一般編  Vol.319
武田 明子さん
父の転勤に伴い日本各地で育ち、現在は千葉が実家。2005年に初渡米後、語学学校、コミュニティーカレッジに通う過程でグリーンカードを取得、以降13年ベイエリアで過ごす。バークレー「Chez Panisse」にて約半年のインターン後、数店のレストランを経て現職。恵まれた食材環境を生かし,新鮮な地元野菜を中心にしたメニューのケータリングでベイエリア各地を疾走中。
料理は趣味であり生活の手段であり、私の天職
Chez Panisseへの訪問がアメリカの中でベイエリアを選んだきっかけという武田さん。ほんの数カ月の滞在のつもりが、ベイエリアの多彩な文化、人種、食文化、自然環境などに惚れ込み、永住を希望するようになったと話す彼女に、ここでの暮らしについて伺いました。
武田 明子さん

(Akiko Takeda )BaySpo 1626号(2020/01/24)掲載

ベイエリアに住むことになったきっかけ
 英語の語学留学をしたいと思いたち、行き先を決めかねていた時に、以前に雑誌で見たバークレーの「Chez Panisse」のことを思い出しました。ずっと飲食業界にいて、アリスウォーターズの食材、料理、レストラン経営に対する考え方に憧れていたので、留学をこの地にしてこの店を訪れてみようと決め、ほんの数カ月の予定で渡米したのがきっかけです。2005年の4月でした。

ベイエリアの印象
 渡米直後はカリフォルニアに抱いていた真っ青な空とビーチのイメージ(LAとサンフランシスコの違いや距離感すら知らなかった!)との違いに驚いたものでした。4月下旬はとても寒くて、がっかりしたのを覚えています。その後オークランド、バークレーにうつり、多彩な文化、人種、食文化、自然環境などを見聞きするうちに惚れ込み、永住を希望するようになりました。

自分の専門分野について
 イタリアンをベースにしたカリフォルニアキュイジーヌのケータリング会社で料理をしています。

その道に進むことになったきっかけ
 長く飲食業にいながらも、日本では実現に至らなかった「プロのコックになること」が、米国滞在の手段としてコミュニティカレッジに通うことを決めたときculinary program を専攻したことで道が開け始めました。そのころculinary artsという言葉さえ知らず「料理学校」的なものを見つけることができずにいたときこの言葉を教えてくれたのはベイスポなんですよ。当時「今週のひと」というコーナーだったかと思いますが、そこに乗ったペイストリーシェフをなさっている方の記事を読んだことでカレッジを見つけることができました。ベイスポとこのシェフには感謝してもしきれません(笑)

英語で仕事をするということ
 コックの仕事のコミュニケーションはハンズオンも多いですし、専門用語は慣れますので、不便は特に感じません。英語がネイティブでない人々が支えている業界でもあるので。

英語で失敗したエピソード
 失敗に気づかないくらいヤバいのだと思います。わからない、聞き取れない、発音できないなどを平気で相手に伝えてしまうので、周りが適当に対処してくれて助かります(笑)

英語が100%ネイティブだったらどんな仕事に?
 同じです、もっと人に教えることが楽になるだろうなと思います。

あなたにとって仕事とは?
 趣味であり生活の手段であり、人生のかなりの部分を占めたもの、天職です。わたしにとって天職とは、才能のあるなしに関わらず、いつまでたっても飽きずに継続できるものでしょうか。私の場合は、ほかのことは何もできない続かない、とも言えます(笑)。

いまの仕事に就いていなかったら
 絵描きとか絵画修復師、美術館の学芸員など、絵にかかわる仕事ができたらいいなあと思います。来世はパイロットになりたいです(笑)。

現在、住んでいる家
 アラメダでルームメイトと住んでいます。今年のresolutionは引っ越し。1人暮らしを実現すべく場所探しをしていますが、この異常に高い家賃が続くなか、なかなかいい物件に出会えず…。アラメダの静かでのんびり、peaceful な空気が好きなので、近場か似たような雰囲気の場所を今年こそ見つけようと思ってます。

睡眠時間・起床時間・就寝時間
 8時間は確保したい! 寝るのは特技で唯一の健康法です。11時から7時が普通です。

休日の過ごし方
 映画館で映画をよく見ます。シンプルな料理とワインを飲みながらの読書。ビーチでぼーっとする…などでしょうか

好きな場所
 ハーフムーンベイが大好きです。1時間前後のドライブで行けるのは本当に幸せです。

最もお気に入りのレストラン
 あまり外食をしないので…行くときはタイ料理が多いです。最近行ったBerkeleyのFunky Elephantは美味しかったです。

よく利用する日本食レストラン
 Soba ichiさんにもっと頻繁に行けたらなあと思います。丸亀製麺やIppudoなど、めったに行かないのですが、いつでも行ける距離に日本と同じ味があるのは嬉しいです。

1億円当たったとして、その使い道
 家買います!

日本に戻る頻度
 1、2年に一度。お正月が多いです。仕事柄この時期が休みやすいので。

最近日本に戻って驚いたこと
 どこへいっても接客が丁寧なこと。なにを買っても過剰ラッピングで無駄が多いこと。

日本に持って行くお土産
 ナッツ、チーズ、オリーブオイル、トレーダージョーズのお菓子など。今年初めて甥っ子のリクエストでPeet'sのコーヒーを買っていきました。

日本からベイエリアに持って帰ってくるもの
 梅干しや若布、海苔。調味料類や焼酎がもっと欲しいですが荷物が重くなりますね…

現在のベイエリア生活で、不便を感じるとき
 不動産や賃貸料の異状さ、交通渋滞などは、14年前にこちらに来た時の差に日々あきれる思いです。

現在のベイエリア生活で不安に感じること
 衣食住にかかる物価の高さです。大好きなベイエリアにいつまで住み続けられるのかと心配しなきゃいけないのは悲しいです。


日本に郷愁を感じるとき
 小腹がすいたときや疲れて料理をしたくないときにコンビニおにぎりがとても恋しいです! あとは春夏秋冬の移り変わりでしょうか。

お勧めの観光地
 冬のアラスカでオーロラをみたときの言葉にならない美しさと、イタリア北部の小さな町々でどこで何を食べても最高においしかったのが、人生のなかで忘れられない旅です。

永住したい都市
 ずっとベイエリアに居られればそれが一番。

5年後の自分に期待すること
 今のままの生活ができていること。大好きな仕事を継続できる健康を維持していることですね。自分のビジネスを始めてるといいな。もう少しプライぺートとのバランスの取り方がうまくなっててほしいです(笑)

最も印象に残っている本
 原田マハさんの『楽園のカンヴァス』
 原田さんの美術小説は全般的にとても好きです。NYのMOMAがたびたび出てくるのですが、次の休暇はここにいこうとこの本を読んで決めました。

最近読んだ本
 平野啓一郎さんの『マチネの終わりに』

最も印象に残っている映画
 『タイタニック』を観て、映画を日本語字幕なしで見たいと思ったのが英語を始めたきっかけでした。主役の二人の運命の恋はともかく、あのスケール、本物に見えてしまう質感など、細部のこだわりなど、今見てもすごいなあと思います。

最近観た映画
 『Jojo rabbit』長く記憶に残る一本になりそうです。

座右の銘は?
いろいろな人が少しづつ違う言い方で行っていますが、「今日を人生最後の日だと思って生きる」ということです。迷いに答えが出やすく、自分の本心が見えてくる、強い言葉だと思います。

(BaySpo 2020/01/24号 掲載)

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