一般編  Vol.235
和氣 礼子さん
福岡県出身、エルセリート在住。日本茶大使・日本茶インストラクター。JAPAN TEA STUDIO 108オーナー。大学在学中にアメリカ生まれの夫と出会い2009年に結婚。2015年に永住権を取得後渡米。夫と娘の3人家族。子育てのかたわら日本茶の普及のため活動中。将来の目標は日本に日本茶を逆輸入すること。
お茶は人を笑顔にする
福岡県出身、R&B歌手、作詞作曲家としての活動を経て2015年に渡米。現在はサンフランシスコを中心に日本茶インストラクターをしている和氣さんに、ベイエリアでの暮らしぶりを伺いました。
和氣 礼子さん

(Reiko Waki)BaySpo 1498号(2017/08/11)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ、渡米した年
 友人と2000年にサンフランシスコへ遊びに来たのがきっかけです。彼女の従姉妹がサンフランシスコに住んでいて、そのお宅に3週間ほどお世話になりました。明るくおおらかなサンフランシスコの雰囲気が自分に合っていたのか、水を得た魚のようにのびのびと過ごせ、その時に直感で「私はここに住むことになる」と思ったのを今でも覚えています。その後、大学で夫と出会ったんですが、彼はなんとアメリカ生まれ。この偶然には驚きました。でもすぐに渡米したわけではなく、ずっと彼に「アメリカに住もうよ」と言ってたのですがなかなか口説き落とせなくて、東日本大震災と娘が産まれたのをきっかけに夫も考えを変え、エルセリートに移住を決めました。出会ってから15年かかりました。ちなみに友人の従姉妹が今住んでいるのもエルセリート。ずっとお世話になっています!

ベイエリアの印象
最初に遊びに来たころとくらべると、市内の混雑ぶりと家賃の高さは驚きです。でもバートやミュニ、ウエストゲートモールは変わりなくて安心しました。エルセリートでは道を歩いてると通りすがりの人たちが微笑みかけてくれるのには感動です。

自分の専門分野について
 日本茶インストラクターとして、スタジオJAPAN TEA STUDIO 108で、日本茶についての知識やお茶のいれ方の指導、今年度は日本茶大使としても活動しています。アメリカでは抹茶がよく知られていますが、日本人になじみのある日本茶といえば緑茶(煎茶)やほうじ茶、玄米茶などですよね。美味しいお茶を飲んだ時のホッと落ち着く感覚は何ものにも代えがたいもの。実は日本での年々生産量が縮小傾向にあり、このままだと日本茶が無くなりかねない危機的状況なんです。コーヒーや他の飲み物も素晴らしいですが、日本茶の世界を知ってもらえればもっと多くの方がファンになって、大切に飲んでもらえるはず。お茶が美味しくいれられるというのは、一生美味しいお茶が飲めて、自分も周りも幸せにできるスキルなので、出会った方全員(特に日本人の方)に、美味しいいれ方を学んでいただきたい! と思って活動しています。

その道に進むことになったきっかけ
 永住権の申請と同時に、一から日本茶インストラクターの勉強を始めました。それまではずっとR&Bやゴスペルを歌ったり、作詞作曲など音楽活動をしていましたが、アメリカでなにか日本人としてのアイデンティティがあるといいのではないかと思い、茶道や生け花、太鼓などあらゆる日本文化の習い事を体験。でもどれも自分に合わず途方にくれていたときに日本茶インストラクターの存在を知りました。翌週には日本茶講座に行き、面白かったのでその次の週には通信講座に申し込みました。昔からやると決めたらすぐ動いちゃうほうです。ただ、ノリで勉強を始めたのはよかったのですが、試験は合格率30%台の難関、かつ受験者は業界関係の人ばかり。合格するまでずっと胃が痛かったです。

英語で仕事をするということ
 アメリカに住もうと夫に言い続けていたくせに、英語はからきし出来ません。お茶の講座では自分の言いたいこと全てを英語に訳してから臨んでいます。とにかく時間がかかりますが、準備しないと頭が真っ白になるタイプです。簡単なことしか言えないので、もうちょっと素敵な表現だったら聞き手もより理解してくれるだろうに・・・と、日本茶の魅力を思う存分伝えられないもどかしさを感じます。でもやらずにじっとしていては何も変わらないまま。短い人生やりたいことをやろうと自分に言い聞かせてチャレンジしています。英語の曲はちゃんと歌えるのになぜそんなに話せないの? と友人に聞かれますが自分でも不思議です。

あなたにとって仕事とは?
 生きている実感でしょうか。お茶は目の前の人を笑顔にする。それを見ている私も幸せです。こんなに喜ばれて生きててよかったと思います。日本茶に携わらせてもらってからというもの、誰かがスッと助けてくれたり、良いお話をいただけたり、驚くようなことが続いていて本当にありがたいです。お茶の神様が「あんた頑張んなさい」と応援してくれているのかな? と感じるほどです。娘がいなかったら四六時中働いて体を壊すようなタイプなので、いい意味で娘はストッパーになってくれています。

現在、住んでいる家
 エルセリートのアパートです。ここは世界のあらゆる人種が住んでるといっても過言ではなく、夕飯時はカレーやメキシカンなどのスパイスの香りに包まれます。近所に日本人の知り合いも多く助かっています。友人たちがいなければお茶の活動もできていないと思います。すぐ近くに福岡県出身者が2人もいるので、アメリカにいるのに博多弁と久留米弁で会話しています。リトル福岡です。

休日の過ごし方
 土・日に月2回ほどジャパンセンターのお茶屋さん「ChaTo」へ講師として出かけます。その間は夫に娘を任せています。またエルセリートでやっている阿波踊りグループ「桜連」にも参加しています。私はかけ声担当。友人とBBQやキャンプに行ったりもします。

最もお気に入りのレストラン
 サンフランシスコにある「Turtle Tower SF」です。ここのフォーはダシが濃く麺も柔らかめ。福岡のうどんに通じるものがありクセになります。

好きな場所
 たまに行くオークランドのLove Center Ministries教会。有名曲『Oh Happy Day』をヒットさせた故Walter Hawkins氏が教会の設立者なのですが、ここのゴスペルは本物です。魂に響くハーモニーに包まれると悩みも吹き飛んでスッキリします。音楽の力はすごい!

1億円当たったとして、その使い道
 両方の親に少しあげて、パン職人である妹夫婦に投資してお店を開いてもらい、音楽講師の友人にも投資してスタジオ設立してもらいます。投資で返ってきたお金は自分のスタジオの資金にしたいです。

日本に戻る頻度
 年に1回程度。今年は夏に戻る予定なのですが、エルセリートの涼しさに慣れてしまっているので日本の猛暑に耐えられるのか不安です。

日本からベイエリアに持って帰ってくるもの
 スキンケア化粧品、福岡の醤油と味噌、それとお茶の葉です。実家でずっと使っている福岡のマルエ醤油さんの醤油が無くなるとパニックです。あとは日本各地の煎茶を買い込みます。家だけでは到底飲みきれないので、この前も友人たちに振る舞いましたが、それでもまだまだ減りません!

現在のベイエリア生活で、不便を感じるとき
 一軒の店で全てが揃わないこと。野菜、肉類、日用品、洋服など、それぞれ別々の店に行かないといけないのが不便です。買い物があまり好きではないので面倒です。実家近くにある、ゆめタウンという小規模ショッピングセンターがあればいいなといつも思います。

5年後の自分に期待すること
 アメリカで「YAMECHA」の認知度アップに貢献して、もっと多くの人にお茶の美味しさと幸せを届けられていること。あとは英語がもっと話せるようになっていますように・・・。

最も印象に残っている本
 為末大さんの『諦める力』です。音楽の道を諦めて別の何かを探そうと思ったときに読みました。スポーツ選手はいつかは必ず引退して現役を諦めなければならない。そのときに必要な客観的に自分を評価することをこの本で学び実践したところ、日本茶に出会えたので感謝しています。

自分を動物にたとえると? なぜ?
 コアラです。のんびりするのが大好きだから。

座右の銘
 村上春樹さんの「腹が立ったら自分にあたれ、悔しかったら自分を磨け」。

(BaySpo 2017/08/11号 掲載)

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