一般編  Vol.166
マイケル・フレッチャーさん
サンフランシスコ生まれ。ベイエリアで幼少期を過ごし、バークレーでハイスクール卒業後、カリフォルニア州立大学ポモナ校で航空工学の学士号取得。その後、マサチューセッツ工科大学(MIT)にて航空宇宙工学修士号を取得する。NASA Amesには1990年から勤務。半年間休職して日本に行き、関西に在住。1992年に結婚、現在9歳と7歳の2人の子どもがいる。趣味は航空史と歴史的飛行機。
航空業界の未来を見つめている
3歳のころ空を見上げて飛行機に見入っていたのを覚えている、というフレッチャーさん。小さい頃からずっと飛行機に情熱を持ち続けて、航空宇宙工学の世界へ。サンフランシスコ生まれベイエリア育ちのフレッチャーさんに、趣味や仕事、暮らし振りについて伺ってみました。
マイケル・フレッチャーさん

(Michael Fletcher)BaySpo 1330号(2014/05/23)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ
 生まれたのがサンフランシスコで ベイエリアが私の地元です。私のファミリーもベイエリアに住んでいます。

ベイエリアの印象
 私が幼いころからくらべてもずいぶん変わったと思います。風景、気候、住んでいる人の多彩さもあわせて、ベイエリアの多文化、多民族さは目を見張るものがあると思います。

自分の専門分野について
 航空工学エンジニアとして、NASA Amesに25年間勤務しています。最初は数値流体力学の部署で、現在は航空工学リサーチプログラムのプログラムマネージャーをしています。仕事はこの分野の新しいテクノロジー(航空機のさらなる効率化につながる技術)に関するリサーチの責任者です。

その道に進むことになったきっかけ
 子どものころから飛行機が好きだったので、航空業界で働くことが自分にとって自然な流れだったと思います。これまでたくさんの種類の航空機のデザインに関する仕事をして、自分が手がけた航空機が実際に飛行するのを見ることができるのはラッキーなことだと思います。最初の飛行というのはエキサイティングな出来事ですが、特にプロジェクトにかかわった者にとってはなおさらです。

仕事で日本語を使いますか?
 仕事で日本語を使う機会はありません。日本でNASAからの駐在員として、どこかの機関(企業)で働けたら楽しいだろうと思います。

日本語で失敗したエピソード
 コミュニティーカレッジで日本語のクラスを取っていましたが、本当に簡単な日本語しか分からず、日本の習慣もよく知らなかった頃の事です。お花見をするという妻(日本人)の親戚の家を訪ねました。兵庫県の田舎で本当に美しい所でした。川沿いの土手、桜の木の下で宴会です。地元のおばあさんにお酒を勧められ・・・、『お猪口、全部、空けて』と言われ飲み干す。『はい、どうぞ、もう一杯』と言われ、『アリガトウゴザイマス』と得意の日本語で応答。おばあさんの言葉を鵜呑みにして、何度もそれの繰り返し。翌日は大変な事になりました。あの時『ケッコウデス』と言う言葉を知っていれば・・・。(笑)

日本語が100%ネイティブだったらどんな仕事に?
 日本の航空業界の企業で、英語圏の企業とのパートナーシップや技術関連の問題に取り組むことができたら素晴らしいだろうなと思います。外国でどのように仕事が行われているのかを見るのは興味深いだろうと思います。

あなたにとって仕事とは?
 航空業界の未来を作っている仕事だと思う。アイデアが形になって、航空産業を変えるコンセプトとなる過程を見ることはすごいことです。

生まれて初めてなりたいと思った職業
 3歳のころに空を見上げていて、飛行機に見入っていたことを覚えています。小さいころからずっと航空関連の仕事に就きたいと思っていました。

いまの仕事に就いていなかったら
 わかりません。でも、たぶん歴史関連でしょうか。特に航空関連ですが歴史が好きなので、博物館のリサーチや古い航空機の復元なども楽しそうです。

現在、住んでいる家
 マウンテンビューの一軒家。

乗っている車
 Honda Accord

睡眠時間・起床時間・就寝時間
 平均7時間くらいです。いつも午前5時20分くらいに起床するので、午後10時までにはベッドに入るようにしているのですが、寝付くまでに少し時間がかかります。

休日の過ごし方
 週末はゆっくり過ごすことが多いです。家の中の用事をすませたり、家族とハイキングにいったりします。飛行機のプラモデルを作ることもあります。

好きな場所
 ベイエリアだったら、AT&Tパーク。ジャイアンツの試合を見に行くのが好きです。

最もお気に入りのレストラン
 サニーベールの「Kabul」が我が家のお気に入りです。

よく利用する日本食レストラン
 サニーベールの「たんと」。食事が美味しくてスタッフが親切だから。

1億円当たったとして、その使い道
 現在のベイエリアでは1億円の価値はそれほどでもなくなっているので、何かエキサイティングなことに使いたいな、住宅ローンの完済とか。(笑)

日本に戻る頻度
 1年に1回程度、最近は5月ごろに親戚や友人に会いに行っています。

最近日本に戻って驚いたこと
 毎回ファッションに目が留ります。日本に戻るたびに流行が変わっていて、違ったスタイルを見るのはおもしろいです。日本の人はファッショナブルで、よりきちんとした服装をしていると思います。

日本に持って行くお土産
 ドライフルーツ、ナッツ、ワインなどのカリフォルニアの特産物。

日本からベイエリアに持って帰ってくるもの
 やはり食べ物かな。「おたべ」とか「東京バナナ」、「ごまたまご」など、ここで買えないものを探すようにしています。プラモデルも好きなので、毎回いくつか仕入れてきます。

現在のベイエリア生活で、不便を感じるとき
 交通渋滞です。

現在のベイエリア生活で不安に感じること
 生活コストが高いことで転出する人も増えています。今の状況で持続できるのかなと思います。

日本に郷愁を感じるとき
 まず1番は友人や親戚に会いたくなったとき。2番目は食べ物です。

お勧めの観光地
 観光に行くのならゴールデンゲートブリッジ。ここは行くべきです。それからツインピークスもお勧めです。少し遠い所ではモントレーとカーメル。ヨセミテ、キングス・キャニオン、デスバレー国立公園も素晴らしいですよ。

永住したい都市
 まだ決めていません。自分は都会に住むタイプじゃないと思うので、ベイエリアよりちょっとのんびりした所がいいです。どこに住むにしても、サンルイスオビスポやメンドシーノのように、海に近い場所がいいです。

5年後の自分に期待すること
 5年後というと、定年に近づいているころですが、子どもたちがまだ小さいので、定年については考え直さないといけないかもしれません!

最も印象に残っている本
 最近読んだ本ではないのですが、『Farewell to Manazar』(ジーン・ワカツキ)。カリフォルニアの歴史の大切な部分だと思うし、自分にとって大切な1冊です。

最近読んだ本
 『A night to remember』(ウォルター・ロード)。ロードの書くスタイルが好きで、この本ではタイタニック号の最後の数時間が描かれています。

最も印象に残っている映画
 1つの作品を選ぶのは難しいですが、『悪い奴ほどよく眠る』や『羅生門』など、黒澤明監督の映画が好きです。ほかには『ホタル』『カサブランカ』『タイタニック』。

最近観た映画
 先週、子どもたちと『Lego Movie』を見に行きました。とても面白かったです。

自分を動物にたとえると?
 7歳の娘とするお話があって、クマ、チーター、ワニ、カメの4種類の動物が家族のメンバーを現していて、その中で私はクマ。スローで、だいたいグランピー(無愛想)でマイペースなので。

座右の銘は?
 「善は急げ」。

(BaySpo 2014/05/23号 掲載)

▲Topに戻る

有澤保険事務所

自動車保険をはじめ、火災保険、アンブレラ、ビジネス保険、労災保険、生命保険、健康保険などを取り扱う総合保険会社です。Farmers
Insurance、Blue Cross等のエージェントであり、日本語できめ細やかな安心のサービスを提供しています。

有澤保険事務所
2695 Moorpark Ave, Ste 101, San Jose, CA, 95128
http://www.arisawaagency.com

有澤保険事務所
(408) 449-4808
No Reproduction or republication without written permission
Copyright © BAYSPO, Inter-Pacific Publications, Inc. All Rights Reserved.