一般編  Vol.301
城崎 星 さん
Ernst & Youngのサンノゼオフィスにて7年間勤務し、会計監査マネージャーを経験。シリコンバレー現地企業のNY市場上場やスタートアップ企業、また日系企業子会社の監査を複数担当した後、現在はNetAppにて財務諸表と会計ポリシーの作成を担当。  US CPA (CA州)ホルダー。趣味はコーヒーの焙煎。浅煎りが好み。
どこまでシリコンバレーで 通用するか挑戦し続けたい
中学生の頃に読んだ本に影響を受け、留学当初は犯罪心理学者を目指していたという城崎さん。しかし、先輩のアドバイスをきっかけに専攻したビジネス・会計学に関心を寄せるようになり、現在はUS CPAを取得し、会計のスペシャリストとして活躍中。
城崎 星 さん

(Sei Jozaki)BaySpo 1606号(2019/09/06)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ
 2005年に大学留学がきっかけで渡米しました。ベイエリアを選んだのは、当時評判の良かったDe Anza Collegeというコミュニティカレッジから4年制の大学への編入を狙うためでした。

ベイエリアの印象
 天候が良く自然が豊かな一方で、勢いのある企業も揃う、とても恵まれた場所です。ただ、最近はそのせいで起きている問題も多いですね。現実的な解決策が見つかると良いんですが。

自分の専門分野について
 San Jose State Universityを卒業した後、Ernst & Young (EY) という監査法人で7年ほど働き、US CPAを取得しました。
 EYでは日系企業とシリコンバレー企業の監査を両方担当しました。また、IPOの監査も数件担当し、ベイエリアならではの貴重な経験をさせて頂きました。今はその経験を活かし、NetAppという会社で会計ポリシー、財務諸表のほか、投資家に向けて、毎期事のearnings releaseの作成を担当しています。

その道に進むことになったきっかけ
 留学の目的は犯罪心理学者になることでしたが、学費と見込み年収の釣り合いが取れない点で悩んでいたところ、尊敬する先輩にもらったアドバイスがきっかけでビジネス・会計学を専攻することになりました。会計学を受講したところ、とても面白く感じ、帰国する前にアメリカでの実務経験を積みたかったので、監査法人に就職することを目指したところから、現在のキャリアに繋がっています。

英語で仕事をするということ
 留学以前は英語の経験がなかったこともあり、日本語で仕事が出来ればもっと成果が挙げられるのに、と毎日歯痒い気持ちになります。しかしベイエリアには英語が母国語ではないどころかまったく得意ではない海外移住者もおり、そんな状況でも成功している人が沢山います。大切なのは上手に喋ることではなく、効率的にメッセージを伝えることだと思っています。とはいえど、仕事上そろそろアメリカ人と同等のコミュニケーション能力が求められてきたので、もっぱら辞書と格闘中です。

英語で失敗したエピソード
 今でも記憶に残っているのは、就職2週間後に配属された監査チームで電話番をしていた時、会話をするのに必死でクライアントからの伝言を何も覚えられなかったことです。あれからほぼ10年経ちましたが、今でも時々思い出し、悶えます。

英語が100%ネイティブだったらどんな仕事に?
 英語がネイティブというより、もし私がアメリカ人として生まれて高い留学費用を払わなくてすんでいたのなら、違う選択肢を選んでいたと思います。高校生の頃から興味のあった犯罪心理学者、もしくは統計学者や気象学者を目指したと思います。

あなたにとって仕事とは?
 現状では自分の成長を測る分かりやすい物差しです。文化も言語も違う国から来た自分が、競争の激しいシリコンバレーでどれ程通用するのか、と考えながら仕事をしています。今は自分の成長に集中していますが、将来はこの場での経験を活かして、日本のスタートアップの成長や国際競争に貢献できたら良いなと思います。

生まれて初めてなりたいと思った職業
 幼稚園の頃は警察官になりたいと思っていました。

いまの仕事に就いていなかったら
 コーヒーの焙煎所か、革靴の工房で働いてみたいです。

現在、住んでいる家
 最近キャンベルからロスガトスに引っ越しました。

乗っている車
 VolkswagenのGTIという車です。

睡眠時間・起床時間・就寝時間
 平日はできるだけ、夜10時半から11時に寝て、朝の5時半から6時には起きるようにしています。しかし最近は先に起きた妻に起こしてもらうことが多いので、反省気味です。

休日の過ごし方
 家族とファーマーズマーケットで季節の野菜やフルーツを買います。また、家族でビーチ、動物園、水族などに出かけるのが好きです。

好きな場所
 港町が好きです。昔からサウサリートが好きでしたが、最近は近場のサンタクルーズを開拓中です。

最もお気に入りのレストラン
 随分行ってませんが、妻と婚約した日にブランチを食べた、サンタクルーズにあるCafé Brasilというレストランがお気に入りです。

よく利用する日本食レストラン
 ロスガトス周辺には日本食レストランがあまりなく、よく利用する場所がないです。今一番気になっているのは友人が働いているSasakiというサンフランシスコの寿司屋です。

1億円当たったとして、その使い道
 家を買って貸しに出します。家賃収入でローンを払った後は不労収入を増やしたいですね。生活に余裕ができたら、コーヒーの焙煎所で働いてみたいです。

日本に戻る頻度
 年に一度、実家に帰るようにしています。

最近日本に戻って驚いたこと
 街を行く人に余裕がないと感じ、驚きました。

日本に持って行くお土産
 カリフォルニア産のワインや生活用品を持っていきます。Trader Joe’sのスナックや買い物袋も安い割に喜んでもらえる、良いお土産です。

現在のベイエリア生活で、
不便を感じるとき
 通勤時間が長いのが気になっています。

日本に郷愁を感じるとき
 渡米して以来桜を見ることができていないので、春に郷愁を感じます。

永住したい都市
 このままだとベイエリアに永住しそうです。コーヒーが好きなので、ポートランドにも住んでみたいです。

5年後の自分に期待すること
 娘が大人になった時に目標になれるような、キャリアの挑戦と家庭の両立ができる父親になっていたいです。

最近読んだ本
 読みかけのまま半年以上放置していますが、今年中に「AMERTORA」という本を終わらせたいです。時代と共にアメリカが忘れて行った自国のファッション文化を戦後の日本が解釈・研究し、現代になって自国では失われてしまった文化をアメリカが日本から学びなおす、といった趣旨の本です。

最も印象に残っている本
 中学生の頃に読んだ『話を聞かない男、地図を読めない女』という本です。今思うと大した内容ではないんですけど。高校受験後にこの本を読んだことで心理学に興味が沸き、人生で初めて勉強にやる気が出ました。全く違う職に就きましたが、この本のおかげで留学して今があるので、印象深い一冊です。

最近観た映画
 最近観たもので一番印象に残っているのは『Good Will Hunting』です。感動して泣きました。

座右の銘は?
 「No pain, no gain」

(BaySpo 2019/09/06号 掲載)

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