一般編  Vol.263
デイヴィス 佳織さん
関西出身。布雑貨の作家。日本では、アクセサリーショップで働きながらハンドメイドでアクセサリーを製作し、販売する。2011年に渡米後、占い師に転身。その後、オーダーメイドの帽子ブランド「LiLimana」を立ち上げたり、ネットラジオを始める。
愛を感じられる作品を
結婚をきっかけにベイエリアでの生活をスタートし、現在2人のお子さんを育てる佳織さん。子育ての傍ら、オーダーメイドの帽子ブランド「LiLimana」を立ち上げたり、ネットラジオを始めたりと、精力的に活動しています。「生きる力、運命のたくましさには自信がある」と語る佳織さんにベイエリアでの暮らしぶりを伺いました。
デイヴィス 佳織さん

(Kaori Davis)BaySpo 1546号(2018/07/13)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ、渡米した年
 10代のころからいつか私はアメリカに住むんだと漠然と思っていました。20代のころにカリフォルニアが好きでバイト代を貯めてはよく遊びに来ていましたが、2010年にサンフランシスコへ観光に来た時に今の旦那さんに出会い、縁あって旅行中に結婚しました。一旦帰国してグリーンカードの更新をスタートし、2011年に渡米しました。

ベイエリアの印象
 渡米して最初に住んだのは、ノースバークレーの閑静な住宅街。ユダヤ人老夫婦のガレージの横に無理矢理作られたようなスタジオタイプのお部屋に、良心的なお値段で住まわせてもらっていました。私達家族は当時めちゃくちゃ貧乏な生活を送っていましたが、周りは貧乏とは無縁の優雅なお金持ちエリア。隣の人は人類学者の有名な方で、その隣はドイツでテレビに出ている有名な庭師さん…と、日本にいたら簡単には会えなかっただろう人たちに出会える環境で、そんな人たちと普通に日常会話をしている私がいました。ここベイエリアには、世界的に活躍する人たちが沢山います。その中に凡人の私も同じようにいる…(笑)。その感じがたまらなく好きです。

自分の専門分野について
 6歳と5歳の年子の子育てをする傍ら、布雑貨の作家をしています。

その道に進むことになったきっかけ
 長女が生後2カ月になってから渡米したのですが、物凄く寝る子で。また、私は空き時間が多かったんです。そんな時に日本に住む母が「今すぐミシンを買って、色々考え込みそうになったら何か作り」と言ってきたんです。母に言われた通り、初代のミシンとして1番安い100ドル以下のミシンを旦那さんに頼んで買ってもらいました。そして、昔に出会った人が帽子を作ってネット販売し成功した話を聞いたのを思い出し、私も「よし! 子供用の帽子を作ってみよう!」と試行錯誤を繰り返しながら帽子を完成させたんです。以前、神戸にあったお店でアクセサリーを作って販売していた経験があったので、帽子作りを趣味で終わらせるのではなく、販売したいと思ったことがきっかけで、今に至ります。趣味とは違うので、納得がいかなかったら妥協せず1からやり直しますし、オーダーメイドの依頼が来たら、納品までにしっかり間に合わせるように作ります。アーティスト性ばかりではなく、商売人の部分もちゃんとバランスよく持とうと、私なりに心がけています。また最近は、お直しの手仕事もさせてもらっていて、穴あき補修のダーニングが人気です。

英語で仕事をするということ
 日本では接客業ばかりしてたのでしゃべりに自信があるほうでしたが、売り上げ重視で激しかったこともあり、しゃべりすぎる接客をしていたようにも思います。アメリカは真逆で、言葉の壁があるので、接客の時に自分の作品を説明するのに気の利いた言葉もスッと出てこないのは情けないのですが、ペラペラしゃべるより作品から感じ取ってもらえるような、言葉を越えて心で会話をするような感覚があります。アメリカではそんな風にしていく道を与えられたように思います。また、困った場面では日本語が話せる旦那さんに力を借りることもあります。彼は私のクリエイティブな面に惹かれたと言ってくれただけあり、物凄く応援してくれます。子供たちは専属のモデルですし…。家族のおかげで「LiLimana」を出来ているので、感謝でいっぱいです。

英語で失敗したエピソード
 英語が下手くそなので毎日失敗だらけですが、たとえばアイス屋さんで「バニラ」の発音が悪すぎてどの店へ行っても1回では通じないです。大好きなバニラアイスがすっと出てくるまで、あとどれくらいかかるのでしょうか。

英語が100%ネイティブだったらどんな仕事に?
 上沼恵美子さんのアメリカ版のような、女性に人気のあるしゃべくりタレントさんになりたいです(笑)。

あなたにとって仕事とは?
 社会に出て、人の役に立つことをすること。

生まれて初めてなりたいと思った職業
 ラジオのDJです。リスナーさんからのリクエストを読む様子に憧れました。憧れすぎて、最近ネットラジオを始めました。リスナーは10人くらいです(笑)!

いまの仕事に就いていなかったら
 我が家はキャラが濃い目なので、家族で旅芸人一座とかしてみたらいいと思います。

休日の過ごし方
 日曜日は家族で日系人の歴史ある教会に通っています。私にとって教会の兄弟姉妹は大切な家族で、温かい環境です。

近所の好きな場所
 オークランドのジャックロンドンです。私の中では地元兵庫県高砂の向島に似ているのですが、母には全然似てないわ!と突っ込まれました。海を眺めながらボーっとしてるだけでエネルギーチャージされます。

最近買ってよかったもの
 IKEAの3段のワゴンです! 裁縫道具を入れています。キャスターが付いてるので、いろんな部屋にワゴンをゴロゴロして行けばどこでも裁縫が出来ます。

最もお気に入りのレストラン
 オークランドの「AS B-dama」さんの鶏うどんが好きです!

日本からベイエリアに持って帰ってくるもの
 文房具用品と本や裁縫道具。本屋と文房具屋さんには何時間でもいられますね。

地元の自慢を教えてください
 港町高砂の名物焼きアナゴ、にくてん。美味しいですよ。秋祭りではヨーイヤサーの掛け声と共に神輿が8台練りをして凄い迫力です。私が毎晩演歌を披露していた駅前のカラオケハピネスという昼間は歌声喫茶、夜はスナックのようなカラオケ屋さんは、8の付く日はカラオケが半額です。皆さん行ってくださいね〜(笑)。

最も印象に残っている本
 聖書です。聖書の中に出てくる人やお話は面白いんですよ。

最近読んだ本
 伊藤比呂美さんの『ミドリノオバサン』。私も観葉植物が好きなので、共感したりクスクス笑えたり。比呂美さんの植物への愛を感じる一冊です。

最も印象に残っている映画
 小学3年生の時に初めて見た『ローマの休日』です。ストーリーと、オードリー・ヘップバーンの美しさに衝撃を受けて、ポスターを買って部屋に飾っていました。

最も元気になれる音楽
 ET-KINGの『愛しい人へ』。人情味あって大好きです。しんどい時はドライブ中に熱唱してます。

自分を動物にたとえると?
なぜ?
 猫です。猫好きという事もありますが、性格も似ています。

5年後の自分に期待すること
 「誰かの役に立つことならしよう」が私の合言葉なので、5年後もそうでいたいです。あとは健康に過ごせるように体を大事にしたいです。

座右の銘は?
 「私たちはどれだけ早く成長するかに関心を持ちますが、神は私たちがどれだけたくましく成長するかに関心をもっておられます」。チャレンジして大きく失敗したとき出会ったメッセージです。

(BaySpo 2018/07/13号 掲載)

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