください。