一般編  Vol.225
増田 恵さん
1996年専修大学法学部卒業。在学中は水泳部所属。1999年NATAの資格取得後、サンノゼ州立大学大学院に進み、2001年Kinesiologyの修士号取得。Axis Personal Trainersで7年半のキャリアを積んだ後、コンサルタントとして独立(主なサイトはMt.ViewのEvolution Trainers)。USA Triathlon Certified Level 1コーチの資格を取得してトライアスロンのコーチングも開始。趣味のトライアスロンでは、オリンピックディスタンスとハーフアイアンマンで、全米選手権や世界戦に出場。
シリコンバレーは特別な場所
アスレチックトレーナー、トライアスロンのコーチとして指導するかたわら、趣味のトライアスロンで多数の大会に出場している増田さんに、ベイエリアでの暮らしぶりを伺いました。
増田 恵さん

(Megumi Masuda)BaySpo 1473号(2017/02/17)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ
 就職活動中に「将来本当に何をしたいか」を考えた時、アスレティックトレーナーという職業に興味を持ち、大学卒業後National Athletic Trainers’ Association(NATA)公認アスレティックトレーナーになるために渡米しました。

ベイエリアの印象
 20年前アメリカに来た直後、語学学校に自転車で通う途中に「ここ、何にもない」と思ったことがありますが、今は年間を通して自然を楽しめる環境と、シリコンバレーという特別な環境に満足しています。

自分の専門分野について
 日本ではもちろんアメリカでも、まだ、公認アスレティックトレーナー(A.T.C)の社会的認識が低く、またパーソナルトレーナーのキャリアとしての位置付けもあまり高くありません。A.T.Cは、選手の運動傷害の予防・評価・リハビリを主に学び、専門としています。私が、大学院に在籍しているころ、高校・大学、プロのスポーツチーム、またはフィジカルセラピークリニックなどで働くという以外にも、ATCの新しい職業の選択肢としてパーソナルトレーニングが注目され始めたのです。パーソナルトレーニングの対象はスポーツに限らず、高齢者、フィジカルセラピストからセラピー終了後、今後のケガ予防のために紹介された人、減量を目標の人などまちまちです。私のサービスがクライアントにとって、日常生活だけでなく、トライアスロンでも、ゴルフでも、子供とアクティブに遊ぶことでも、世界中を旅することでも、好きなアクティビティを楽しく続けられるための健康な体づくりのサプリメントとなることを目標としています。

その道に進むことになったきっかけ
 日本で大学在学中は水泳部だったのですが、コーチが練習に携わることが少なく、ケガをした時のリハビリやストレングス・コンディショニングを指導してくれるトレーナーがいませんでした。そんな中、選手みんなで見様見真似のトレーニングをしていて、運動生理学、運動医学に興味を持ったことです。また、就職活動中に型にはまった日本企業で働くのは向いていないと思い、興味のある分野でできることはないかと探している時に、アメリカのNATA公認アスレティックトレーナーという資格を見つけ、この道に進もうと決めました。

英語で仕事をするということ
 特に問題はないですね。専門分野については英語で学んだので、かえって英語の方が便利です。

英語で失敗したエピソード
 仕事では常に学ぶことはありますが、特に英語で失敗したということはないです。

英語が100%ネイティブだったらどんな仕事に?
 今の仕事についていると思います。

あなたにとって仕事とは?
 自分の好きなことが仕事としてできて幸せだと思っています。

生まれて初めてなりたいと思った職業
 プロ野球選手です。

いまの仕事に就いていなかったら
 大学で教える機会があれば、教えているかもしれません。もしくはオーストラリアのビーチの近くで、何かして暮らしているのではないでしょうか。

現在、住んでいる家
 サンノゼのコンドミニアム。

乗っている車
 2009年モデルのトヨタ「Matrix」です。

睡眠時間・起床時間・就寝時間
 6〜7時間。ウィークデーはほとんど午前6時から仕事なので、午前5時に起床。午後10時半には寝るようにしていますが、仕事から帰ってくるのが午後8時半ぐらいなので難しいですね。

休日の過ごし方
 午前中は友達と趣味のトライアスロンのトレーニングをします。土曜日はスイムの後、50〜70マイルのバイクのトレーニング、日曜日はロングランというメニューが多いです。そして午後は食料品の買い出し、洗濯、クライアントのトレーニングプログラムを立てる、請求書の作成など、ウィークデーにできなかった仕事を片付けます。あとは友達とディナーなどにいきます。

好きな場所
 サンタクルーズです。

最もお気に入りのレストラン
 パロアルトの「iTalico」。

よく利用する日本食レストラン
 サンタクララの「Sumiya」です。トレーニングしているプールに近いのでたまに行きます。

1億円当たったとして、その使い道
 家のローンを払い切って、新しい車を購入。残りで行ったことのない場所へ旅行したいですね。

最近日本に戻って驚いたこと
 「6人に1人の子供が貧しい」とテレビのコマーシャルで言っていたことです。

日本に持って行くお土産
 Trader Joe’sのジャーキー、その他エナジージェル、エナジーバーなど。

日本からベイエリアに持って帰ってくるもの
 調味料やフリーズドライのスープ、カロリーメイトなど。

現在のベイエリア生活で不便を感じるとき
 公共交通機関がもっと便利だったら使うのにな、と思うときです。

現在のベイエリア生活で不安に感じること
 特にベイエリアということではありませんが、停電でなかなか復旧しない時にいつ戻るのかと不安になります。

日本に郷愁を感じるとき
 桜の季節です。

お勧めの観光地
 このエリアだったらサンフランシスコです。お決まりの観光スポット以外にもいいところがたくさんあります。

永住したい都市
 オーストラリアのブリスベーン近郊。

5年後の自分に期待すること
 健康維持、仕事の安定と、この分野を勉強をしている人や、将来このような仕事に就きたいという人の助けになり、職業としての確立と拡大に貢献したい。

最も印象に残っている本
 印象に残ったというよりも、楽しんだのは、マイクル・コナリー著『The Lincoln Lawyer』です。

最近読んだ本
 『生協の白石さん』を先日、東京にいる時に購入しました。今、読んでいるところです。

最も印象に残っている映画
 『ロッキー4』。

最近観た映画
 『ジェイソン・ボーン』。『ボーン』シリーズの5作目です。

自分を動物にたとえると?なぜ?
 カエルです。似てるから?

座右の銘
 「継続は力なり」

(BaySpo 2017/02/17号 掲載)

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