ベイエリアに住むことになったきっかけ、渡米した年
大学留学でウィスコンシン州に渡米したのが1990年です。大学を卒業してからもウィスコンシン州で就職して数年住んでいたのですが、地元の友達から「なぜわざわざ遠い日本から来てこんな所に住んでるんだ」と言われ、それもそうだな、と思い、その頃ちょうど第1期ドットコムバブルで盛り上がっていたベイエリアの会社の多くにレジュメを送り、Netscapeという会社に運良く雇われて、1998年にベイエリアに引っ越して来ました。以来、アメリカ生活28年、ベイエリアには20年住んでいます。
ベイエリアの印象 何と言っても、気候が素晴らしいです。なかでも、蚊がいないのが一番気に入ってます。乾燥していて爽やかだし、雨も冬以外は滅多に降らないのでアウトドアのイベントを企画しやすいのも良いです。もうベイエリア以外には住めない体になってしまってます。
自分の専門分野について ここ10年くらいはソフトウェアのプログラミングが仕事です。主にJavaという言語を使って、プロジェクトやプロダクトの必要に応じてフロントエンドでもバックエンドでもなんでも開発します。過去にはいわゆるIT業界でエンジニアリング系のことを色々やってきたので、専門分野といえば、ウェブやユーザーには見えないネットのどこかのソフトウェアを開発・改良・管理する、という感じです。
その道に進むことになったきっかけ ウェブとブラウザーが世に出て来た90年代の初めにちょうど自分は大学に在学中でした。専攻はジャーナリズムだったのですが、ウェブは新しいマスメディアだと考え、アドバイザーの教授を説得して独学でウェブサイト開発を学びながら単位と時給をもらうという機会をもらいました。そして在学中に地元のスタートアップから仕事をもらい卒業後はそのまま正社員になるという過程を経て、今に至っています。
あなたにとって仕事とは 仕事は、プライベートな時間をより楽しめるようにする為の糧だと思います。
生まれて初めてなりたいと思った職業 ロックバンドでスーパースターになりたかったです(笑)。実際、日本にいた高校時代とウィスコンシン州での大学時代もバンドを組んでました。ウィスコンシン州時代には、地元や近辺の町の呑み屋とかで週末演奏したりしていました。
休日の過ごし方 家族でハイキングをしたり、夏はキャンプに行ったりします。また、自宅に友人を招いて大勢でパーティーを開いたりもします。何もイベントがない休日というのは滅多にありません。
好きな場所 ハーフムーンベイ北のモスビーチにあるフィッツジェラルド・マリン・リザーブやパシフィカ、サンノゼにあるジョセフ・D・グラント郡立公園、その南のヘンリー・W・コー州立公園、サンタクルーズの東キャピトラにあるニュー・ブライトン・ステート・ビーチです。ラッセン火山国立公園には毎年キャンプをしに行っています。
最もお気に入りのレストラン たった一つだけあげるとすれば、ロスガトスにある「Manresa」です。自前のベーカリーで焼いているパンはどれも美味しく、野菜も確か自前の農園で作っていると思います。何よりもコース料理が素晴らしいです。気軽に行けるところではありませんが、特別な機会に超美味なコース料理を味わいながら思いっきり贅沢な気分を味わうのにぴったりです。
よく利用する日本食レストラン 地元サンマテオの「Sushi Sam’s Edomata」と「Yu-Raku」です。「Sushi Sam’s」は飾らない雰囲気で活気があり、お任せで頼む全ての寿司には全て仕事がしてあるのが超気に入っています。寿司も他の料理も相当な美味の超一級だと思います。「Yu-Raku」もとても落ち着ける気さくなところで、そこの五目ラーメンは自分がこの世で一番好きなラーメンと言っても過言ではないくらい大好きです。
日本に持って行くお土産 やはりカリフォルニアワインですね。他には、ガソリンスタンドの食料売り場のお会計の側にある、裸で売ってるビーフジャーキーです。これが激ウマなんです。
日本からベイエリアに持って帰ってくるもの 「天使の誘惑」とか「麹屋伝兵衛」など、こちらでは売ってないアルコール度数が40度以上ある焼酎です。あとは、超激ウマの厚削りの鰹節を日本在住の両親から送ってもらっています。
日本に郷愁を感じるとき お正月頃でしょうか。自分は日本を出てから割と長いので、郷愁というよりは、日本は旅行先として興味があります。特に、浅草や下町、昭和風の商店街、田舎の観光地とか行ってみたいです。
お勧めの観光地 ワインが好きな人には、ナパ・ソノマ以外の他のワイン生産地、例えばロシアン・リバー、アンダーソン・バレー、パソロブレスさらに地元のサンタクララ郡にもたくさんワイナリーが点在しているので、あまり知られていないワイナリー巡りも面白いと思います。
5年後の自分に期待すること より良き父親でありより良き伴侶であること。
最も印象に残っている本 安部公房の『砂の女』です。不条理な境遇に置かれながらも不思議と適応して行く人間の弱さと強さが独特のスタイルで描かれていて、今でも胸に残っています。
最近読んだ本 南アフリカ出身のコメディアン、トレバー・ノアの自伝書『Born A Crime』です。アパルトヘイト崩壊前に、白人と黒人の違法の混血児として生まれてきた筆者が自分の成長期を振り返って書いた本です。自分が育った環境とは全く違うところで育った筆者が、どのように激動の時代を母親とともに生き抜いたかが淡々と描かれていて、社会に対する視野が広がります。
最も印象に残っている映画 『The Deer Hunter』です。ある種の移民がアメリカでどうやって70年代を生きていたか、ベトナム戦争がどうアメリカに影響を及ぼしたか、その影響がどう個人の人生に影響を及ぼしたか、その影響をどうやって登場人物達が耐えて乗り越えていったか、が描かれていてとても深い物語だと思います。
最近観た映画 『Avengers: Infinity War』です。この一連のマーベル・コミックスの映画は基本的に「スーパーヒーローが悪人をやっつける」という話なのですが、『Avengers: Infinity War』では、悪の親玉がなかなか哲学的(?)な解釈で宇宙を刷新するような信念の元に動いているので、現在の実際の世界についてちょっと考えさせられます。
自分を動物に例えると ネコ科です。理由は、寝るのが好き、だけど夜行性、集団行動は嫌い、独りでいるのが好き、だけどたまにある大勢との夜の集会も大好きだからです。
座右の銘は? 「人生は楽しむもの」、「頑張らなくても良い為に頑張る」、「嫌な努力はしない。楽しいことは努力ではない」。