一般編  Vol.286
田中優祐さん
1990年神戸市生まれ。神戸大学在学中に米国ワシントン州にあるワシントン大学に留学。留学中に現地の学生の友達と商売をしたのがきっかけでベイエリアでの起業を志す。帰国後卒業までの間サイバーエージェント・ベンチャーズ(現サイバーエージェントキャピタル)にてアソシエイトとして勤務。卒業後滋賀県の実家の民宿の運営を引き継ぎ、その後2015年秋に渡米し2016年に現在のスタートアップRestUp, Incを創業、今に至る。
全米で喜ばれるサービスを創り、 提供していく
高校生の時から起業家になることを夢見て、留学中にベイエリアでの起業を志し、2016年にホスピタリティ関連のスタートアップ、RestUp, Incを創業。人々により良いサービスを提供するため、日々チャレンジを続ける田中さんに、ベイエリアでの暮らしぶりを伺いました。
田中優祐さん

(Yusuke Tanaka )BaySpo 1581号(2019/03/15)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ、渡米した年
 大学卒業後、スタートアップをするためにサンフランシスコに2015年秋に移住してきました。

ベイエリアの印象
 住んでいるサンフランシスコはテックスタートアップばかりで、街中にスタートアップ関係者が溢れています。新しいものが出てきては浸透、そしてときには消えていくスピードが非常に速い都市です。また市内を少し出ると自然が広がっていて、ハイキングなどもでき、都市と自然のバランスが良いと思っています。

自分の専門分野について
 滋賀県の実家が民宿を長く運営しており、私自身も関わってきた経験があるため、もともとはホスピタリティが専門です。しかし現在スタートアップをやっていることもあり、営業、ビジデブ(事業開発)、カスタマーサポート、採用まで基本的にコードを書く以外なんでもやっています。

その道に進むことになったきっかけ
 高校生の時に、京セラの創業者の稲盛和夫さんの本を読み衝撃を受け、起業家になりたいと思ったことがきっかけです。ベイエリアでの起業を志したのは学生時代にワシントン州シアトルにワシントン大学での留学の経験を経て、世界で使われるプロダクト、会社を創りたいと思ったことがきっかけです。もともとはIT企業に内定を頂いており、東京で就職し経験を積んだ後、渡米しようと考えていました。ですが、卒業前にサイバーエージェント・ベンチャーズ(現サイバーエージェント・キャピタル)でインターンしていた時、就職もせずに挑戦をしている同世代の起業家とたくさんお会いしたこと、また今ベイエリアで兄貴分として非常にお世話になっている小林きよさんが以前運営していらっしゃったブログにて、「将来ベイエリアに来て起業家として成功したい人は、日本での成功体験はあまり役に立たず、早くベイエリアにきて起業家として挑戦&失敗を繰り返し、成長していくことが一番の近道だと思う」という内容のブログを読み、腹落ちし、卒業後すぐに渡米することにしました。こういった偶然が起きたことはすごく幸運でした。

英語で仕事をするということ
 分からないことは分からない、もう一度言って欲しい時はもう一度言ってほしい、とはっきり言えることが大切だと思っているので、それをいつも心がけて、実行できるようにしています。留学していたときは、表現をたくさん覚えたり、リスニングを頑張って鍛えていましたが、ベイエリアにきて仕事を始めてからは、英語力だけではなく、分からないことを分からないというコミュニケーションの姿勢が身についてきたと感じています。

英語で失敗したエピソード
 留学時代に、ある言葉のニュアンスがそこまで攻撃的だとは知らずに友人に言ってしまい、それがきっかけで相手を怒らせてしまった経験があります。英語の一つ一つの言葉が持つ意味、ニュアンス、正しい使い方を見直す素晴らしいきっかけになりました。

英語が100%ネイティブだったらどんな仕事に?
 今の仕事をしていると思います。ただ、もう少しマーケティングなども積極的に自分でやっていくと思います。

生まれて初めてなりたいと思った職業
 自分の作った料理で人が喜んでいるのを見ていたかったので、シェフになりたいと思っていました。どんな職業であれ、なにか自分で創り、それを使っていただいた人が喜んでいるのを見るのが大好きなので、それをやり続けていきたいと思っています。

いまの仕事に就いていなかったら
 もともとIT企業から内定を頂いており、そちらに修行のため何年か務めた後、いずれはベイエリアにきてスタートアップをやろうと思っておりました。ですが実際にそうしていたら日本にいるのが心地よくなり、守るものも増えたりし、本当にベイエリアに戻りゼロからスタートアップをできていたかはわかりません。様々な方のアドバイスや出会いによって卒業後すぐにベイエリアに来るという決断をし、またその決断を後押しして頂いたおかげで今ここに立てていると感じており、すごく感謝しています。

現在、住んでいる家
 SF市内のマンションです。

乗っている車
 Uber,Lyftそしてレンタル自転車をよく使っています。

休日の過ごし方
 友人と食事、ジム、カフェで仕事、たまにハイキングです。市内を抜けるとたくさん自然が広がっており、週末のハイキングはお気に入りです。

好きな場所
 特定の場所ではないのですが、オラクル・パークからフェリー・ビルディングに至るまでのベイ沿いが好きです。天気が良い週末にはランニングもしています。

最もお気に入りのレストラン
 The HouseというAsian Fusionのレストランが好きです。ベイエリアに来るまでは食べたことないタイプの食事で、少しこってり目ですが濃すぎることもない味付けがすごく気に入っています。

よく利用する日本食レストラン
 ラーメン屋のMenshoが大好きです。友達と定期的に行きます。またKama Sushiにもよくお世話になっています。

現在のベイエリア生活で、
不便を感じるとき
 深夜営業のラーメン屋が少ないことです。

最近日本に戻って驚いたこと
 今更ですがSuicaが便利過ぎて毎回感動しています。また、セブンイレブンの冷凍食品やデザートなどのプライベートブランドの商品のレベルがどんどん上がっていて驚いています。この2つはベイエリアにも是非欲しいです。

日本から持って帰ってくるもの
 日本酒やお菓子などが多いです。

日本に持って行くお土産
 ローカルのチョコレートなどが多いです。

お勧めの観光地
 ゴールデンゲートパークにあるJapanese Tea Garden。静かで落ち着ける場所です。

現在のベイエリア生活で不安に感じること
 大きな地震。医療費が高いこと。

日本に郷愁を感じるとき
 温泉が好きで、たまに日本の温泉に入りたくなります。

永住したい都市
 一カ所だけにとどまらず、複数都市間を必要な時に行き来していたいです。

最も印象に残っている本
 起業を志すきっかけとなった稲盛和夫さんの「ガキの自叙伝」です。全力で数々の困難に仲間と立ち向かう起業家としての生き様が書かれています。これを高校生の時に読んだのがきっかけで起業家を志しました。

5年後の自分に期待すること
 今の会社を通して全米で喜んでもらえるサービスを創り提供していくことです。

座右の銘は?
 「意志あるところに道は開ける」。母が昔からずっと言い続けてきてくれている言葉ですごく信じていますし大切にしています。

(BaySpo 2019/03/15号 掲載)

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